遊び体験から、自立が生まれる | 学びスタジオ®︎ブログ〜教育あれこれ

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小さな個人塾を経営しています。「一緒に学ぶと、可能性が広がる」と考えています。教えるより、考えるように導きます。子どもと一緒に考えると、子どもが能動的に考えるようになります。そして、一緒に考える楽しさと、一人で考え抜く力を身につけていきます。

 

 

こんにちは、学びスタジオ®︎東大阪瓢箪山教室の奧川えつひろです。

ご訪問いただきありがとうございます。

 

今回は、自立と遊びについて書きます。

 

❤︎自立とは

 

自立とは、

自分のことを自分でできること、

自分がやりたいことを自分で見つけ、

それを実現するために、

周りを巻き込んで、

試行錯誤しながら探求できること、

他人と積極的に交わり、協調できることです。

 

そんな自立した子に育てるためには、

親、大人の関わりが非常に大切です。

 

❤︎画一的な遊び方はできる

 

保育園や幼稚園の園庭での遊び方は、

画一的です。

 

提案された遊び方は上手にできるようになります。


これも大切なことですね。

 

❤︎「自由にしていいよ」と言われると止まってしまう

 

しかし、

自分で遊び方を考えることは苦手です。

 

例えば、

「いくつかの"輪っか"で、自由に遊んでいいよ」

と言うと体が止まってしまいます。

 

この"輪っか"は片足で、

こちらの"輪っか"は両足でジャンプしよう……

遊び方を想像することができません。

 

❤︎習い事もしかり

 

たくさん習い事についても、

こういう風にやるという道順があって、

その通りやることが上達のポイントです。

 

だから、

習い事では、

子どもは、

自由に好きなことをやる経験はきません。

 

❤︎親も便利な時代に育っている

 

また、

親の世代も豊かで便利な時代に生まれています。

 

ものごとには、

決まった手順やマニュアルがあるのが当たり前の環境で育っていますので、

 

マニュアル人間と言われるように、

「自由に」と言われてどんなことができるか、

子どもに伝えることができません。

 

❤︎子どもにやり方を示してしまう

 

逆に、

ついつい、子どもに方法などを示して、

その通りにさせようとしてしまいます。

 

❤︎昔と今

 

子どもを取り巻く環境は、今と昔では随分違います。

 

❶遊び

 

①昔は外遊び

 

鬼ごっこ、木登り……の外遊びが中心。

 

グループ、

年齢、性別の違った仲間たちと遊びの中で

喜び、

熱中、

成功、

失敗が

原動力となって、

からだ、

精神、

創造性、

判断力、

社会性が

育てられました。

 

大人の出る幕はありませんでした。

 

②今は内遊び

 

テレビ、ビデオ、コンピュータゲーム等の室内で遊ぶ。

 

少人数

同性、同年齢での遊び

リセットして

何度も繰り返すことのできるゲームには

悔しさや

痛みを

感じる場面がありません。

 

時間や内容も

大人がコントロールしなければなりません。

 

❷スポーツ

 

①昔は強制されない自由なスポーツ

 

こどもたちが空き地や広場でボールを蹴ったり

野球をしたりしていました。

 

強制されることなく

のびのびと自由に

スポーツを楽しんでいました。

 

②今はプログラムされたスポーツ

 

空き地や広場の減少と、

交通事情の変化にともなって、

自由な遊びの延長であるスポーツから

クラブでプログラム化されたスポーツに

変わってきました。

 

❸他人への関心

 

①昔は社会的意識が高い

 

年代を超えた交流やつながりがありました。

学校の先生も責任持って、

こどもに厳しく規律やモラルを指導することができる環境がありました。

 

②今は個人主義が強い

 

子どもに注意したり、

叱ったりする人が特別視され、

他人のこどもに無関心な大人が増えてきました。

規律やモラルを指導する場が減り、

学校の先生も厳しく接することが難しくなってきました。

 

❹家庭環境の変化

 

①昔は家族が多い

 

兄弟姉妹も多く、

縦の組織がはっきりした、

大家族の中で過ごしました。

家族みんなでの食事など、

家庭内でも

日常的に競争や協調が

必要とされていました。

また、

親の責任や

こどもに対する要求も

多く求められていました。

 

②今は少子化

 

少子化によって、兄弟が少なく、

個室が与えられる等、

家族の間での刺激が少なくなりました。

一人のこどもに対する親の期待が大きかったり、

過保護になったり、

逆に放任になってしまうケースも出てきました。

 

❤︎結果や成果の評価ではなく、やろうとしたことを褒める

 

❶遊ぶ時の言わないルールをつくる

 

次のように、"言わないルール"を作ります。

批判する

責める

文句を言う

がみがみ言う

脅す

罰する

目先のほうびで釣る

 

このルールを守ると、

親はじっと子どもを見る時間が増えます。

 

子どもが何かに挑戦しようとしているところを見つけ、

挑戦した姿勢を認めてあげてください。

 

❷やる前から「無理」「やらない」と言わせない

 

「できたね~」

「あ~、○○が出来たらよかったのに」…

結果や成果、

順位で判断することが多いと、

 

子どもは、

目の前の課題を見て

出来そうじゃないと感じると

自分から「やらない」「挑戦しない」

という選択をしてしまいます。

 

親の声かけで、

挑戦する意欲を削いでしまっています。

それどころか挑戦が怖いと思わせています。

 

大切なのは結果ではなく、やろうとする過程です。

 

やろうとする素振り

やろうかなという言葉を聞いたら

「いいところに気が付いたね」

とやろうとしていることを褒めます。

 

そして思い切って取り組んだら、

結果はどうあれ

「よくがんなったね」

と声かけをしてあげます。

 

❤︎"遊びに行く"のは名前のついている施設に行くことではない

 

親子で遊びに行くことを、

テーマパークなど

どこかの施設、

名称のついている場所に行くことだと思われていませんか。

 

しかし、

子どもたちが求めているのは、

それよりも、

手を繋いで歩いてくれることです。

 

自分の方を見てくれることの方が大事です。

 

お出かけも素敵な思い出ですが、

"遊ぶ"のはその辺の自然でもできる親子の触れ合いです。

 

子どもは親と手を繋いでいることで

安心感が満たされ、

そうすると興味が変わって

急に手を放して走って行くこともあります。

 

安心することで、

他方に興味がわいて

そこに向かうことができる、

この繰り返しがとても大事です。

 

その中で

感性の元となる五感が刺激を受けて、

次の第六感になるインスピレーションや

創造性に広がって行きます。

 

❤︎親の関わりが協調性や思いやりを育む

 

子どもが「あのね」と話し出したら、

家事などの手を止めて話を聞いてあげましょう。

 

そして、

「そう思ったんだね」

と受け止めてあげましょう。

 

親子の関わりの中で子どもの心が満たされれば協調性や思いやりは、

自然と育まれてきます。

 

❤︎親も積極的に気分転換が大切

 

だから、

親がストレスをためると、

子どもの些細な事が気になって

ガミガミ言ってしまったりと、

しわ寄せが子どもにいってしまわないように、

親も積極的に気分転換をして、

心に余裕を持ちましょう。

 

❤︎まとめ。遊び体験から、自立は生まれる

 

遊び、いろいろな体験で、

子どもが一歩踏み出すためには、

子どもと向き合い、

十分に安心させてあげること、

失敗することが怖くない安心環境

を作ってあげることが大事です。

 

親と子、

何もない場所で、

手とつなぎ歩いていると、

ふと子どもが手を離し、

冒険をする、

それを見守り、

子どもの行動を褒めてあげる。

 

こんな繰り返しが、

自立した心を育んでいきます。