昼過ぎに2回目の散歩に行ってきました。
今日も青空が広がっています。
満開の桜を眺めながら坂を上り、日陰に向かうと弁当を食べる人達がいましたが、まなは食べ物の匂いが気になったようで、クンクン匂いを嗅いでばかりでした。
犬には毒で近づくのは駄目と諭し、向きを変えて歩き始めると、まなが大好きなおじさんがアジサイの花芽がついていない枝や古い枝を切り落としているのが目に入りました。
まなは今日も恋する乙女と化し、おじさんの傍に一目散に歩み寄りました。
おじさんも驚く様子はありませんでした。
「今、この周りに植えたアジサイの古い枝を切り落としとるんや。病気になるからな」と言いながら斜面のアジサイの古い枝も剪定鋏で切っていました。
私「随分、芽が出てきましたね~」
😀「そうやろ?3月に入って温かくなったら芽が出て来たけど、古い枝がな…。
ちょっと残っとるのを切りよるんや」
おじさんは手際が良く、ササッと古い枝を切り落としていました。
まなは土や草の匂いを頻りに嗅いでいましたが、おじさんに「気になるんやな」と声をかけられ座り込んで離れようとしませんでした。
おじさんに「花見とかに行かへんのか?」と尋ねられましたが、「桜の名所と言われる所は平日に行っても混雑するので、ここの桜を見るだけで十分ですよ」と言うと、おじさんは笑っていました。
おじさんも人ごみは苦手だそうです。
大型トラックやトレーラーの運転をしていた頃には仕事であちこち行っても、工業地帯が大半で時間に追われ、風景を愛でるような心のゆとりは無く、花見の時期には観光バスが多く走行するのも見たでと言っていました。
😀「早う現地に着いても荷物を下ろしてサッと帰られへんかったし、近くで待機するんも退屈やったな~。
でも御殿場の近くのサービスエリア(足柄SA)は富士山がよう見えて良かったな。
新東名高速も通ったけど、東名高速より運転しやすかったで」
私「お一人で運転されていたんでしたね。
私は一度だけ兵庫県から神奈川県に運転して行きましたけど、東名高速で駿河湾と富士山が同時に見えるパーキングエリアで休憩した時は疲れが和らぎました。
オートマチック車しか運転できませんけど、帰りはヘトヘトになりました」
😀「駿河湾と富士山が見える所は僕も通ったで。あの辺も景色が良かったな」
おじさんと色々と話をしましたが、子供の頃に修学旅行?で蒸気機関車に乗ったのに感動し、寝台列車にも乗りたいと思いながらも、結局は乗れず残念やと言っていました。
😀「トンネルに入ったら窓を閉めよったけど煤で顔が黒うなったんや。
トンネルを出たら急いで窓を開けたんを覚えとるな~。顔も途中で洗ったで」
私「母が北海道に行った時に殆ど蒸気機関車だったと言っていましたよ。
何度か付け替えして青森と函館では連絡船に乗って、道内は蒸気機関車だったそうです。
一日半かかって移動したと聞きました。
顔が汚れるので洗面台を使ったそうです」
おじさんが物心ついたときには電車が走っていたとのことですが、今は飛行機や新幹線で移動が速く便利なのは時代の流れやな…と寂しそうに話していたのが印象に残りました。
おじさんが地面に切り落とした枝を私の前でまとめて1ヵ所に並べましたが、ごみ処理場に持ち込むらしく、おじさんが長さを揃えて再び切ってゴミ袋に入れるのを、まなは傍で見つめていました。
「食べられへんけどな~」と、おじさんが笑いながら、まなに声をかけていました。
おじさんに斜面に気をつけて下さいと声をかけ帰途に着きましたが、まなが何度も振り返っていたのがいじらしかったです。
まな、おじさんに会えて良かったね😊





