ハイキングの帰り・・・
ぴょん太は、起立性を発症してから、こんな長距離を歩いたことはありませんでした。
ぴょん太にとっては、自転車に乗ることは、とても楽で、びっくりするくらいの距離を行くのですが、
立ち続けること、歩くことは、まだまだきついようです。
食事をした帰りは、もうかなりきつい状態で、私の肩につかまることも度々ありました。
ゴールの駅まで、後どれくらいだろう・・・と話しながら歩いていると、中学校がありました。
丁度、下校時間・・・
ぴょん太と同じ年頃の子どもたちが、続々と帰ってきていました。
最近はもう、そんな風景を見ても、それほど、動揺しなくなっていた私でしたが、
ぴょん太のすぐ横を駆け抜けていく少年たち・・・
楽しげにおしゃべりしながら歩く少女たち・・・
さすがに、心が乱れました・・・
ぴょん太は、歩くのに必死で、気にも止まらない様子でしたが・・・
実際は、どんな風に感じたのだろう・・・
それまでは、私、「3世代で、こんな行楽日和にハイキングできるなんて、なんて幸せなんだろう・・・」という、呑気な気持ちでしたが・・・
一転・・・
今の年頃・・・ぴょん太にとっては、友達と過ごす時間が、本当は一番必要で、幸せななず・・・と、
改めて感じてしまい、とてつもなく切ない気持ちになってしまいました・・・。
それから、帰りの満員電車・・・
必死で空いてる席を探す・・・
優先座席も一杯・・・
ヘルプマークがやっぱり必要かな?
「健康な方がいらっしゃったら、席を譲っていただけませんか?」
と、本当は叫びたいけど、私には言う勇気がなく・・・
ぴょん太に、「座り込んでいいよ。」と言うけど、恥ずかしがって立ち続ける。
そうやって、結局ぴょん太に頑張らせてしまう自分に、また落ち込む・・・
一連の、心の痛みが、帰ってからも引きづられ、お布団に入ってから、涙がこぼれてきてしまいました。
ああ、発症当時と同じ涙だ・・・
一体どれだけたくさんの母親が、同じ涙を流してきたのだろう・・・
どうぞ、この涙がこの世からなくなりますように・・・
どうぞ、この涙を流してきた母たちが、心から笑顔で過ごせる毎日が来ますように・・・