こんにちは!
朝晩の寒暖差に、ちょっと体がついていかないお年頃のまなみんです!!
朝、寒くね!?←若ぶってみた
てなわけで、エンドに着実に近づいております、史進レポでっす♪
ネタバレですよ~ヘ(゚∀゚*)ノ
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
地を揺るがすような咆哮。
それは梁山泊の兵たちによるものだった。
近所の人、びっくりするね!←違
宋江さんが姿を現したからのようだった。
宋江「梁山泊の同志よ」
宋江さんが口を開いた途端、ピタリと辺りが静まり返った。
その言葉をひとことも聞き漏らすまいと、全員が耳をそばだてている。
宋江「今、梁山泊はこれまでにない危機に陥っている。全ての山塞が攻め上げられ、特に白虎山は苦戦を強いられている。官軍は、我々を全力でつぶそうとしているのだ。しかし、これは、国が我らに脅威を感じているということだ。我々は、そこまで力をつけ、大きくなった。今こそ、官軍に我らの力を見せ付けてやろう!」
おおーっという叫びとともに、兵士たちが一斉に腕を突き上げる。
宋江「死ぬ気で戦うべし。だが、死んではならぬ。・・・難しいけどね」
少し苦笑交じりにそう言った宋江さんの言葉に、全員から笑いが起こる。
宋江「ここに帰ってこよう。できるかぎり全員で。そして必ず、梁山泊に勝利を!ここからが、我らの本当の戦いの始まりだ!」
再び、兵士たちが一斉に叫ぶ。
全軍の士気が、どんどん上がっていくのがわかった。
郁里「宋江さん・・・すごい・・・」
史進「普段は、優しげな人だが、おそらく内に何か激しいものを秘めている方だと、俺は思っている。でなければ、晁蓋殿と共にこの梁山泊を仕切ることなどできないだろうからな」
郁里「そうなんだ・・・」
史進「今は仮だが、頭こそ、新しい頭領にふさわしい方だ。・・・まあ、それもこの戦いが終わってからの話だがな」
郁里「うん・・・」
戦いが終わった後のことを考えるのは、決して悪いことではないと、私は思った。
史進「さてと・・・俺たちもそろそろ進発しなければな。郁里は本当に自分で馬に乗るのか?」
郁里「うん。足手まといにならないようにするよ」
私は、自分のために用意してもらった馬を撫でた。
一人で乗って、史進くんの側についていく。
そのために、一生懸命訓練をしたのだから。
史進「俺の馬に乗ればいいものを・・・」
郁里「史進くんの馬に、負担をかけたくないから。移動のときぐらいは、ね」
史進「・・・そうか」
そう言うと、史進くんは颯爽と馬に乗り、軍の先頭へと駆けていった。
私を一度も振り返らず、行ってしまう。
(あれ?なんだか少し機嫌が悪い?)
陳達「お嬢さんが、頼ってくれなかったから、寂しかったんだよ、頭は」
wwwあ、お元気でしたかwww
郁里「あ・・・そういうことか」
陳達「ほーんとわかりやすいよなぁ、頭は」
くっくっ、と陳達さんが笑いを漏らす。
(そのわかりやすい態度に気がつけなかった私も、まだまだね・・・)
陳達「さあ、俺らも行くか」
郁里「はい!」
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:
黒龍騎士団が向かうのは、もっとも厳しい戦線となっている白虎山だ。
私は、史進くんの背中を見失わないように、馬を走らせた。
近くには陳達さんがついてくれている。
(厳しい戦いになるって聞いていたけど・・・どれだけのものになるのだろう)
郁里「っ・・・」
また、胸のあたりが刺すように痛んだ。
陳達「どうした?」
郁里「あ、いえ・・・何も・・・」
陳達「何もねえって顔じゃなかったぞ?」
私は、史進くんのほうをちらりと見た。
ここなら、私たちの話し声は聞こえない。
私は陳達さんにだけ、正直に話すことにした。
郁里「・・・実は、昨日から、連星のある胸のあたりが少し痛くて」
陳達「それ、頭は知ってんのか?」
郁里「いえ・・・余計な心配をかけたくなくて」
陳達「・・・賢明な判断かもしれねえな。頭、アンタのことになると、少しばかり冷静さを失うからなぁ」
郁里「あはは・・・」
そんな場合じゃないとは知りつつも、思わず照れ笑いをしてしまう。
だけどその笑いも、一瞬で消えてしまう。
拭えない不安感が、どうしても私の気持ちを暗くする。
郁里「この痛み・・・もしかしたら、史進くんの身に何かあるとか、悪い暗示なのかも、って思って」
陳達「お嬢さんの能力っていうのは、周りがよくみえる、ってことだろ?例えば相手の考え・・・心も読めたりするのかい?」
私は、周囲がよく見えるときのことを、よく思い出してみた。
敵の場所だけでなく、どこを狙っているのか、どんな作戦なのか、そういったことが、なんとなくはわかる・・・ような気がする。
だけどさすがに、はっきりと考えを読めたりはしない。
郁里「よくわかりませんけど・・・ただ、嫌な暗示だっっていうことは、なんとなくわかるんです。そしてこれが・・・もしかしたら史進くんに関係あることなのかも、ということも」
私の、そんな曖昧な回答を、陳達さんは真剣に聞いてくれた。
そして、考え込む。
陳達「それなら・・・頭が何か思い悩んでる可能性があるか。もしくは、この戦いの最中、頭が追い詰められるようなことがあって、心を乱されるかもしれない、ってことか・・・」
(史進くんが心を乱される事態って、戦の中で、そんなことがあり得るかな?あるとすればせいぜい、ミミズを見ちゃったとき・・・くらいじゃないかな)
陳達「お嬢さん、もう少し馬の速度、あげられるかい?」
郁里「あ、はい、たぶん」
陳達「できるだけ、頭のそばにいてやってくれ。別に気にするわけじゃねえが、お嬢さんがいることで、頭の士気も上がるし・・・」
郁里「・・・はい」
陳達「それに、どうやら、ようやく想いも通じ合ったらしいしなっ!」
郁里「なっ・・・」
陳達「照れんな、照れんな。もうみんなが知ってることなんだからよ」
昨晩は、出陣直前ということもあって、あまり思い返さなかったけれど、よく考えたら、見られていたんだ・・・あの瞬間を・・・。
陳達「・・・頼んだぜ、頭のこと」
不意に陳達さんが真剣な表情になる。
私は、コクリと頷いた。
*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:
進発を始めて、一日目の夜・・・。
自分の馬を休め、軽く荷物の整理をした私は、史進くんの姿を探した。
パチパチと薪が弾ける音が響くたき火の前に、史進くんはいた。
史進「・・・・・」
郁里「史進くん?」
ぼんやりと炎を見つめる史進くんに声をかける。
郁里「どうしたの?疲れちゃったのかな」
wwwお母さんかwww
史進「いや・・・それより、郁里こそ、疲れていないのか?」
郁里「意外と大丈夫みたい」
史進「そうか。辛くなったら、すぐに言え」
郁里「うん、ありがとう」
史進くんの隣に腰かける。
二人で静かに炎を眺めていると、ふいに史進くんが呟いた。
史進「・・・なんとなく、曾家と当たりそうな気がする」
(曾家・・・晁蓋さんを殺した史文恭がいるっていう・・・)
どこへ行っても、気の抜けない強敵ばかりだとはいえ、どうか、史進くんの相手が曾家でだけはあってほしくない。
wwwヘンな日本語www
私は、史文恭と史進くんの事情を聞いたときから、そう考えていた。
でも・・・敵討ちの機会を求めているであろう史進くんにとっては、必ずしもそうではないのかもしれない。
郁里「・・・心、乱れてる?」
史進「いや、意外と冷静だ。今は白虎山を、梁山泊を守らなければ、という気持ちのほうが強い」
郁里「史進くん・・・本当に強くなったね」
史進「お前のおかげだ」
史進くんはそう言うと、私の肩を抱き寄せ、コツンと顔をあわせた。
史進「口づけをしたい気分だが・・・戦の間は、お預けだな」
wwwだね(・∀・)www
郁里「当たり前でしょっ」
冗談っぽく言い合って、微笑を交わす。
史進「この戦いが無事に終わったら・・・少し、二人で遠乗りにでも出かけよう」
郁里「うん!デートだね」
wwwデート、言うなwww
史進「でぇと?」
wwwほら、そうなるでしょwww
郁里「そう。恋人同士がおでかけすることを言うの」
史進「・・・恋・・・人、か」
史進くんは、噛みしめるようにそう言った。
そして、言いにくそうな表情になって、続ける。
史進「・・・ひとつ、聞きたいことがあるんだが」
郁里「なに?」
史進「元いた場所に戻りたいとは思わないのか?」
時々、本当に忘れてしまいそうになる。
私は、もともとここの人間ではなかったということを。
www私もその設定、すぐ忘れる(・∀・)www
元いたところが恋しい気持ちは、今も変わらない。
だけど・・・。
郁里「・・・少し前までは、思っていたよ。早く帰りたい、って」
史進「・・・・・」
郁里「でも、今は思わない」
史進「なぜだ」
郁里「だって、元いた世界には、史進くんはいないもの。私は、史進くんのそばにいたいから・・・」
史進「郁里・・・」
史進くんが泣き笑いのような笑みを浮かべた。
私のうぬぼれかもしれないけど・・・もしかしたら史進くんは、私がいつか帰るかもしれないということを、不安に思ってくれていたのかもしれない。
史進「この戦い、必ず、勝ってみせる・・・」
郁里「うん・・・!」
その時だった。
兵士「頭!」
史進「・・・どうした」
ただならぬ様子で、兵が駆けてきた。
兵士「梁山泊から、使いが・・・!」
駆けてきた兵は、呼吸を整える間すら惜しむかのように、肩で息をしながら、史進くんに報告を始めた。
史進「梁山泊から?」
兵士「官軍からの攻撃を受け、現在、応戦中とのこと・・・」
史進「なにっ・・・」
兵士「戻られますか?」
史進「・・・・・」
史進くんは腕を組み、少しの間考え込んでいた。
やがて、迷いのない表情で、顔を上げる。
史進「いや・・・俺たちはこのまま進もう」
郁里「いいの?史進くん」
史進「梁山泊には、李俊殿がいる。それから、頭も・・・」
彼らの強さを、信じていないわけじゃない。
むしろ、私みたいな素人が心配したら、失礼なくらいだろう。
だけど・・・。
郁里「今、梁山泊に残っている軍はそう多くないんじゃ・・・」
史進「しかし、もし、俺たちが反転し・・・背後から官軍に襲われでもしたら、ひとたまりもない」
郁里「あ・・・」
史進「俺たちは、振り返ってはならない。李俊殿を信じて、前に進もう。一刻も早く白虎山を助け出し、梁山泊に戻ることが一番だ。・・・伝令」
兵士「はっ」
史進「陳達のみに状況を伝えよ。その他の兵には黙っておけ。動揺はさせたくない」
兵士「わかりました」
立ち去る兵を見送った後、史進くんは膝の上でグッと拳を固めた。
そしてまた、炎を見つめる。
(史進くん・・・本当は助けに戻りたかったんじゃ・・・)
郁里「大丈夫・・・?」
史進「ああ。仲間を信じることも強さだ。・・・違うか?」
郁里「・・・違わないよ」
史進くんに、私は微笑んで頷いた。
史進くんが信じるものは、私も信じる。
だからきっと大丈夫・・・そう思えた。
郁里「なんだか、史進くんが成長して遠くに行っちゃったような気分」
wwwだから、アンタはお母さんかwww
史進「・・・それは、俺がお前に対してずっと感じていたものだ」
郁里「え?」
史進「強く、美しく、そしてはかない。まさに、お前は俺にとって高嶺の花だった」
郁里「・・・史進くんってときどき、ものすごく恥ずかしいことを真顔で言うよね」
史進「何が恥ずかしいことなんだ?」
郁里「・・・わからないならいいんです・・・」
史進「変な奴だな。だが、最近以前より、少し強くなったおかげで、お前のことが近くなったような気がしている」
そう言うと、史進くんはとても嬉しそうに笑みを浮かべた。
今よりも、もっともっと史進くんとの距離が縮まるのなら、私も嬉しい。
私も、気付けば満面の笑みになっていた。
史進「待っていろ。俺は、もっとお前の近くにいくから・・・」
史進くんの指がそっと私の頬をなでた・・・。
私は、史進くんの瞳をじっと見つめた。
史進「・・・お前、全然自分の魅力がわかってないだろ」
郁里「え?」
史進「お前にそんな目で見られて、自分がよく平静でいられるものだ、と最近思う」
1:史進くんの経験値が低いからだよ
2:そんな目ってどんな目?
3:見ないようにする←
郁里「じゃあ、見ないようにする・・・」
史進「・・・別に無理をする必要はないが、俺が理性を保てるときだけにしてほしい」
郁里「へっ?」
史進「でないと、何をしてしまうか、わからない」
(〃∇〃)何でもしてください!
郁里「な、なにそれ・・・」
顔を赤くしながら言う史進くん。
つられて私の頬も熱くなる。
あんまりにも恥ずかしくなってしまって、私は史進くんから目線をそらした。
そのかわり、頭を史進くんの肩に預ける。
私たちはしばらくそのまま、薪が弾ける音を聞いていた。
史進「そろそろ寝ろ」
郁里「うん」
お互いに照れてしまって、まともに顔を見られないまま、私たちはそれぞれの寝床に向かった。
朱武「全く・・・相変わらずもどかしいことだよねぇ・・・」
陳達「まあまあ、それがお嬢さんと頭のいいところだ」
朱武「本来なら、こう、優しく彼女を押し倒してだね・・・」
www野営地でかwww
陳達「わかった、わかった。そろそろ俺たちも寝るぞ」
おせっかいで優しい副将たちに見守られていたとも知らずに・・・。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
穏やかな宋江さんが内に秘めている激しいもの・・・。
ぜひ!!見てみたいっ!!!
てことで、本日の私的名ゼリフ~
「死ぬ気で戦うべし。だが、死んではならぬ。・・・難しいけどね」 by 宋江さん
さすが宋江さん、いいこと言いますwww
以上!!