講演「自殺のない『生き心地の良い社会』をめざして」 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
芝大門人権講座 Vol.28
「自殺のない『生き心地の良い社会』をめざして」
に参加してきました。

講師は自殺対策NPOライフリンクの清水康之さんです。

タイムリーな最新情報や、
日本の自殺の実態やその対策などが語られました。
以下メモです。


●自死遺族たちが首相を表敬訪問し、
 自殺対策専属の政務官をつけてくれることになった。

●参与には権限はない。
 ミーティングの場を持つのもむずかしい。

●東京都では、交通事故で亡くなる人の
 13倍の人が自殺で亡くなっている。

●自殺しそうな人が亡くなるのなら、
 年間自殺者数は変わるはず。
しかし実際は狭いレンジで推移している。

●遺族は共通して「まさか」と言う。
 まさかが起き続けている。
「まさか」を「もしかしたら」に変えなければならない。

●自殺について論じるときは、
 人の面影を感じながら論じなければならない。

●失業率と自殺者数に相関関係がない国もある。

●日本は経済がダイレクトに個人に影響してくる。

●配置転換が自殺につながる例が少なくない。
 人減らしがあった職場などへ異動となり、
 引き継ぎもなく、慣れない仕事をこなさなければ
 ならなくなり、過労になるケースなど。

●社会経済の問題に端を発し、
 生活、暮らしの問題に転嫁され、精神の問題に。

●景気が悪くなったぐらいで人がバタバタと
 自殺してたら、豊かな社会とは言えない。

●対策が連携してなければ、
 セーフティ〝ネット〟になってない。

●支援策に関する情報が必要な人に届いていない。
 夜の海でおぼれてる人にただ浮き輪を投げても見えない。
 どこに浮き輪があるのか見えるようにしなければ。

●ライフリンクDV   http://lifelink-db.org/
 (生きる支援を「ぐるなび」のようなシステムで探せる)

●自殺対策は、地域づくり、
 社会づくりの絶好のきっかけになる。

●どういうつながりが必要なのか、
 事例からひろっていく。
 実態を徹底して解明する。