画像は インコ生活~飼い方・育て方総合情報サイト さんよりお借りしました。
まだ10代の頃のお話しですが
兄の勤務先の工場に野生化したオオホンセイインコが居ついてしまい
家で鳥を多く飼っていた経験から、兄が引き取ることになりました。
デヴィッド・シルヴィアン(通称:でび)女の子です。
幼鳥の頃からよく慣らしたものは人懐っこく肩に乗ったりする子もいるようですが
家に来た子は野生化しており、危険が伴うので飼い方には注意が必要でした。
まず、大きめの鳥かごに入れましたが、自分で開けて脱走します。
扉を開けられないように鍵を付けましたが
カゴのケージの柵棒をこじ開けて脱走し、2かご廃棄しました。
仕方なく柵棒が3~4mmの太さの犬用のケージに変えました。
水やりや餌替えも指を噛まれるとちぎられたりする危険があるので
最初は溶接用の羊皮手袋をはめてやりました。
主にヒマワリの種とボレー粉をあげていました。
当時我が家は庭付き一戸建てで玄関の外がそのまま物置になっていました。
その物置に台を置いて高い位置にケージを置いていました。
鳴き声がまるでジャングルのようですので(ギャーギゥギゥ)
マンションや隣接する建売住宅などでは
騒音で飼うのが難しいと思います。
懐きはしませんでしたが
すこし慣れてくると
1ブロック先から家に向かって歩いていると
足音で気づくのか興奮してギゥギゥ言っているのが聞こえてきます。
また 夜は暗くして寝ているはずなのですが
電話をしていると話し声にやきもちを妬いて激しく鳥語でギゥギゥ喋りだすのです。
友人から夜相談の電話がかかってくると、本当に困りました。
どこで覚えたのかウグイスの鳴き真似が得意で
「ホゥ、ホケキョゥーーー♪」
と歌い上げた後、悦に入ってしばらく恍惚としています。
餌替えや歯ブラシで頭を撫でる時「でびちゃん」と話しかけるので
「ぷぇびぱぁんっ(でびちゃん)」と覚えてよく鳴いていました。
可愛くなっていくうちに 事件が起こりました。
向かい3軒先の古い家が立て直しのため取り壊されました。
ネズミが居たお宅らしく、取り壊し後、近所の何軒かの家でネズミが出ました。
嫌だね、なんて家族で話していたのだけど
ある朝、でびちゃんがじっと止り木に止まったまま、動きません。
よく見てみると 右側の羽がありません。
物置の隅の排水穴の所に
血がついてボサボサになったでびちゃんの右肩が丸ごと落ちていました。
ネズミの糞が落ちていたので
ネズミに右羽を食いちぎられたのでした。
目をウルウルさせながら数日間じっとしていました。
でびは数日後に亡くなりました。
大きく、知能も発達して
やきもちや自分の声に酔うようなでび。
大好きでした。
鳥は同胞という親近感を持つと
羽を少し開いて、モワンと匂いを出します。
モワンとしてくれるようになったのに。
大好きなでび。