※ネタバレしてます!
※選択肢はすべて5UPのものです!
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
絢子「ふぅ・・・」
外の景色がよく見える窓際に行って、小さくため息をつく。
着物に忍ばせていたメモを取り出し、チェックをする。
挨拶をしなきゃいけない人は全部回ったはず・・・
少しぐらいなら休憩をしてもいいだろうか。
佐治「少しお疲れ?」
絢子「佐治さん・・・」
佐治「別に、十真でいいよ」
にっこりと笑って十真くんがカクテルグラスを差し出す。
佐治「よかったら、これどうぞ。俺が入れたんだ」
絢子「えっ。十真くんが?」
佐治「実は、デビュー前に、志信さんのところでバイトしてたんだ。そのときに、シェーカーの振り方や、酒の作り方、覚えた」
それで志信さんと知り合いだったんだ・・・
受け取ったグラスを口に運ぶ。
絢子「おいしい・・・・・・!」
佐治「よかった」
思わず、もう一口飲んでしまう。
佐治「さっきもゲストの前で振ってきたんだよ、シェーカー」
絢子「えっ・・・」
佐治「パフォーマンスのひとつ?」
絢子「そういうお仕事もしているの?」
佐治「まさか!志信さん主催のパーティーだからだよ」
絢子「志信さんと仲良いんだね?」
佐治「仲が良いっていうか・・・」
わずかに恥ずかしそうに目を伏せた十真くん。
佐治「すっごく尊敬してるんだ。あんなに男らしくて、カッコイイ人はほかにいないよ。そんな志信さんが選んだのはどんな女なのか、って思ったんだけど」
だから、さっき、あんなふうにじっと見ていたんだ。
不思議な視線の理由に納得がいく。
十真くんにはどう思われたんだろう・・・・・・?
佐治「でも・・・思ったより大したことなかったな」
絢子「えっ・・・」
佐治「普通すぎてつまんない。志信さんになら、もっといい人がいると思うんだけどな」
笑顔で十真くんが言う。
さっきまでは、良い印象を持ってくれているのかと思ったのに・・・。
佐治「普通すぎるあんたと志信さんが・・・っていうのが腑に落ちないんだよな。でもまあ、志信さんはアンタのこと気に入ってるみたいだし?志信さんに害がないなら、今のところは優しくしといてあげるよ」
絢子「・・・・・・」
確かに・・・お金で結ばれた関係と言ってもいい。
そんな関係を見透かされたような気がして、ズキンと心が痛んだ。
でも・・・
だからこそ
志信さんの周りの人には認めてもらいたい・・・
それが今私にできることだから。
絢子「心配するようなことはないから安心して」
できるだけ、気取られないよう、背筋を伸ばして言う。
佐治「ふぅん?期待しておくよ」
笑顔を残し、その場を立ち去る十真くん。
その背中を見送り、ほうっと小さくため息をついた。
前途多難だな・・・
でも、落ち込んでる場合じゃない・・・
落ち込んだ気持ちを奮い立たせる。
私ももう少し話をしておいたほうがいいかな・・・
そう思ったときだった。
女「やぁだ、志信さんたらー!」
きゃっきゃっとした女の子の声が上がった。
有馬「おい、そんなにくっつくなって」
女「だってーワインがおいしくって、ついー」
若い女性が志信さんの体に抱きつくように寄りかかっていた。
(何、あれ・・・・・・!)
女性と目が合った。
勝ち誇ったように笑みを浮かべる女性。
女「志信さん、酔ってきちゃったから、部屋まで連れて行ってほしいな」
有馬「仕方ないな。今、スタッフ呼んでやるから」
女「やぁだあ、志信さんがいい!」
駄々をこねるような女性の声。
チリッと胸が痛む。
痛みに気付かないふりをして、私は私で接待を続けた。
有馬「おい」
絢子「は、はい!」
背後から志信さんに声を掛けられる。
有馬「少し席を外す」
<選択肢>
1:どこに・・・・・・?
2:わかりました←5UP
3:いいんですか?
絢子「わかりました」
どこに行くのか、聞きたかったけど、口をつぐむ。
有馬「すぐに戻ってくる」
志信さんが背を向け、人ごみに紛れていく。
そういえば、さきほどの女性の声が聞こえなくなっていた。
(あの女の人を部屋に・・・?私には関係ない・・・契約結婚なんだから、ヤキモチを妬くなんて、変よね)
胸の奥がまたチクン、と痛み、黒い何かがたまっていく。
大きく深呼吸をして気持ちが落ち着くようにする。
けれど、胸にはおもりのようなものがつかえたままだった。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
本日分のチケット終了~
てか、このヒロインさ、「十真でいいよ」っていわれた途端、名前呼びな上にタメ口ってどうなん?
やっぱり好きになれないわ~