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響くブレーキ音に、ひょっとしてみゆきさんに指示された誰かが…
悪い予感がよぎる。
???「志信!」
逆光で車から降りてきた人の姿は見えない。
有馬「総司!」
絢子「え……」
車に乗っていたのは総司さんだった。
笑顔で私たちのところへ駆け寄ってくる。
白金「絢子さん、大丈夫なのか……ずいぶんひどくやられたんだな」
絢子「…これくらい、どうってことないです」
白金「早く手当てしないと…家まで送っていくよ」
有馬「ああ、悪いな…もうなにも心配することはないぞ、絢子」
絢子「はい……」
返事をした瞬間、目の前がグラリと揺れた。
ほっとしたからだろうか。
痛みが募り、目の前がかすんできた。
有馬「絢子?」
絢子「志信さ……」
有馬「絢子!!」
意識を失う前に見たのは、心配そうな志信さんの顔だった。
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絢子「ん……」
有馬「絢子!」
目が覚めると、そこは、すでに住み慣れつつある自分の部屋だった。
そして、志信さんがいた。
有馬「どこか、辛いとこはないか?」
〈選択肢〉
1:大丈夫
2:体中が痛い
3:ずっとついていてくれたの?←5UP
絢子「ずっとついていてくれたんですか?」
有馬「他の男どもに任せるわけにはいかないからな」
と、言いながら、ふいっと顔を背ける。
(照れてるとか……?まさかね……)
起き上がろうとするが、体が悲鳴をあげて、思うようにいかない。
有馬「無理をするな」
やさしく私が起き上がるのを志信さんが助けてくれる。
絢子「ふふっ……」
有馬「?何がおかしい」
絢子「何だか志信さんがやさしいのがおかしくて」
ムッとしたように眉間にしわを寄せる。
それから私の頭をワシワシと撫でた。
有馬「…悪かった」
絢子「え?」
有馬「俺のせいで、こんな目に……」
絢子「大丈夫。これも志信さんの奥さんの役目……契約のうち、でしょう?」
わかっていた。
すべては契約の中のこと。こんな目に遭ったのも契約内。
こんな目に遭って志信さんが迎えに来てくれるのも、手当てをしてくれるのも……
有馬「痛かっただろう?」
頬にできた傷を志信さんが撫でる。
絢子「……はい」
有馬「でも、泣かなかったんだな」
〈選択肢〉
1:志信さんが言ったから←5UP
2:泣くのも忘れてた
3:泣いたら負けだと思ってた
絢子「志信さんが言ったから・・・志信さん以外の人の前で泣くなって」
有馬「すぐピーピー泣くような奴かと思っていたのに・・・意外と強いんだな。お前ってやつは・・・」
グッと体を抱き寄せられた。
有馬「もう、泣いていいぞ」
痛みよりも、志信さんの体がとても温かくて・・・・・・
そのせいで、私の涙腺は崩壊してしまう。
絢子「うっ・・・・・・っ・・・・・・」
嗚咽を漏らす私の背中を志信さんが優しく撫でた。
有馬「俺は、お前に俺の求めることをすべてやれ、といった」
絢子「は、はい・・・・・・」
有馬「でも実際は、お前は・・・俺が求める以上のことをやってくれた。感謝している」
絢子「よかった・・・じゃあ、契約金を上げてもらわなくっちゃね?」
茶化すように言ってみる。
志信さんと目が合った。
その目はとても寂しそうで・・・悲しそうだった。
有馬「お前がやったのは、すべて契約だからか?」
絢子「・・・・・そうするように、志信さんが・・・」
有馬「ダメなのは、俺のほうみたいだな」
絢子「え・・・・・」
有馬「お前の行方が分からなくたったとき、俺は契約のことなんて、忘れてた・・・」
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本日分、終了~