名古屋市の鶴舞公園へ見ごろのバラを見に行く前に

電車を途中下車して、小牧市のメナード美術館へ

年間パスを利用して開催中の所蔵企画展「歳 時 記 風薫る夏」を

鑑賞してきました。(14日)

 

 

 

 

歳時記とは、季節の年中行事や自然を記し、

俳句の季語を解説、分類した書物のこと。

古来より四季に親しんできた日本の人々は、

四季折々の自然の姿を掛軸、屏風、工芸に描きとめ、

季節の装いとして室内を飾りました。

「歳時記」と題した本展は、

一年間に季節にあわせた全三回の展覧会を開催します。

第二弾「歳時記 風薫る夏」では、さまざまな夏の姿を日本画、日本洋画、

工芸作品約60点を紹介しています。「風薫る」とは夏の季語の一つで、

新緑の季節に若葉の中を爽やかな初夏の風が吹き渡るさまを指します。

(チラシから抜粋)

 

 

 

展示目録、チケット、チラシです。

 

 

数多くある中から数点の作品を紹介します。

説明は展示室でメモして。

画像はチラシと手持ちの図録からです。

 

 

濱田樹里《花潮》2018

インドネシアで育った濱田にとって、その地の赤土の土地は原風景であり

作品の源泉に。赤い花弁は、うねるように広がり常夏の国に咲く花の

力強い生命力やエネルギーが感じられます。

 

 

安井曽太郎《卓上静物》1950

白いテーブルの上に、さまざまな色の桃が置かれ、皮の質感までが

感じられ、枝から取ってきたような瑞々しさを捉えています。

 

児島善三郎《渓流》1937

西洋の模倣でない「日本の油絵」を目指し、大らかで装飾的な画風を

示した児島。本作では、デフォルメした形など平面的構成で、

夏の風景が捉えらえている。

 

 

田淵俊夫《明日香栢野森》1976

柔らかな緑に水しぶきが立ち、爽やかな川のせせらぎが響いてくるような

初夏の風景です。風景画による歴史画を、画家の挑戦心から描かれた。

 

 

福田平八郎《鮎》1950

水の中を泳ぐ鮎、水の流れを単純な線で表しながらも、鮎の造形は

細かい特徴まで捉えられています。

鮎の動勢感が見事に表現されています。

 

守屋多々志《旅》1977

歴史画家として優れた作品をした守屋。この作品の足元の草原は

青々としたように生い茂り、雪のない富士からも日差しの強い

季節が感じられる。

 

 

 

島田鮎子《夏に向かって》1995

モノトーンの画面に黄色と水色が配置され、その中に単純化された

花や巻貝が描かれています。黒い四角形には女性が描かれ

正面にも横顔にも見える顔は、キュビズムや夫の島田章三の

「かたちびと」の影響を思わせる。

 

 

企画展以外に「西洋絵画名作選」として

ゴッホ、マティス、ピカソなど、代表的な所蔵作品

約15点を展示しています。

 

ご訪問ありがとうございます。

 

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