※ネタバレしてますよ!!
※簡易レポですので、選択肢を省く場合もあります!!
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(力を使い過ぎたら・・・元の世界に戻ってしまう可能性もある・・・次が・・・最後かも・・・)
じっと見つめ合う呉用と郁里。
郁里の心を悲しい予感が走り、胸が苦しくなってくる。
呉用がそっと郁里の頬を撫でた。
李俊「おいお前ら!俺たちの前でいちゃつくとはいい度胸だな!まったく、先が思いやられるぜ」
李俊の声に、二人は作戦会議中であることを思い出した。
林冲「郁里ちゃんのおかげで、作戦がよくわかるのはいいんだけど、それ以外のことまで筒抜けになっているからなぁ」
呂方「ここ二日ほどは、呉用さんが考えてることが良く聞こえるんすよね」
林冲「たまに、作戦のことは伝わってこないのに、郁里ちゃんへの気持ちだけが伝わってくることもあるし」
郁里「あの・・・」
郁里は、以前から気になっていたことを聞いてみた。
郁里「呉用さんは、どんなことを考えているんですか?」
呉用「お、おいっ・・・」
李俊「あらら・・・。お嬢ちゃんには伝わってないわけ?」
郁里「はい・・・。みなさんには私を介して伝わっているのに、私には聞こえないんです・・・」
途端に、みんながニヤニヤし始める。
林冲「とりあえず、作戦の合間に郁里ちゃんのことばっかり考えてる」
李俊「そうそう。あと、口づけするときに緊張しすぎ」
郁里「なっ・・・・・」
林冲「あとはそうだな・・・」
呉用「おい、そこまでだ。今はそんなことを言ってる場合じゃないだろう」
呉用が厳しい声で、みんなを制した。
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★特別シナリオ・呉用から見た景色★
作戦会議の合間に、みなが郁里を中心として盛り上がり始める。
(そうか、やはり郁里には大半は伝わっていないのか・・・)
ホッとしたような、少し寂しいような気持ちが入り混じる。
(郁里の力を使えば、確かに戦いは有利に進められる。しかし、使い過ぎると、郁里が・・・。全く、私の考えはどこまで、矛盾しているんだ・・・)
みなが盛り上がっているのを横目に、私は一人苦悩を繰り返す。
(そうだ、私は郁里と離れたくない・・・。しかし、戦いには勝ちたい。確実に勝つためには、郁里の力は必要だ。でも、それでは・・・)
グッと拳を固める。
(天下一の頭脳だろう。全てを手に入れる方法ぐらい思いつかなくてどうする・・・っ)
私の苦悩をよそに、みなは私を肴に盛り上がっている。
しかし、時折、みながこちらに視線を送る。
(私の考えのほとんどが周りに伝わってしまっている、と、そう言っていたな。では、この苦悩も、みなに伝わってしまっているのか・・・)
林冲と目が合った。
林冲はどこか寂しげに微笑む。
そばには戴宗がいた。
戴宗「嘆く必要はねぇ。みんなだって、子猫ちゃんを大切に思っている気持ちは一緒だ」
呉用「・・・・・」
戴宗「あの子のおかげだろ。今、ここでこうして、みんなで笑っていられるのは、な」
(全く、大した女性だ。愛おしい人・・・離したくない)
その気持ちは強くなるばかりだった。
★特別シナリオ終了★
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呉用が作戦会議を再開する。
呉用「曾家の軍は、損害を受けてずいぶんと規模自体は縮小している。それでも、我が軍との兵力は五分といったところだ。正面からぶつかり合うのは危険だ」
みんなが真剣に聞き入る。
呉用「そこで、次の攻撃では、四方からの包囲を試みる」
各隊に作戦が伝えられる。
呉用「この作戦が成功すれば、曾家を討ち取ることができるはずだ」
林冲「総力戦・・・てことか」
呉用「死ぬ気で戦え。だが、生きろ」
呉用の言葉に、全員の表情が引き締まった。
呉用「そして、もう一つ・・・必ず守ってもらいたいことがある。たとえ、危険にさらされている人物がいることがわかっても、決して持ち場を離れるな。それぞれの持ち場で全力を尽くすことが、この戦いを早く終わらせるもっともよい方法だ」
時と場合によっては、仲間を見捨てなければならない。
それは、冷酷な命令だった。
しかし、誰も言葉を発しなかった。
呉用「以上だ」
呉用の言葉を最後に、みんなが幕舎から出て行った。
二人きりになり、呉用が郁里に言った。
呉用「少し・・・話をしないか」
郁里「話?」
呉用「君がここに来た理由を考えることがある。間者ではないと分かったあとは、梁山泊を勝利に導く天女では、と考えた」
郁里「私は・・・みんなと一緒、普通の人間。天女だなんて・・・」
呉用「では、なぜ、君はここに来たのか。答えは意外にもあっさり見つかった」
呉用が笑みを浮かべる。
それは、今まで見たどの笑顔よりも、穏やかで幸せそうな笑顔だった。
呉用「君は、“私を救うため”に現れたんだ。暗い場所から、光ある場所へ連れ出してくれた」
郁里「呉用さん・・・」
呉用「晁蓋さまが殺されてから、私は憎しみだけで走り続けているようなものだった。梁山泊の仲間たちに誤解されようと、嫌われようと、私にあったのは壊すことに対する衝動だけ。そんなときに君が現れた」
郁里「・・・・・」
呉用「次第に、君のことを大切だと思うようになった。君を守りたいと思うようになった。すると・・・欲が出た。もっと、君といたい。しかし、分かったのは、君を元の世界に帰したほうが、良いということだ」
郁里「呉用さん、それは・・・っ」
呉用「帰さなければならない・・・でも、帰したくない。その気持ちが日に日に強くなっている。そして、考えた。君は、私を変えるためだけに現れたのだとしたら・・・?」
郁里「え・・・・・」
呉用「憎しみだけを抱えていた私は、君のおかげで、変わることができた。では、役割を終えた君は・・・」
1:いずれ消える・・・←5UP
2:もう必要ない
3:聞きたくない
郁里「いずれ消える・・・」
呉用「私たちの意志とは関係なく、な」
そう言うと、呉用はその運命に抗おうとするかのように、郁里を強く抱きしめた。
呉用「ただ・・・全ての答えは、曾家との戦いが終わった先にある。そんな気がする・・・」
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翌朝。
梁山泊にとっても、郁里たちにとっても、運命の朝。
作戦は淡々と決行され、成功を見せていた。
今日も呉用は本営ではなく、戦地に出ていた。
呉用の不安が何となく伝わってくるものの、何にもできない自分に、郁里はもどかしさを感じていた。
そのときだった。
兵士「背後より敵襲あり!」
呉用「背後からだと・・・!?なぜ・・・」
背後は誰も通れそうもない岩山。
呉用に動揺が走る。
呉用「これより迎え討つ!周囲には細心の注意を払え!どこから攻撃があるかわからないぞ!」
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久々のレポでした~(・∀・)
呉用のレポも、十一章とエンディングを残すのみ。
呉用レポを終わらせてから、期間限定イベントのレポに取り掛かろうと思います(。・ω・)ノ゙