※ネタバレしてます!!
※簡易レポです!!
※でもツッコミは入れます!!
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突然の呂方の言葉に、郁里はうろたえてしまう。
郁里「なっ・・・何を急に・・・」
呂方「呉用先生が、前に言ってたんだ。素直で真っ直ぐで、でも強くて・・・かわいくて仕方がない人だ、って」
郁里「え・・・・・・」
呂方「まあ、呉用先生にしてみればそう思っていることが、周りに分かっちゃうのは本意じゃなかっただろうけどね」
郁里「・・・・・・?」
呂方「姉御を通じて、呉用先生の気持ちが聞こえてきちゃったんだよ」
郁里「あっ・・・・・・・」
wwwなんか心の声が筒抜けって恥ずかしいなwww
呂方「なんかこじれてるみたいだけど、呉用先生は姉御のことが好きで仕方がねえんだから。自信持ってればいいんじゃねえかな」
ええ子やー・°・(ノД`)・°・
郁里「うん・・・ありがとう。でも、どうしてわざわざそんなことを言いに?」
呂方「・・・なんでかな。明日から姉御の身辺を守るのは、おれの隊だ。どんな人か見ておきたかったのと・・・かわいい女は、一目見たくなるのが男心ってもんだろう?」
そう言って呂方は、手を振りながら去って行った。
www子供のくせにかっこよすぎwww
一人になると、先ほどの扈三娘と呉用の姿を思い出して不安になる。
すると、いきなり呉用に声をかけられた。
手にはご飯を持っていて、干し肉が食べづらそうな郁里のために、特別にお米を出してもらったのだという。
呉用はそれを渡すとさっさと立ち去ったが、自分のことを気にかけてくれているのがわかって、郁里はうれしくなった。
???「まったく、人の忠告を無視してくれちゃって・・・」
後ろから声がして、勢いよく振り向くと、そこにいたのは扈三娘だった。
扈三娘「頭の固い男は駄目だわ、本当。苦労するわね、あなたも」
郁里「え・・・・・・?」
扈三娘「変な意地張って、あなたにそっけなくしてるから、ビシッと言ってやったのよ。カッコつけてると痛い目見るわよ、って」
郁里「扈三娘さんが・・・?」
扈三娘「そう。でも軍師ときたら・・・『愛し方、大切にする方法は人それぞれだ』・・・ですって。なぁにカッコつけてんだか」
郁里「なんだ・・・」
さっきの二人の会話の意味が分かって、郁里はその場に座り込んでしまう。
扈三娘「・・・あら、なんだってどういう意味?」
郁里「はい・・・、扈三娘さんと呉用さんが実は、恋人同士だったりするんじゃないかと思っていたんで・・・」
www正直に言うんだwww
扈三娘「軍師と?私が?ないなーい!絶対にないわよ!」
扈三娘がケラケラと笑う。
扈三娘「ま、何かあったら相談して。女同士、しっかり話、聞いてあげるから」
郁里「・・・はい。あの!ありがとうございます!」
いろいろな人に励まされ、郁里はようやく立ち直るのだった。
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数日後。
梁山泊は、梁中書攻めのための陣を張った。
相変わらず、呉用と言葉をかわすことはなかったが、郁里が不安になることは少なくなっていた。
郁里が呉用の後ろで、その姿を見守っていた。そのときだった。
兵士「き、奇襲!奇襲だー!」
後方から、慌てた声が響く。
突然の出来事に、みんなが浮き足立つ。
呉用「慌てるな!落ち着いて迎え討て!史進隊は左翼へ、林冲隊は奇襲してきた軍を特定。そののち、右翼から断ち割れ」
兵士「はっ!」
慌しく伝令が飛び、周囲が殺気に包まれていく。
陣の中に、矢が撃ち込まれ始めた。
兵士「周囲建物より、梁中書軍の攻撃!」
呉用「近くはない!盾を持って応戦しろ!」
慌ただしい中でも、呉用は落ち着いて見えた。
その時、郁里は陣のすぐ近くの建物の屋根の上に、敵兵がいるのに気づいた。
郁里「呉用さん、危ない!」
考える前に体が動いて、郁里は呉用に抱きついた。
郁里「つうっっ・・・・・!」
キャー!((>д<))
呉用「郁里!?」
郁里の肩に激痛が走る。
呉用「周囲建物にいる弓矢隊を殲滅せよ!こちらからは火矢を放て!」
呉用は郁里を抱きかかえたまま、指示を出す。
呉用「何をやっているんだ、君は!」
1:怪我は?
2:ごめんなさい
3:呉用さんは指揮を・・・←5UP
郁里「呉用さんは指揮を・・・」
呉用「分かっている!しかし、君のことを放っておけるか!死ぬなよ、気をしっかり持て!私はまだ君に・・・」
呉用の声がだんだん遠くなる。
名前を呼びたかったが、郁里の意識はそのままプツリと途切れた。
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(ここは・・・?)
郁里は暗闇の中にいた。
体はフワフワと軽い。
遠くに呉用の姿が見えた。
郁里「呉用さん!」
呉用「すまない・・・」
郁里「呉用さん?どうして謝るの?」
呉用「君のそばにいたい・・・」
郁里「それは私も一緒です、呉用さん・・・」
呉用「でも、君を危険な戦いに巻き込みたくなかった。汚い部分を見せたくなかった・・・」
(汚い部分・・・?)
呉用「すまない・・・」
そう言うと、呉用は背を向けた。
呉用の姿が、少しずつ遠くなっていった。
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名前を呼ばれた気がして、郁里はゆっくり目を開けた。
次の瞬間、呉用に力いっぱい抱きしめられた。
呉用「郁里!よかった・・・」
郁里「呉用さん・・・」
辺りを見回すと、林冲や宋江の姿もあった。
宋江「どこか、具合の悪いところはないかい?」
郁里「は、はい・・・大丈夫です」
宋江「うん、毒矢ではなかったようだ」
林冲「・・・とりあえずは、ゆっくり休んで。俺たちは行きましょうか、宋江さん」
宋江「ああ、そうだね」
二人が気を利かせて出て行く。
呉用がようやく体を離した。
すると突然怒鳴られ、呉用をかばって怪我をしたことを怒られる。
呉用「だから、ついてくるなと言ったのに・・・」
郁里「ごめんなさい・・・」
ショボーン(´・ω・`)
呉用「少しは、反省したか」
郁里「はい・・・だって、呉用さんは私を危険な戦いに巻き込みたくない、って思ってくれていたのに・・・」
呉用「そのことは・・・」
郁里「さっき、夢で・・・」
呉用「そうか・・・君の能力は厄介だな。私の気持ちは筒抜けか」
郁里「全部がわかるというわけじゃないんですけど・・・」
呉用「全部、君に分かってしまったら、恥ずかしくて君の前に立てなくなる・・・」
郁里「えっ」
呉用「いや・・・なんでもない」
でも、なぜ分かったり分からなかったりとブレがあるのだろうかと、郁里は疑問に思う。
郁里に対する想いが強くなると伝わるのではないか、と呉用は言って、赤くなった。
呉用「私は・・・何よりも、誰よりも、君のことが大切だ」
郁里「ご、よう、さん・・・」
呉用「上手く言えないんだが・・・どんなことがあっても、君のことは守りたい。君が傷つくのは、何よりも苦しい。君が無事でいてくれるのなら・・・私のそばにいられなくなったとしても・・・それは仕方がないことだ」
郁里「呉用さん・・・!それは・・・っ」
呉用「本当は、どんな手を使ってでも、君を梁山泊に置いてくるべきだったんだ」
郁里「嫌です、そんなことを言わないで・・・っ」
呉用「分かってくれ。君を失うことは・・・自分が死ぬよりも辛い」
郁里「どうして、呉用さんは・・・っ。自分だけがそんな想いを抱いている、って、そう思うんですかっ・・・」
呉用「郁里・・・」
郁里「それは・・・私だって一緒です!呉用さんを失うことが何よりも辛い・・・!」
呉用は苦しげな表情を浮かべると、強い力で郁里の体を抱きすくめた。
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今日はここまで~。