
受付カウンターに時々出して、来館者をお出向かえしているテオ・ヤンセンのミニ・ビーストです。
玄関が開いて、風車で風を受けると、カニのように横歩きをします。動きはとても滑らかです。背骨部分は、全く上下動しませんが、足先を見ると、地面から離れている足があります。
驚かされるのは、動きだけではありません。
●実現が不可能に思える動きでも、それにマッチした構造が存在すること。
●人工部材から出発しているにもかかわらず、造形が有機的であること。
●風力程度の小さな力で、これだけ多くの部材を動かすことができること。
●連結数が増すと、より安定して動くこと。
ヤンセン氏が、制作してきた作品の変化の過程を生物の進化に見立てている理由も良く分かります。製作プロセス全体を見ても、考えさせられることの多い作品です。
組立てから3年ぐらい経ちますが、今でも時々見入ってしまいます。