2年前に個展を開催させて戴いた銀座の奥野ビル内のギャルリーラーにて開催中の企画展「見えぬものの美」に参加しております。(6/14~6/19)
今回は「目に見えぬものの美」というテーマなので、抽象作品をメインに出品致しました
タイトル「grow」
この作品は先月の三人展に出品したの作品「やんばるの森」と同じ手法で書いたミニ作品
前記事の作品は具体的なイメージを持たずに制作しましたが、この作品は明らかに「植物」をイメージして書いた作品です
そしては芭蕉紙なので良い意味でのゴワゴワ感が素朴で深い味わいを表現出来たかと思いますが、
は色画用紙を使っているので表現がシャープな印象
若竹が育つようなイメージも感じられるのではないでしょうか
もちろん抽象表現ですから、全く別のものをイメージされてもOKですし、何にも見えなくても良いのです
大事なのは
好きな作品か…
心に響く作品か…
さて今回は少し抽象作品の面白さと共に難しさも少しだけ触れてみますね
私の師匠である墨象作家の宮村弦先生
少し前になりますが、バラエティー番組に出演されました
一日入門したアイドルの作品と先生の作品2点を見せてどっちがアイドルの作品か当てるという感じの番組でした
動画だとわかりにくいので切り取ってみました
どちらがプロの作品だと思いますか?
正解はBが先生(プロ)の作品
実はこれ会場のゲストは全部ハズレでした
番組的にはしてやったりだったのでしょうか
ちなみに私は事前に師匠から「どっちか」聞かれていたのですが、一目で回答、もちろん正解でした
その理由は色々あるのですが、先ずパッとみた瞬間に↓の赤〇で囲った部分の強烈な違和感
この線は師匠的には絶対あり得ない…
あとはスケール感とか、線質とか、余白の取り方とかもあるのですが、結局私は全体で判断する前にテクニック的な部分に目が行ってしまうのです
会場のゲストはみんな「A」の方が好きだと褒めていましたが、それももちろんありですし、こういった抽象作品に限らず、プロの眼と一般大衆の眼は違うものです
書道に限らずですが、「審査員が絶賛した1番よりも2番の方が売れる」というのはよく聞く話です
なので作家は難しい…
どの層に響く作品を作るのかという事もプロなら考えねばならない課題です
展示会を開くと展示作品が売れると同時にコミッションワーク(受注制作)のオーダーも戴きます
現在もそれに向き合い中。
依頼主の求めるものを汲みつつ、私しか書けないものを作り上げる…
難しいけれどワクワクする時間を過ごしています