【一〇八恋星☆水滸伝】呉用後伝 第十一章 第六話~第十話 | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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こんばんは!



一ヶ月で2キロも太ってしまった、まなみんです!!



あんまり食べてないのに太るということは・・・糖分の摂りすぎだぁー!



さて、来週にも終わりそうな呉用さん後伝です。


ちなみに前回は呉用さんが全く出てきませんでしたwww


ネタバレです。




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馬麟「それから、こちらはまだ動ける怪我人の名前を」



馬麟さんが書いていた戦死者の名前に視線を落とす。

ざっと見ただけでも、私が知っている人たちの名前が見つかった。



(う・・・そ・・・っ!)


wwwヒロインちゃんのリアクションが、いちいち癇に障りますwww←重症


馬麟「では、呉用さんが本営に戻ってきているようなので、報告に行ってきます」

郁里「・・・あ」

馬麟「郁里さん。これは戦です・・・戦、なんです」

郁里「・・・はい」



そう言って立ち去った馬麟さんの後ろ姿を見ながら、哀しい思いに満たされつつも、ホッと息をつく。



(ひどいな、私・・・こんなにたくさんの人が倒れているっていうのに・・・呉用さんが戻ってきてるって聞いて、すごくホッとした)


www恋愛脳だから、そんなもんでしょwww



他の人のことも、もちろん大事だ。

でも、呉用さんが生きているということに、何よりも安心してしまった。

そんな自分に、私は罪悪感を覚えたのだった。




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【馬麟から見た景色】



馬麟「・・・以上が現在の戦況です」

呉用「史進の怪我は痛いな・・・」

馬麟「あの様子では、当分、戦場復帰は無理でしょう。もっとも、呉用先生が命じられれば、史進さんなら無理をしてでも出陣されると思いますが」

呉用「・・・・・」



呉用先生が考え込むような表情を見せた。

その顔には疲労の色が濃く浮かんでいる。



呉用「黒龍騎士団はどうしている?」

馬麟「今は、陳達さんが代わりに率いているようです。朱武さん、楊春さんもいますから、彼らは問題ないでしょう」

呉用「そうか・・・では馬麟、今から君は黒龍騎士団に合流しろ」

馬麟「私が、ですか!?そんな無茶を・・・第一、黒龍騎士団は、史進さんが鍛え上げた、梁山泊でも一、二を争う猛者の集団。私には、とてもまとめられません」

呉用「別に、黒龍騎士団で戦えとは言っていないだろう」



そう言った呉用先生の口元には、かすかに微笑みが漂っていた。



馬麟「えっ?」

呉用「守ってもらえ、と言っているのだ」



呉用先生の口から飛び出した意外な言葉に首を傾げる。



呉用「それから・・・郁里を呼んでほしい」




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【郁里から見た景色】




郁里「呉用さん・・・郁里です」

呉用「ああ、入ってくれ」



馬麟さんに言われて、呉用さんの元へとやってきた。

幕舎の中に入ると、私はハッと息をのんだ。



(呉用さん・・・たった数時間会わなかっただけなのに、なんだかすごくやつれたような・・・)


呉用「どうした、私の顔に何かついているか?」

郁里「あ、いえ・・・随分とお疲れの様子なので」

呉用「こんなに厳しい戦は生まれて初めてだ。予想以上に参っている・・・」



かすれる声で呉用さんが呟いた。



呉用「怪我人の手当てのほうはどうだ?」

郁里「・・・手当てする側の人数も増やしてはいるんですけど、怪我人が増えるばかりで、追いついていない状態です。その間に、治療が間に合わなくて亡くなってしまう人も多くいますし・・・」

呉用「そうか・・・」



呉用さんが目を伏せた。



呉用「郁里には辛い役目を任せてしまったな」

郁里「いえ、戦に出て戦っている人たちに比べれば・・・それより、死ぬ間際に、声さえかけてあげられなかった人もたくさんいて、一人きりで逝かせてしまったことが、悔しくて・・・」

呉用「すまない・・・」



そう言うと、呉用さんは、私の体を抱きしめた。



郁里「呉用さん・・・?」



他に誰もいないとはいえ、こんな場所で突然だきしめられたことに、戸惑う。

同時に、嫌な予感が胸をよぎった。



呉用「郁里・・・最後に・・・君の、力を貸してほしい」

郁里「私の力、ですか?」


(それに、最後ってどういう意味だろう・・・)


呉用「ああ、皆に伝えてほしいことがある」



今は、それぞれの隊が散らばった場所にいる。

敵に追われ、退却を迫られた隊も多いようだけれど、逆に優勢に戦っている隊ももちろんある。

それでも、全体的に見て梁山泊軍が劣勢であることには変わりはない。



(この状況で、呉用さんがみんなに伝えたいことって?)



私の体を抱きしめる呉用さんの力が強くなる。

ゆっくりと、呉用さんの“思考”が私の中に流れ込んでくる。

けれど・・・。



(どうして呉用さんは、口で伝えてくれないんだろう。直接、体に触れて伝えようとしているってことは・・・何か、直接は言えないようなことなの?)



いつもなら、呉用さんに抱きしめられると体中が熱くなっていくのに、今は悪い予感がして、どんどんと体が冷たくなっていく。

そして、私のその予感は間違っていなかった・・・。



呉用『皆、よく聞いてほしい。梁山泊は、今をもって解体する』



(え・・・・・っ!!!)



私たちのいる幕舎の外から、物音が消えた。

みんなが、呉用さんの声に必死に耳を傾けているようだ。



呉用『もはや方臘に勝つことは、不可能だ。そして、方臘が討てなかった我々に待っているのは、朝廷からの制裁だ。方臘に勢力を削がれてしまった今・・・我々は禁軍にすら勝つことはできないだろう。皆に私からの最後の頼みだ・・・宋江様を守って逃げるのだ。その後は・・・各自、好きな道を選んで自由に生きてほしい。梁山泊の湖には銀を沈めてある。場所は李俊が知っている。それを皆で分けて、生活の足しにしてほしい。これは、前もって宋江様と私とで話し合って決めていたことだ。以上だ』



気がつくと、呉用さんの体が離れていた。

茫然と呉用さんの顔を見つめる。



郁里「今の伝令は、本当に・・・?」


www呉用さんがこんな最低なウソつくかwww



私の問いかけに、呉用さんは小さく、頷いた。



呉用「今頃、皆は怒っているだろうな。今更、逃げるなんてできるか!と」

???「当然です!」



誰かが、幕舎の中に入ってきて声を張り上げた。

見るとそこには、馬麟さんがいた。



馬麟「私だって、これには納得できません!」

呉用「納得できなくてもいい。早く逃げろ。私は今朝からずっと、引き際を考えていたんだ」



呉用さんが私の手を握った。

呉用さんの心の声が、どっと流れ込んでくる。



呉用『本気で、国を倒すことなどできると思っていたのか?』



馬麟「ご、呉用先生・・・?」



呉用『いくら弱体化したとはいえ、宋は強大な国だ。いずれ、梁山泊が討伐されることは目に見えていた。だから・・・私にとって、ほかの反乱軍を討伐せよという話が来たときは、渡りに舟だったのだ。これで、もう国を相手にしなくて済む、とな』



(こんな・・・こんな言葉、これ以上みんなに聞かせるわけにはいかない・・・っ!)



胸の奥が痛み、私は、呉用さんに握られた手を引き離そうとした。

けれど・・・呉用さんは決して私の手を離そうとはしなかった。



呉用『しかし、方臘がこれほどまでに強いとは・・・さすがの私にとっても、想定外だったよ。明日になれば、弱かった我々を一気に潰そうと総攻撃をしかけてくるだろう。逃げるなら、今しかないのだ』



そこまで言うと、ようやく呉用さんは私の手を離してくれた。

そして、サッとこちらに背を向ける。

今しがたまで握られていた手首が、ひどく痛んだ。



呉用「私も、もうここを後にする」

馬麟「呉用先生、本気ですか・・・?」

呉用「馬麟。先ほど言ったこと、頼んだぞ」



呉用さんが馬麟さんをじっと見つめて言った。



郁里「でも呉用さん、みんなが言うことを聞かなかったら・・・」

呉用「皆、宋江様のことは、何よりも大切に思っているからな。その宋江様を危険にさらしてまで、戦おうとはしないはずだ」



それだけ言うと、呉用さんは幕舎を出て行こうとした。



郁里「待ってください、呉用さん!」



私は思わず、立ち上がった呉用さんの着物を掴んでいた。



郁里「私も、一緒に連れて行ってください・・・!」



しかし、呉用さんはそんな私の手を振り払った。



呉用「駄目だ!」

郁里「なぜですか?」

呉用「郁里は・・・馬麟と共に行けっ!」



めったに声を荒げない呉用さんの言葉に、馬麟さんがハッと顔を上げた。


wwwそうか?けっこうよく声を荒げているような・・・www



呉用「いいな、馬麟」

馬麟「・・・承知しました。さあ郁里さん、行きましょう」



そう言って、馬麟さんが私を呉用さんから引き離そうと肩を掴んだ。



1:呉用さんと一緒がいい

2:何を考えてるんですか?←

3:離れたくない



郁里「なにを考えているんですか、呉用さん?」

呉用「先ほど、皆に伝えたことが全てだ」

郁里「そんなのウソに決まってます!」

呉用「生き延びる確率を高めたいだけだ。私だって、自分の命は惜しい」

郁里「ずっとそばにいようって、言ってくれたじゃないですか。一緒になろうって・・・」



再び着物をつかもうとしたけれど、するりと避けられる。



呉用「・・・早く行け、馬麟」

馬麟「・・・はい」



馬麟さんが私を引きずるようにして、幕舎を出ようとする。



郁里「呉用さん!嫌です!!」



呉用さんに向かって精一杯、訴えかける。

でも、呉用さんはこちらに背を向け、私のほうを見ようともしてくれない。



郁里「呉用さん・・・っ!」



すれ違いざま、何か覚えのある匂いが鼻をくすぐった。

胸の奥をくすぐるような、懐かしい・・・。




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本編もそうだったけど、やっぱ十一章は盛り上がるね~!


あんまりツッコミどころがないのが寂しいですがwww