こんばんは!
最近ちょっとお疲れ気味のまなみんです!!
なんか、疲れがとれないんですよね~(TωT)
さて、マイペース更新中の呉用さん後伝レポです。
ネタバレです。
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突然、手首を掴まれた。
それから、少し強引に引き寄せられる。
束の間の戸惑い。
一瞬だけ触れ合った唇。
呉用「・・・行って、くる」
唇を離すと、呉用さんは背を向け、歩き出した。
馬麟「お気をつけて!」
林冲「呂方、頼んだよ!」
宋江さんたちの背中に向かって林冲さんたちが声をかける。
私はただ黙って、その背中を見送りながら、そっと自分の唇に触れた。
林冲「呉用さん、何か言ってた?」
そんな私に向かって林冲さんが問いかけてくる。
郁里「饅頭を作って待っていてくれ、って・・・」
そんなこと言ってた!?Σ(・ω・;|||
林冲「それじゃ、顧大嫂に習いに行かないとね」
郁里「・・・はい」
遠くなっていく呉用さんの背中を見送る。
(大丈夫・・・きっと、無事に帰ってこられるよね・・・)
祈りにも似た思いをこめながら、その姿が見えなくなるまで、私は見つめ続けた。
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呉用さんたちが旅立って、数日が経過した。
李逵「あぁぁぁー、暇でしかたがねぇな!」
李逵さんが大の字になって床に寝転がる。
史進「稽古でもして、体を動かしてきたらどうだ」
李逵「だって弱い奴ばっかで、おいらもう飽きちまったんだぃ!親分はいねえ、戦もいねえ・・・つまらねぇったら、つまらねぇ!」
wwwそういや呉用後伝は李逵がウザかったんだっけwww
郁里「戦がないのは良いことじゃないですか」
李逵「こんな暇で、つまらねぇ思いをするくらいなら、戦の方がいいってんだぃ」
戴宗「テメエ一人でどこかに戦を仕掛けてこい」
李逵「おっ!いいねえ、それ!」
郁里「もう、李逵さんてば・・・」
そう、小さくため息をついたときだった。
阮小五「林冲さん、いますか!」
珍しく、慌てた様子で阮小五くんが広間に入ってきた。
林冲「どうしたの、二郎?」
ただならぬ様子に林冲さんの表情が険しくなる。
阮小五「実は・・・」
梁山泊の周辺に、軍が展開している・・・。
そんな知らせが入り、梁山泊内は一気にあわただしくなった。
阮小五「向こうは、湖を渡ろうと試みているようです」
林冲「侵入してきたところを湖の際で叩くか・・」
急きょ、開かれた軍議。
みんなの表情は険しい。
林冲「馬麟くんは、どうしたらいいと思う?」
馬麟「・・・・・」
じっと地図を見つめて、馬麟さんが考え込むような表情を見せる。
李俊「こいつ・・・本当に、作戦なんて立てられんのか?」
訝しげに李俊さんが言う。
李逵「おいらにも、わかりやすい作戦にしてくれよ。先生は口うるさいところはあるけどよぉ。ちゃんと、こんなおいらでも実行できる作戦を立ててくれっからな!」
戴宗「お前ら、あんまり騒ぐと、考えがまとまらなくなるぞ。・・・まだ経験も浅いんだから」
(馬麟さん・・・)
みんなの言葉を聞きながら、馬麟さんの横顔を見つめる。
馬麟「おそらく、向こう岸に展開しているのは、山賊ですね・・・」
ポツリと馬麟さんが言った。
馬麟「しかし、その割に、ずいぶんと統率がとれているような・・・それはなぜだ?おまけに規模も大きい・・・」
そこまで呟いて、馬麟さんはハッとしたような表情を見せた。
馬麟「李俊さん、第一陣として水軍に出ていただきたいのですが」
李俊「俺たちが?」
馬麟「はい。どうやらこの戦いには、李俊さんの力が必要なようですので」
そう言う馬麟さんの顔からは、先ほどまでの険しい表情はかき消えていた。
代わりに、穏やかな笑みをたたえている。
馬麟「林冲さんも出陣の用意をお願いします」
林冲「承知!」
李俊「林冲っ!いいのか、こいつの言いなりになって・・・」
こいつも大概ウザいな~(-""-;)
林冲「李俊くん、宋江さんと呉用さんが彼に軍師の役目を託して行ったんだよ。必ずオレたちが納得できる働きをしてくれる、オレはそう信じるよ」
林冲さんが広間から出ていく。
李俊さんも、しばらく何か考え込んでいたけれど、意を決したように、部屋を出て行った。
李逵「馬麟さんよぉ、おいらの出番はあるのかい?」
馬麟「ええ、もちろんです。大いに暴れていただきますよ」
李逵「ひゃっほーい!それじゃ、早速準備に取りかかるぜぃ!」
はしゃぎながら広間を出ていく李逵さんを見送ったあと、馬麟さんが私の方へ向き直った。
馬麟「戴宗さんと・・・郁里さんは、私の隣にいてもらえますか。・・・郁里さん、私に、力を貸してください」
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軍議が終わって、数時間後・・・。
梁山泊内に軍の配置が終わった。
郁里「私はみんなに、馬麟さんの命令を伝えればいいんですね?」
馬麟「ええ。でも、郁里さんは力を使いすぎると、元の世界に戻ってしまう・・・確か、そういった副作用があるんでしたね」
www副作用って、薬かwww
郁里「はい」
急激に大きな力を使うと、元の世界へと戻ってしまう。
でも、それがどういう仕組みなのかは、私にも詳しくはわからない。
先の曾家との戦いでも、一瞬戻りそうになったけれど、結局はここに留まることができている。
(やっぱり、この力についてはわからないことだらけだな)
馬麟「力を使いすぎて、呉用さんがいない間に郁里さんが帰ってしまった・・・そんなことになったら、私は呉用さんに殺されるどころじゃすまないですからね。郁里さんには、二回だけ、力を使ってもらいたいと思っています」
郁里「でも・・・もう少しならいけると思いますけど」
馬麟「いえ、無理は禁物です。呉用さんにも言われていたでしょう?」
(本当に、馬麟さんは呉用さんのどんな些細な命令でも、守ろうとしてくれてるんだ)
その姿勢に感心しつつも、少し心配になる。
(命令されたことは的確にできるけど、アドリブに弱い。とか、そんなことがないといいんだけど・・・)
www何様だよ、アンタwww
私がいた会社でも、そういう人はいた。
(呉用さんが言っていた“自分の判断で”って言うのはそういう意味もあるのかも・・・)
そんなことを考えていると・・・。
馬麟「では、郁里さん。まずひとつめの指示をお願いします」
郁里「はい」
馬麟「これは、李俊さんだけに伝えていただけますか」
郁里「はい」
馬麟「では・・・私が合図をしたら、水中からの攻撃を命じてください」
郁里「船からではなく、ですか?」
馬麟「ええ。それから、史進さんに松明の用意をするように伝えてください」
郁里「分かりました。・・・林冲さんには、何も伝えなくてもいいんですか?」
馬麟「はい。林冲さんなら、この状況を理解してうまくやってくれるはずです」
その言葉を聞いて、私は胸の星のあざにそっと手を置く。
しばらくすると、私の指示がちゃんと伝わったようで、一斉に水軍が動き出した。
郁里「すごい・・・」
見晴らしの良い場所から、私と馬麟さんは戦いの様子を見ていた。
まず、舟で湖を渡ってきた敵軍を李俊さんたち水軍が水中から攻撃する。
すると、驚いた敵軍は上陸地点を変更しようと舟の舵を切る。
ところがそんな彼らが目にするのは、湖畔に焚かれたたくさんの松明だ。
史進隊の用意したこの松明に恐れをなして、敵は火がある場所を避けようと右往左往している。
馬麟「あの松明は簡単な罠です。水中から攻撃を受けて慌てた彼らは、とりあえず火のないところに行こうとするでしょう。実は、それこそが罠なんです。誰もいないと思って上陸してきたところを林冲さんが攻めたてる。驚いた敵は冷静な判断を欠いて、逃げまどうばかりというわけです」
郁里「なるほど・・・」
馬麟「そして最後の仕上げに李逵さんが叩く。李逵さんはずいぶんと鬱憤が溜まっていたようでしたからね。これで、少し気持ちが晴れてくれるといいんですが」
見れば、敵はすでに逃げ始めていて、林冲さんと史進さんの軍は攻撃をやめていた。
・・・李逵さんはまだ、敵兵を執拗に追いかけ回しているようだ。
www危ないヤツwww
馬麟「これで、梁山泊軍に死者が出なければ、個人的には合格点かな、というところです」
郁里「戦いの事はよくわかりませんが・・・馬麟さんの戦い方はすばらしかったと思います」
馬麟「・・・ありがとうございます」
私が言うと、馬麟さんは少し照れたように笑みを浮かべた。
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無事に敵を撃退し・・・その日の夕飯は、みんなの気持ちがいつもより少し高ぶっているように感じられた。
郁里「本当にお疲れ様でした」
李逵「姉ちゃん、どうだった?おいらの戦いぶりはよぉ」
wwwドン引きwww
郁里「みんな、とても格好よかったです」
www華麗にスルーwww
李逵「なんだよ、みんなかぁ」
郁里「李逵さんは特に活躍していたと思いますよ」
李逵「へへっ。そうだろう、そうだろう」
林冲「だけど、李逵の隊が一番怪我人が多かったんだよね。自分の戦いに夢中になりすぎるのが李逵の欠点だな。周りに目を配ることも忘れない。それがいい指揮官の条件だよ」
www周りが見えないとか、指揮官として終わってるしwww
林冲さんのアドバイスに、李逵さんが少し頬を膨らませる。
李逵「ちぇーっ、わかったよ」
史進「それにしても・・・あの軍勢は一体、なんだったんだ」
林冲「ああ・・・」
その場にいた全員が、口を閉ざした。
それぞれが考え込むような表情を見せる。
林冲「呉用さんたちがいないのを見計らったように現れた」
史進「山賊だとは思うが、それにしては妙に統制がとれていたな。もしあれが、きちんと訓練を積んだ精鋭だったら・・・」
郁里「苦戦していたかもしれない、ということですか?」
私がポツリと言うと、林冲さんが笑みを浮かべた。
林冲「苦戦、ねえ・・・郁里ちゃんは、オレたちが負けるかもしれないとは考えないの?」
郁里「あ・・・」
1:考えていません
2:戦い方を見ればわかる←
3:負けるわけがない
郁里「みんなの戦い方を見ていればわかりますから。負けるわけない、って思っていました」
林冲「それは嬉しい話だな。きっと、いつも呉用さんと一緒にいるおかげだね」
からかうような口調で林冲さんに言われて、私は頬を熱くする。
(確かに、呉用さんと一緒にいるから、戦をよりちゃんと見られるのかも)
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もう、ね。
ヒロインちゃん、何様なのか、とwww
戦後生まれの私たちに、戦争の何がわかるというのか・・・