こんばんは!
夜遅くに夫の白髪染めをしておりました、まなみんです!!
童顔でせっかく若く見えるのに、白髪のせいで台無しなんですよ~(  ̄っ ̄)
さて、ちまちまと進めております阮小五ルートです。
しょっぱなからちょっと描写がリアルで若干引き気味ですwww
では、ネタバレ!!
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怖いくらい真剣な顔をした阮小五さんが、何か握りしめた拳を私に差し出した。
阮小五「郁里さん、これを受け取ってください」
手のひらが開き、私は目を見張った。
郁里「これは・・・鍵?」
金属で出来た錆びた鍵。
どこの鍵かは、容易に想像できる。
阮小五「ここの鍵です。これを渡しておきますから、いつでも好きなときに逃げてください」
郁里「え・・・どうして?」
阮小五「あなたが間者だとしたら間違いなく殺されます。そうでないとしても、ずっとこのまま監禁が続きます。監禁が続けば、きっとあなたは無事ではいられない。ならば、何もせずに黙ってここからいなくなってくれれば、僕としてもありがたいのです」
郁里「・・・ありがたい?」
阮小五「別にあなたを助けたいとか、そういうのでは・・・ないです。ただ、ここからいなくなってくれれば、少なくとも僕があなたを殺さなくて済む。それに・・・・・いえ、なんでもありません」
阮小五さんは、何かを言いかけて口をつぐんだ。
そして、私が聞き返すのを制するように、無理やり私の手に鍵を握らせた。
阮小五「僕が食事を運んできてからしばらくは、誰もここには近寄りません。外に出て右の藪を進むと、小さな舟があります。それを使ってお逃げなさい。食事も日持ちするものを用意しますから、いつでも逃げていいですよ」
郁里「でもっ!」
思わず反論しようとした自分に驚く。
(どうしてだろう・・・こんな怖いところから一刻も早く出たいって、ずっと思っていたのに。すごく・・・怖い・・・あ、そうか・・・逃げてもここがどこかわからないんだ。そして、どこに行っていいのかもわからない。それに、外には・・・阮小五さんがいない。だから私、不安なんだ・・・)
この短時間で、そんなに信頼しちゃうもの?( ゚ ▽ ゚ ;)
阮小五「郁里さん?」
郁里「・・・外に出ても行く場所がありません。ここは日本じゃないんでしょ?」
阮小五「日本という土地がどこにあるかはわかりませんが、かといってここにあなたの居場所がある訳ではありません。頼る人は・・・これから探すといいでしょう」
郁里「・・・・・」
阮小五「とにかく一刻も早く、ここから逃げることです。いいですね」
阮小五さんは、私の手を両手で力強く握ると、出て行ってしまった。
私は呆然と立ち尽くしたまま、手の中の鍵を見つめていた。
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私は鍵を握りしめたまま、牢の中でじっと座っていた。
目の前には、ついさっき阮小五さんが持ってきてくれた夕飯がある。
(いったいどうしたらいいんだろう・・・)
頭を抱え、がっくりとうなだれていると、何だか牢の外から騒がしい音がした。
嫌な予感がした私は、手に持っていた鍵を肌着の中に隠し、牢の隅に移動して、様子をうかがった。
すると・・・。
男1「ほう、これが噂の間者かあ。この梁山泊に女の身で単身乗り込むたあ、度胸あるじゃねえか」
男2「しかも、こんな真っ暗な牢屋に押し込められていながら、こんなにも気丈でいやがる。いいねえ、気の強いオンナは」
男3「その、気の強ええオンナを組み敷くのが、たまんねえってか?」
寒気がするほどの下品な笑いが牢の中に響いた。
その笑い声に、いつかの阮小五さんの言葉が蘇る。
(あの時は、ここにいても命が危険だっていう意味なんだと思っていたけど、まさか・・・)
www貞操の危機www
私は身の危険を感じ、牢の隅に体を寄せた。
それに気づいた男たちは、鉄格子に手をかけると、今にも壊れそうなほど強引に、それを揺する。
男1「おーい、そんな所にいねえで、こっちに来いやあ」
男2「そうそう。そんな隅っこに隠れてねえで、俺たちにその顔を拝ませてくれよお」
(・・・お酒の匂いがする。この人たち、かなり酔っ払っている。それに、目つきもまともじゃない)
暗闇に光る、身の毛がよだつほど恐ろしい目と、乱暴な口調。
そして、苛立ちから今にも暴れそうな態度が私の恐怖を煽る。
(この人たち、鍵は持っていないみたい。だったら、鉄格子からこっちに来ることはない・・・はず)
私はとにかく牢の奥に身を潜め、その人たちが去るのをじっと待った。
その時・・・。
男3「だから、そんなところにいねえで、こっちに来いって言ってんだろぉっ!」
そのうちの一人が声を荒げ、腰元から何かを取り出した。
そして、それを私に向けて狙いを定めると、大きく胸を張って投げた。
郁里「きゃっ!」
何を投げられたかわからなかったものの、とっさに身をかわしてよける。
でも、その瞬間・・・。
郁里「・・・つぅ・・・」
腕に鋭い痛みが走り、見てみればうっすらと血が滲んでいた。
(え・・・投げてきたのって・・・これ、短剣っ!?まさかあの人たち、これで私を殺す気じゃ・・・・・!)
血が滲んだ腕、壁に刺さった短剣。
私を殺そうとしたのか、それともただの脅しなのか。
どちらにしろ、初めて目の当たりにした自分への殺意に、体がガタガタと震えだす。
そんな私を見て、男たちは更に色めきたった。
男1「おらおら、そんなところで震えてねえで、もっと泣き叫べよ!」
郁里「・・・・・」
男たちが騒ぎながら、鉄格子をガタガタと揺らし続ける。
(いくら鉄格子でも、こんな大きな男の人が、しかも三人で揺らしたら壊れてしまうかもしれない。そうなったら私は・・・・・)
そう思った私は、自分の身を守ろうと、壁に刺さっていた短剣を手に取り、男たちに向けた。
男3「おいおい、そんなので俺たちを殺ろうってえのか?」
男1「だいたいそんな細腕で、無理に決まってるだろうが」
(そんなのはわかっている・・・!でも、私にはこうするしかない)
男2「気が強え女はもう飽きた。もういいから、さっさとここに寝転がって足を広げろ」
するか!( ̄へ  ̄ 凸
男1「なんだよ、やらねえのか・・・・めんどくせえなぁ・・・お前、殺すぞ」
私に向かって短剣を投げた人が、また腰元から何かを取り出した。
さっきは何かわからなかったけれど、今回ははっきりわかる。
それは、今私が持っているのと同じ短剣。
男2「さーて、一発で当たるかなぁ」
男の人が私に向かって狙いを定めた。
その時・・・。
男2「ぐあっ!」
突然、殴られるような音と共に、男たちがうめき声を上げながら、バタバタと倒れだした。
目の前に光景に呆然としていると、男たちが倒れた後ろから、見覚えのある姿が現れた。
阮小五「郁里さんっ、ご無事ですか!?」
男たちを倒した阮小五さんが、慌てて鍵を開け、中に入ってくる。
私は思わず・・・。
1:抱きつく←
2:泣き出す
3:座り込む
短剣を投げ捨て、阮小五さんに抱きついてしまった。
阮小五「郁里さんっ!?」
郁里「よ・・・よかった・・・助か・・・った」
無我夢中で、阮小五さんの体を抱きしめる。
すると、阮小五さんは私の体に手を回し、強く抱きしめ返した。
阮小五「もう、大丈夫ですから。ね・・・。安心して・・・大丈夫・・・大丈夫だから・・・。とにかく今からここを逃げます。僕についてきてください」
郁里「で、でもっ!」
阮小五「あの男たちがもし、本部からの命により、あなたを殺しに来たのなら、逃げるのは今しかありません」
郁里「本部?命?でもあの人たち・・・」
(確か、酷く酔っていて、誰かの命令を聞いてきたような感じはしなかった)
阮小五「いいから早くっ!さあ、こっちへ!」
阮小五さんに強引に手を引かれ、私は牢の階段を駆け上がった。
久しぶりに出た外は、真っ暗だった。
阮小五「足元に気を付けて」
郁里「はい」
身をかがめ、辺りをうかがいながら、慎重に進む阮小五さんの後を、同じようにしてついていく。
辺りは真っ暗で、前を歩く阮小五さんの背中が、かろうじて見えるほどだった。
それでも私は、繋がれた手だけを頼りに、必死で歩いた。
(私たちは今、どこに向かってるんだろう。まるで闇に向かって歩いているみたい・・・)
不安が私を襲い、進む足を鈍らせる。
その時・・・。
阮小五「郁里さんっ!」
突然、阮小五さんが私の手を強く引っ張った。
無防備だった私は、勢いよく阮小五さんの胸にぶつかり、そのまま腕に収まった。
郁里「阮小五さ・・・」
阮小五「シッ、黙って」
強く短く言われ、口をつぐむ。
すると、しばらくしてどこからか男の人の声が聞こえてきた。
阮小五「・・・・・」
私を抱きしめる腕が更に強くなり、阮小五さんの顔に緊張が走る。
そこで私は、ようやく自分たちが追っ手に囲まれていることに気がついた。
兵1「おい、いたか?」
兵2「いや、こっちにはいない。それにしても、こんなときに事件が重なるとは」
阮小五「・・・ちっ。思ったより早く気づかれてしまいましたね」
郁里「ど、どうしよう・・・」
阮小五「そうですね・・・」
阮小五さんは黙ったまま、じっと遠くを見つめた。
その先が、薄ぼんやりと明るいような気がした。
阮小五「郁里さん、運は強いほうですか?」
郁里「な、なにを急にこんなときに」
阮小五「大事なことです。ちなみに僕は、そこそこ運はいいほうです」
郁里「・・・人なみには、クジに当たったこともあります」
阮小五「特別に不運な人ではないんですね。なら・・・ちょっと付き合ってもらえますか」
郁里「な、なにに?」
阮小五さんはふふっと笑うと、小声でささやくように言った。
阮小五「僕の運試しに」
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今年もあと三日ですね~
掃除・・・終わってませんが!!
それよりも買出しにも行かないと・・・