箸の文化が、手先の器用さと優しさを | 学びスタジオ®︎ブログ〜教育あれこれ

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こんにちは、学びスタジオ®︎の奧川えつひろです。

 

今回は箸の文化と日本人の器用さについて書きます。

 

食べ方、

手でつまんで食べる

ナイフとフォークを使って食べる

箸で食べる……

 

❤︎箸を使うのは難しい

 

この中で、

箸を使って食べることが、一番難しいです。

 

たった2本の棒です。

この2本の棒だけで、切ったりつまんだりします。

使いこなすには、器用さが必要です。

 

子どもが箸を使いこなせるようになるまでには、時間がかかります。

 

❤︎箸文化の影響

 

この箸の文化が、日本に大きな効果をもたらしました。

 

小さな精密機械を作ったり、

布に細かい縫いとりを施したり……

小さなことを手際よく処理するのにたけています。

小さなことに気を使いやすく、

注意を払う性格の人が多いです。

 

それは、

箸を使う文化が影響しています。

日本人にはごく当たり前の箸ですが、

知らずのうちに手先を器用にする

運動神経の向上に貢献しています。

 

❤︎使いにくさが恩恵を与える

 

箸を使うのは面倒だと思いますが、その裏に隠された恩恵に気づきましょう。

その使いにくさが、いつの間にかあなたに恩恵をもたらしているのです。

 

❤︎日本料理で一番大切なマナーは、箸の使い方

 

和食にはさまざまな料理の種類があります。

それぞれの和食に合った食べ方のマナーがありますが、

和食は基本的に箸を使います。

 

和食は、箸に始まり、箸に終わります。

 

たった2本の棒ですが、

使い方は厳密で奥が深く、

 

下品な食べ方と美しい食べ方の違いは、

箸の使い方です。

いかに美しく箸を使うか。

これが和食マナーの最大のポイントなのです。

 

❤︎箸先は、その人の育ちや教養が垣間見える

 

昔、日本では「箸の使い方によって、育ちがわかる」と言われていました。

 

箸がどれくらい汚れているかによって、

その人の育ちや教養などを推し量ったとされていました。

 

昔は、箸の汚れで許されるのは、箸先から1.5センチまでとされていました。

 

箸先の汚れを最小限に抑えたい考えは、現代の和食においても同じです。

 

❤︎箸の汚れは、1.53センチを心がける

 

何気ない箸の使い方に、

教養、器用さ、食事への感謝などが表れます。

 

いかに美しく、いかに上品に食べられるかは、箸の使い方であり、

箸の汚れ方しだいです。

 

このことを心がけ始めると、

なかなかよい効果を生み出すはずです。

 

❤︎箸使いの美しさは、箸を取るときから始まっている

 

2本の棒である箸を取るとき、どうしていますか。

箸使いの美しさは、取る瞬間から始まっています。

 

片手だけで箸を取ろうとすると、なかなか苦労します。

片手で箸を使うとはいえ、箸を取るときも片手だけではいけません。

箸を取るときは両手を使い、正しいとされる取り方の手順も決まっています。

 

❶右手で、箸の中央をつかむ

 

❷左手で、箸を受ける

右手で箸を浮かせた後、左手の指を揃えて箸の下を受けます。

 

❸右手を、箸の右端まで滑らせて、持ち返る

 

箸の中央部分で持っていた右手を、箸の右端まで滑らせます。

右端で、箸の上から下へとUターンする形で持ち返ると、ちょうど箸を持つ手の形になります。

 

❤︎前かがみになり、自分から食器に口を近づけない

 

持ち上げてもよい小皿は、口元まで運べますが、

手で持ち上げてはいけない大きな器があります。

 

大きな器から口へ食事を運ぼうとする際、

こぼれ落ちないように、

つい前かがみになってしまいそうになります。

 

これは、「犬食い」といいマナー違反です。

 

持ち上げてはいけない器の場合は、

受け皿として懐紙(和紙)を使いながら食べます。

 

❤︎まとめ。繊細さと器用さ

 

私は、

この箸を使うルールは、

理にかなっていると思います。

 

食べている姿が綺麗で、

しかも、食べ物をていねいに扱います。

 

落ち着いて、

少しずつ、

しっかりと噛んで、

味わいながら食べる。

消化のよさそうな食べ方だと思います

 

日本の文化は、

前回のブログで書いた、

虫の声を""として感じられたら、

今回取り上げた、箸を使う細かなルール……

日本人の独特の感覚や日本の作法は、

繊細さ、器用さを育んでいると思います。

 

時代が変わっても、

このような文化を大切に、

子どもたちに伝えていきたいですね。