❤︎国語の文章問題
国語の文章問題は、
完結した作品の中から部分的に取り出して、
その内容理解として、
文中から探して抜き書きさせる問題が中心です。
このような学習は、
読解のコツを掴めますが、
細かい部分に拘らず、
どんどん読み進み、
全体についての理解を深めることはできません。
いわば、"木を見て森"を見ずです。
それが、主義主張の違う国際的な舞台では、
コミュニケーション能力の弱さになって現れます。
❤︎学力の基本は読書にある
読書をしなくても、
小学校では、
ある程度の読解力があれば、
学校の勉強は親が見る必要はありません。
しかし、
学年が上がれば、
文章が長くなり、難しくなっていきます。
読解のコツに頼るだけでは、
全体に尽きての理解ができず、
伸びは止まってしまう可能性があります。
だから、本を読むことが必要です。
そして、
人間形成上重要なこの子ども時期に、
人としての精神の核となるような本を読むことは、その後の人生に大きなプラスの影響を与えます。
❤︎読書の道へいざなう
小学生低学年までの
まだ一人で本を読めないこの時期の子どもには、
十分におしゃべりをさせてください。
いろいろなことを聞いてあげると、
自分の考えを整理しながら話すことができるようになります。
子どもの話の中から興味のありそうな本を探してきて、一緒に読みましょう。
❤︎読み聞かせ
本を読むことになれていない子どもには読み聞かせをします。
小学生低学年までなら、絵本でもOKです。
また読んでとせがむかも知れません。
何度でも読んであげましょう。
幼い子は繰り返しが大好きです。
暗唱してしまうこともあります。
❤︎音読
読み聞かせで本に親しんだら、つぎは、声を出して読むことに挑戦です。
初めは長い文を読むのは難しいので、
1ページずつ交互に読むなど
一緒に読むことから始めます。
読み聞かせで使う本よりやさしいひらがなばかりの本がいいです。
❤︎黙読
親が読んで、その文字を追わせるのがその練習になります。
この際、指でなぞって字を追わないようにします。
指でなぞることが癖になると、読む速度が遅くなるからです。
この練習によって、黙読へ移行できるようになっていきます。
❤︎面白いところで子どもにバトンタッチ
面白いところまできたら子どもに本を渡し自分で読ませます。
どんな本でも登場人物の説明や物語の背景説明があり、ここはあまり面白くはありません。
その部分を乗り越えてしまえば夢中になって読み始めます。
❤︎親が寄り添い、励ます
初めての読書では親の励ましが必要です。
少し読み進んだことに気付いたら、
「もうこんなに読んだの。凄いね。」と認めてあげます。
最後まで読んだら、
もっと認めてあげましょう。
こうして初めての読書経験が楽しければ、
続けて2冊、3冊と読み進むに違いありません。
❤︎本選びで大切なこと
❶子どもが選んだ本にケチをつけない
読むなら名作を読んでほしいと思いますが、
読書習慣が身につくまでは、どんな本でもかまいません。
❷字の大きさも大切
子どもは、字の大きさに敏感で、
小さい字が沢山並んでいるとそれだけで敬遠したくなるようです。
その子の読書力に応じた字の大きさがあります。
❤︎まとめ。読むことは教えられない
私たちは言葉によってしか、考えることはできません。
言葉が豊富だということは、深く考えることができる可能性を拡げます。
子どもは、
親の言葉を聞き、言葉を覚え、
話すことにより、自分の考えをまとめてしゃべれるようになります。
いろいろなことに興味を持ち、
それについて調べていくと、
その中から、
もっと知りたいものが出てくると、
それに関する本を読みたくなります。
本を1冊、2冊……読むごとに、
本が好きになると、
いろいろな言葉に触れ、語彙力がつくと共に、
長い文章の読む力がついてきます。
文章をありのまま読み進み、全体像を理解していくことが、
読むテクニックという小手先のものに囚われない、本当の読む力ではないでしょうか。
そういう意味では、
読むことは教えられません。
できるとすれば、
子どもと本を一緒に読んで、子どもに本を読む体験をたくさんさせてあげることです。
子どもを読書の道にいざない、
後は、子どもが読書の道を自ら歩み、自分の読書の道を築いていくことでしょう。