こんにちは!
この寒い中、子供に付き合って公園に行ってきたまなみんです!!
子供って、寒いの平気なんかねwww
それでは阮小五レポです。
ネタバレです。
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まっすぐな瞳に見つめられて、動けなくなる。
心臓はどんどん加速していき・・・阮小五くんに聞こえてしまうんじゃないかってくらい、大きな音を立てた。
(阮小五くんの瞳が潤んでいるように見えるのは、さっきの水のせい?それとも・・・)
阮小五「郁里さん・・・」
私の腕を掴む手に力がこもった。
そして、ゆっくりと私を引き寄せる。
その時・・・。
阮小五「うわっ!」
私の髪に止まっていた蝶が、まるで私たちを邪魔するように飛び立った。
郁里「・・・・・・」
阮小五「あ・・・すみません。僕・・・」
阮小五くんが我に返った顔をして、慌てて手を離した。
阮小五「濡れたままでは風邪をひきます。戻って着替えましょう」
郁里「う、うん。そうだね」
阮小五くんに促されて、水辺を後にする。
それでも、まだ私の激しくなった鼓動は収まらない。
(あの時、阮小五くんは何を言おうとしたんだろう?・・・掴まれた腕が、熱い・・・)
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呂方「よお、姐御。丁度いい、こいつを阮小五に渡しておいてくれるか?呉用先生からの書物だ」
wwwあ、ちょっと呂方見てなごんじゃったwww
郁里「呂方くん。呉用さんからね、承知しました」
呂方「ありがとな」
あれからまた、少しずつここに馴染んできて、みんなからもよく話しかけられるようになった。
でも・・・。
(最近、阮小五くんとあまり話せてないんだよね。避けられているわけじゃないのはわかっている。仕事が忙しいのもわかっている。でも・・・)
郁里「なんだか寂しいな」
wwwマンネリ化してきた同棲カップルかwww
そうため息を吐いた時だった。
???「おい、どうした。ため息とは縁起でもねえ」
(この人・・・確か・・・)
???「久しぶりだな、お嬢ちゃん」
郁里「確か、李俊さん、ですよね?水軍の」
李俊「おうよ。いい男だと名前も忘れられねえだろう?」
郁里「・・・・・はあ」
wwwwwwwww
李俊「なんだ。気の抜けた返事だな。こういう時には『そうですね』だろ?」
郁里「・・・そうですね」
李俊「くっくっくっ、かわいいねえ。まあいい。ところで阮小五はどこだ?一緒じゃねえのか?」
郁里「何だか最近忙しいみたいで」
李俊「そうか。まあ、俺の留守を預かってもらってたからな」
郁里「えっ、そうだったんですか」
李俊「ああ、どうやら曾家に水軍の・・・・・いや、これはお嬢ちゃんには関係ねえか」
李俊さんが言葉を濁した。
(曾家って、晁蓋さんを殺したって人たちだよね。まさか・・・)
郁里「あの、これからもっと忙しくなるんですか?」
李俊「まあ、準備するに越したことねえからな。だが、俺も戻ってきたことだし、阮小五のヤツも休ませてやるさ」
郁里「なら、阮小五くんに声をかけてもいいですか?」
李俊「・・・なんだ。お嬢ちゃんはあんなチビがいいのか?」
郁里「阮小五くんはチビじゃありません。そりゃ、体は大きくないけど、阮小五くんは立派は漢です」
李俊「・・・・・」
私の言葉に、李俊さんが驚いた顔をした。
李俊「へえ」
李俊さんは、今度は感心したようなため息を吐いた。
李俊「お前、なかなか見る目があるじゃねえか。あいつは俺の部下みたいな事をやってるけどな、結構な男だぜ」
郁里「それは、知っているつもりです」
李俊「ははっ。そうか。知ってるつもりとは、こいつはいい。なあお嬢ちゃん、ひとつ遣いをたのんでいいか?」
郁里「は、はい」
李俊「多分、阮小五は水軍本部にいる。やつに、俺が帰ってきたから、今日は暇をやる、と伝えてくれ」
郁里「・・・・・はい!」
(女好きな雰囲気を醸しているくせに・・・李俊さんって、実はいい人かも!)
www相変わらず、何気に毒舌www
私は李俊さんに頭を下げると、水軍本部に向かった。
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(そう言えば、ここに来るのは初めてだ。いわば、ここは阮小五くんの仕事だもんね。・・・阮小五くん、どこにいるんだろう)
姿を探していると、聞き覚えのある声がした。
張順「阮小五、ちょっといいか?」
阮小五「ええと、ちょっと待ってください。先に・・・」
声のする方を見ると、阮小五くんと張順さんが、何やら忙しそうに駆け回っていた。
(仕事中、だよね。李俊さんは話しかけてもいいって言ったけど、なんだか声を掛けづらい。それにしても・・・)
阮小五「この報告を聞くと、やはり右翼の守りが甘いな」
張順「だからと言って、迂闊に隊を動かすわけにはいかねえぞ」
阮小五「わかっています。だから・・・」
(真剣に仕事をしている男の人って素敵だな・・・)
わ・か・る~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
いつもとは違う雰囲気の阮小五くんに、思わず見惚れていると。
阮小五「ん?」
仕事中の阮小五くんがふいに視線を向けた。
そして、じっと見つめていた私の視線とぶつかる。
阮小五「あ・・・郁里、さん。どうしました?こんな所で」
郁里「お仕事中にごめんね。阮小五くんに用があって。今、少しいいかな?」
阮小五「いいですけど、話なら向こうでいいですか?こんな所で話をしていたら、親分に『女を仕事場に寄こすな』って怒られますから」
郁里「その李俊さんから言付けを預かってきたの。俺が帰ってきたから、お前は休め。だって」
阮小五「・・・え?親分が?」
張順「ははっ、さすが兄貴。・・・・・気が利く褒美じゃねえか。いいよ、休んでこい」
阮小五「でも」
張順「兄貴がいいって言ってんだろ?それにお前、兄貴の留守中、ずっと気を張ってたんだ。今日くらい休め」
阮小五「そう・・・ですか」
阮小五くんが張順さんと私を交互に見てから、少し考える顔をした。
そして・・・。
阮小五「では、お言葉に甘えて。行きましょうか、郁里さん」
郁里「うん」
阮小五「とはいえ・・・急に暇になると・・・何をしていいのかわからないものですね」
阮小五くんはそう言ってちょっと照れた。
阮小五「せっかく時間をもらえたので、郁里さんのしたいことをしましょう。何がしたいですか?」
1:美味しいものが食べたい←私ならコレ
2:水軍本部を見たい
3:ゆっくりした←正解はコレ
郁里「阮小五くんとゆっくりしたいな」
阮小五「あ・・・嬉しいな。実は僕もそう思っていたんです。久しぶりに、郁里さんと話をしたいなって・・・。それじゃ、舟を出しましょう。湖の上は、静かでいいものなんですよ」
こうして阮小五くんが舟を出してくれることになった。
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(静かだな・・・)
どこに行くわけでもなく、阮小五くんが櫂を漕いで、私はゆるやかな風を頬に感じながら、ぼんやりと景色を眺める。
(今まで・・・私は・・・ふたりきりでの沈黙が苦手だった。でも、阮小五くんは違う。会話がなくても平気というか・・・静かな時間が心地いい)
【阮小五から見た景色】
(どうしよう。郁里さんの顔をまともに見られない・・・)
僕は舟を漕ぎながら、あの時の・・・水辺での出来事を思い出していた。
(あの時の僕はどうかしていた。化粧をした郁里さんが・・・水に濡れてしまった郁里さんがやけに綺麗に見えて・・・それでつい・・・いや、それじゃ、僕が彼女の容姿にだけ惹かれているみたいじゃないか。そんなことはない。僕は・・・その・・・いったい僕は、誰に・・・何を・・・言い訳しているんだろう・・・)
気持ちよさそうに景色を見ている郁里さんの横顔をぼーっと見つめる。
その向こうには、今まで僕がいた水軍の本部が見えた。
(そうだ。僕にはやらねばならないことがある。梁山泊は今、晁蓋さまの仇討ちに向けて、着々と準備を進めている。曾家が水軍を強化しているとの話もある。僕たちの役割は大きい。こんなときに恋なんてしている場合じゃ・・・・・・・・恋?これって・・・恋、なのか・・・?)
www悩める青少年www
【郁里から見た景色】
何も会話のないまま時間が過ぎた。
穏やかな風、水の音、水面に不規則に揺れる波紋。
全てに癒される・・・。
郁里「・・・・・」
ぼんやりと水面を見つめていたときだった。
(あれ?なんだか水面が揺れてる。魚でもいるのかな・・・)
そう思い、水面を覗き込んだ途端・・・。
郁里「きゃあっっ!」
私は、いきなり水の中から伸びてきた二本の腕に掴まれ、そのまま水中に引きずり込まれてしまった。
阮小五「・・・・・!?郁里さんっっっ!」
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甘いデートから、ラストはいきなりホラーでしたねwww
つか、二人の年齢差ってどのくらいなんだろうって素朴な疑問が湧いた。