小学校の飼育小屋に一羽だけメスのアヒル(ガーコ)が居ました。
給食の食パンやキャベツを餌用にいただいてちぎってあげていました。
毎日アヒルエリアをデッキブラシで掃除し、
キレイにしてから水槽に水をはります。
最初は人間を怖がっていて
飼育小屋に入ると人を避けていました。
直接餌を食べることもありませんでした。
ある時掃除をしていると
ガーコが脇の下をくちばしで突いてきます。
どんなに避けても、後ろから、横から脇を狙って突いてきます。
掃除ができないので、教頭先生に相談すると
「それは愛咬(あいこう)っていうんだよ」
私に愛情を感じて、腕をアヒルの首に見立てて
親愛の情で突いてかまってくるのだそうです。
しばらくして
ガーコは1つだけ卵を産みました。
教頭先生が愛されてるし、無精卵だから
あなたが持って帰って食べてごらん、と言いました。
申し訳なくてしばらく食べられなかったのだけど
茹で卵にしていただきました。
黄身は鶏よりうすい感じ、
白身は硬めでちょっとゴムみたいでした。
なぜ 「鳥遍歴」なんて変なタイトルの記事を列挙しているかというと
本当は、これを言いたかったんです。
履歴書に書く欄が無いから書けないけど
一番自慢にしていること
一番書きたいこと
「私、アヒルに卵産ませた女なんです」