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今、日本の教育は、思考力、判断力、表現力など、未知の状況でも対応できる力が重要視されてきています。
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しかし、
それらの力を身につけるには、
知識や技能を覚え、それらを使いこなせるようにならないといけません。
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まずは、"覚える"ことですね。
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"覚える"とは、"暗記"し、"記憶"することです。
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❤新しく物事を覚える"暗記"と覚えたことを忘れないようにする"記憶"
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暗記と記憶は、違います。
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暗記とは、そのものや文章を見なくても思い出せるように覚えること。
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記憶とは、経験したこと、学んだことを頭に残しておくこと。
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つまり、
暗記は新しく物事を覚えることで、記憶は覚えたことを長く忘れないようにすることです。
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暗記をした内容を記憶しておくことが大切であり、この2つの力はどちらが欠けても成り立ちません。
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❤子どもに大切なのは暗記力より記憶力
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子どもの脳は真っ白なキャンバスのような状態です。
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さまざまなことをインプットしやすく、暗記もしやすいです。それは、10歳前後までがピークです。
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しかし、子どもは、記憶することは苦手な傾向があります。
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暗記した漢字や数式などを思い出しにくく、結局、身についていない状態になってしまいます。
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そのため、
暗記力だけでなく記憶力を高めるトレーニングもしっかり行っていかなければなりません。
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子どもの記憶力を高めることで、その後も無駄な復習をする時間を省き、スムーズに勉強を進めていくことができるようになります。
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❤子どもの記憶力を高めるためのトレーニング
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❶親子で会話をしながら散歩をする
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人はわくわくすると、脳からθ波という脳波が出ます。このθ波が出ている間は脳が活性化しており、記憶しやすい状態になります。θ波は意識的に出すことができます。
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それが、歩くこと。一緒に散歩をするだけでもθ波を出すことはできるのです。
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散歩をしながらたくさん会話をして、子どもの記憶力を高めていきましょう。
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❷ストーリーを作る
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いくつかのものを選び、それらのものがつながるようなストーリーを組み立てるようなゲームをしてみてください。
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どんな内容でも、話のつじつまがあっていなくても大丈夫です。
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このようなストーリーを作るゲームを何度も行うことで自然とこの習慣が身につくようになり、文法などのルールや手順を忘れ難くなるといった記憶力を高めていくことができます。
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❸具体的な質問を投げかけながら会話をする
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記憶力を高めるには会話をすることも大切です。
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「今日は何があった?」
「それでどう思った?」など、
質問をたくさんしてあげましょう。
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質問に答えることで、その日のことを思い出し、頭の中から記憶を引き出す力を身につけていくことができます。
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記憶力を高めるには、その記憶したことを言葉に出して何度も表現することが大切です。
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❹興味のある分野を深める
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子どもは、興味を持った分野においては素晴らしい記憶力を発揮します。
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時間を忘れてのめり込んだこと、何かを成し遂げたことは、その子どもの記憶に深く刻まれるようになります。
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その分野に対しての知識を深められるような図鑑、動画、絵本などを与えて、関心を後押ししてあげましょう。
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好きなものをたくさん記憶することで、自然と記憶力を身につけていくこともできます。
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また、その興味のある分野に結びつけて記憶するという想像力も身につくようです。
漢字、英単語、数式など、子どもは意外なものを興味のある分野に結びつけて覚えていきます。
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❺一緒に楽しみ子どもの心を動かす
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心を大きく動かすような出来事も大切です。
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そのためには、子どもが発見したこと、感動したことを共有しましょう。
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大人が知っていることでも、子どもにとっては初めて知ったことばかりです。
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適当に相槌を打って終わらせずに、
「すごい!」「知らなかった!」
と子どもの気持ちになって感動してあげましょう。
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身近な存在であるお母さん、お父さんと共有した感動は、子どもにとっては記憶に結びつきやすくなります。
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また、
子どもの心を動かすには、積極的にさまざまな場所に出かけて楽しいこと、美しいものに触れることが大切です。
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一つ一つのことに大げさくらいに反応して、子どものリアクションに合わせて感情をしっかり表現することで、子どもも感動しやすくなります。
一緒に楽しむことで子どもの記憶力を鍛えていくことができます。
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❻付箋を好きな場所に貼り付ける
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付箋を使って記憶力を高めていきます。
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記憶したいことを付箋にかいて、どこでも好きな場所に貼り付けます。
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子どもの場合は記憶したいことだけでなく、思いついた言葉をなんでも付箋にかいて楽しませてあげましょう。
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付箋は、ノートとは違いいつでもどこでも見ることができ、すっと目に入いり、記憶していくことが可能になります。
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❤まとめ
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これから、子どもたちは、高校までに、
言葉だけでも、
英単語 4000語〜6000語
教育漢字 2136字
古典単語 300〜600語
を"暗記"し、"記憶"していかないといけません。
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子どもにとって、
入試の内容が思考型に変わったといっても、
覚える量の多さは変わらず、それが、受験生を苦しめている大きな要因なのです。
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覚えるためにレーニングする時間をたっぷりと確保して、暗記し、そして、記憶し、それを使い、表現力を磨いていってほしいと思います。
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アーガス進学会では、ICTを用い、反復集中して、暗記・記憶トレーニングを行っています。これが、受験に向けて、大きな武器になっています!