前回お伝えした、2泊3日の快眠ツアーの時のことです。2日目の朝、一睡もできなかったと目を腫らした参加者がいました。
眠りに効果的なリラックス方法をお伝えしたので、「これで眠れるに違いない」と期待したそう。それなのになかなか眠れなくて、焦ってしまったのです。朝の4時まで眠れなかったところで諦めて、布団から出たそうです。
翌日は、朝6時半から早朝ウォーキングを予定していたので、遅れないようにと思ったら、よけいに緊張してしまったようでした。
布団に入って30分以上眠れないときには、思いきって布団から出て、ゆったりすごしながら眠気がくるのを待ちましょう。焦って眠りを追いかけようとすると、緊張が強くなって、どんどん逃げていくだけです。
介護は思いがけない出来事の連続だと思います。時にはストレスで眠れないこともあるでしょう。そんなときは、
「眠れないなら、まぁ今日は眠れなくてもいいか。そのぶん、明日眠れればそれでいい」
これくらい気持ちを楽にすれば、眠りの方から近づいてくれるでしょう。
もうひとつ、この方は夕食のときにアルコールを結構召し上がっていました。お酒を飲むとリラックスできますが、アルコールが分解されると交感神経の働きが活発になって、眠れなくなってしまうのです。
そのことも講義の中でお伝えしていて、食事のときに確認もしましたが、「自己責任で大丈夫です」とおっしゃったので、そのままにしたのが間違いだったかもしれません。いつもより量は少なめだったそうですが、影響していたと思います。
その方の2晩目はどうだったかというと、久々にぐっすり眠れたと喜んでいました。睡眠不足でも夕方以降は眠らないようにして、しっかり眠気を高めていったのが幸いしました。私もホッと胸をなでおろし、参加者全員に満足いただき快眠ツアーを終えることができました。
眠れないときは布団から出て、静かに落ち着いて眠くなるのを待つ。これは医療の現場でも使われている、効果的な方法です。どうぞ試してみてください。
(快眠セラピスト/三橋美穂)
睡眠見守りセンサー まもるーの
http://mamoruno.miel.care/what.php