【観劇】広島総文第62回全国高等学校演劇大会一日目 | 演劇とか それを取り巻く人たちとか

演劇とか それを取り巻く人たちとか

ほぼ個人的な観劇日記に。
イベント運営+素人の視点で観ている事が多いです。
本番以外の前後も大事!

★ツイッター使い始めてみました。
@mamomya

ブログに上げていない観劇が多すぎて、何からと思ったのですが、先ずは8月頭の高校演劇の全国大会から行こうかなと。
広島まで行ってきているのです。

ちなみにこの時の上位4校(と都の代表1校)が8月27日(土)、28日(日)に国立劇場で公演をするので東京で観れる機会があるんです!
という事を言いたいのもあり(笑)

第27回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演
演劇だけでなく、日本音楽、郷土芸能の全国優秀校が観れる公演となります。
チケット制で再販分も売り切れてるかもしれませんが(販っていうとあれですが無料です)
先にやる日本音楽、郷土芸能で帰ってしまう人もいるので、チケット無くても例年入れる様でもあります。
もしどうしてもと言うかたは自分にご相談いただいても!

今年の上位校はちょっと奨めたいくらいバランス良く選ばれているなぁと感じます。

http://www.kobunren.or.jp/enterprise/tyo/details.html

更に更に全国最優秀校、岐阜農林高校『Is(あいす)』はTV放映もあります!
これだけでも是非!
2016年9月17日(土) 15:00 - 17:00(2時間) Eテレ
前半ドキュメント、後半1時間が上演。

前置きが長くて恐縮ですが、そもそも全国に至る道を補足。
簡単に言うと、各都道府県で地区→県→ブロック→全国という流れ。
参加校が多いと地区予選大会が更にあったり逆に県大会からはじまる県もある様子。
審査方法(専門審査員がいる事もあれば、生徒が決める地区も)、上位大会に抜ける校数(大体2校勝ち抜けが多い気がしますが)、言ってしまえば会場のキャパ(ホール規模が多い印象ですが、小劇場規模の事も。東京だとアゴラ劇場が使われる地区有ります)まで都道府県によってバラバラ、それが全て全国大会まで繋がっていると言うのが不思議な感覚。
正直、自分も細部まで分かってないレベルです(笑)

あ、一番の不思議はあれですね。
地区は夏から秋にかけて、県大会は夏から冬にかけて、ブロックは冬頃に開催、これも場所によって前後します。
そして、全国大会は年度が変わって夏に開催なので、全国行きを決めた3年生は当然卒業している、なんてドラマが生まれていたりします。

なので、地区大会をやってから全国大会に来てる所があったり(この地区大会は来年の全国大会に繋がってるわけです)、全国一位になった岐阜農林はその次の日、県大会と言うこれ以上無いくらいハードスケジュールだったりしました。
こう言った日程的ドラマも沢山あると感じています。


さて!
やっと本題に入らせていただきます。
自分は観た直後、休憩15分とかの間に感想を呟く様にしていて(どこか別で詳しく触れたいですが、今、演ってるんだ!と言うことに乗っかりたい)、更に後から呟いたり、今、切貼しながら追記したりするので文脈がおかしいところもあるかもしれませんが、ご容赦を!
マジで前置き長すぎますねっ!ヽ('ー`)ノ



一日目1校目
広島市立沼田『そらふね』
今回、広島からは二校来ていて、中国ブロック代表と開催地代表の2枠なわけです。
上演順はランダムなはずですが、広島がトップバッターとなりました。

ほぼ二人芝居、プラスアルファ。人の掛け方がかなり贅沢。姉妹二人は流石、かなり良かった。
袖から話し声が聞こえる演出、雰囲気良いんだけれど、恐らくある程度後ろの席だと全く聞こえてなかったのではないかと。
会話内容は聞こえなくていいんだけれど、そもそもそういうことをしているのが聞こえない人もいたんじゃないかと予想。
なので、暗転処理が少しだけ違和感があった。

キーワード、もしくはそらふねの話がもう気持ち早く出てきてもいいかも。
興味を引く部分にいつお客さんが食い付くか。そこに取りこぼしさえなければ凄く良いと思う。
や、一本目、開催権代表良かったです!


一日目2校目。
青森県立青森中央『アメイジング・グレイス』
優秀賞
8/27(土)国立劇場優秀校東京公演出場。
一日目2校目にして上位は先ず間違いないと思えた程。
こちらは何年も『もしイタ ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』で全国回って公演をしているので高校演劇を観ないかたでも知っているかもしれません。
顧問の畑澤聖悟さんが渡辺源四郎商店でもあるのでそっちで分かる人もいるかもしれませんね。
なべげんと一緒にやった時の『ロボむつ』が自分は大好きでして。

流石、集団の力はトップレベルでは。
自分たちで観客を引き込んで、それに乗っているのをとても感じた。
後半エグいんだけれど、その時点でもう掴まれてるから観ちゃうんですよね。
今回、冒頭の大事さに思い至ったのはこちらを観てだったりもする。
素舞台で、これだけ映えるのはズルイと思える人の壁。

小学生の英語の教材の様に感じる部分もあったり。好きだなー。でもこう終わるしかなかったのか、とか考えちゃう。
物語的にはあってるんでしょうけどね。
好きだけど、恐ろしい。
これを用意してくるこの集団が恐ろしい。

これは以前に思った事なのですが、最強のアンサンブルなんじゃないか。
あれだけ人数いる中、例え名前の無い役をやっていたとしても埋もれた感が無い。そうそう、普通のクラスの人数を表現できるのはズルいですよねー!

自分は役者だけでの表現とか大好きなんです。だからそもそも相性が良い。
あの文字通りの大舞台でたった一人で立ってるだけでも絵になる事があるのが面白いですよね。

講評でも絶望について触れられていましたが、もう少し希望があっても良かった。これはその方が「高校生らしいよ」ではなく、そもそも観客が演劇に夢を求める人が多いのではないかと思うから。勿論、全員がではないので、間違っているわけではない。

前半の遊びはかなり観客を掴んでいた様に思う。反応を見る限り、やはり観客そういったモノが嬉しい。自分も嬉しい。
そうやって掴んだからこそ、後半が生きるのもあるんですけどね!
恐ろしい、そう思いつつも良かったと感じれる作品でした!


一日目3校目。
静岡県立伊東『幕が上がらない』
優秀賞
8/27(土)国立劇場優秀校東京公演出場。
勝ち上がってきた弊害、タイトル出落ちで客席を使うらしいよ、と言う話題性。
自分もネタバレて話しますが、まあもう隠し通せないでしょ、と言う判断と、今回、その核心的な部分で工夫をしてきていて、それも感心しています。

前の方から観ていたけれど、観客が同じ動きで首を巡らせている図が面白い。
自分が特に好きなのは40分間くらいまでだな。後半、震源地に遠い人の気持ちが離れてしまうのが目に入ってしまうのがやはり惜しい。

フォークダンスや唇約束とか、男子も結構楽しそうね。お尻ペチペチされるのちょっと羨まし。。何でもないですヽ('ー`)ノ
てか伊東高校の学校側はもっと頑張ってあげてよー!!

多分、いや、こういう学校があってさ。。と聞いたら一番観てみたいと思われる所なんじゃないかと。
自分たちの前にやった青森中央をラスボス、自分たちをゴブリンと称する温度感。
今回も勝ち抜けてしまって、国立でまた青森中央→伊東の順番なのマジで見所だと思います。

これは演劇なのか?と言う疑問も出てきていますが、演劇である、と考えています。一応、有象無象の演劇を観て来ているので、その部分に関して有り得ない程ではないと。
伊東だけ自分の呟き量がおかしいのですが、発想が一番、小劇場に近い気がしているせいかも?

皆、虎視眈々と狙ってる部分じゃない?
幕が上がらなかったら面白いじゃん、舞台使わなかったら面白いじゃん。
面白いが原動力なのは間違ってないと思う。

講評の例では昔、家のチャイムをならして突撃、みたいなのもあってね、と何かトンでもない事言ってましたよね。
演劇は自由だ、で良いと思う。
すぐに矛盾するんだけれど、客席で演技をする魅力はその近さにあります。

自分は最前上手(向かって右端)の席だったんだけれど、冒頭、彼女が本当に目の前に腰掛けて朗々と話していたので、かなり幸せな時間でした。
前半が好きなのはそのせいがでかいかも。

役者が目の前を横を駆けていく、そう言ったモノは楽しい。てか、これだけ抜き出すと実は王道演出だとやっぱり思う。
聞こえない台詞、これは意図通りなのだろう、と言う意見が強そう。そこに腹を立てる自体が思うツボなんじゃないかと。

って言われると納得出来ちゃう。
これな、個人的にはもう少しだけ親切に、歩み寄って良いとは思っています。
遠いと言うだけで感心が離れてしまうのは惜しい。
特に生理の子、もう気持ちだけ声を出しても良いと思う。

それをやって意図の部分が崩れるとは思わないから。
もしくは、同じ場所で演技するのが恐らく長い。その辺のバランスは調整出来るんじゃないだろうか。

賛否両論、と言われているけれど、体感演ってる事に対してじゃなくて、聞こえなくて楽しめない、なだけだと思うのだよなぁ。

自分たちはゴブリンだから歩み寄りたくない、みたいなモノもありそうだけれど(笑)でも全国でも評価されちゃったんだからもう王道だ、と思って良いんじゃない?王者の風格でアンチにも手を!

凄く面白がっています。無責任に。
もし青春舞台に出る事になってたら放送どうなってたんだろ?みたいな事も面白がれますもん。
それ、冷静に考えるともしや最優秀賞を取ってしまうかもしれない、その可能性を信じさせられたって事でもあって。

2階では全く分からない問題。確かにそうだろうな、と。これは流石に意図とは離れてしまう部分なのかなと。
何か工夫が観たいな。パンフに2階担当って書いてあったのが面白かった。

例えば、1階の事がそれだけわからない状況なのであれば、独立して2階で別な事をやってる奴らがいる、とか。
階数のある建物で、階毎に同時多発、別な事をやってる芝居と言うのは事実ありました。

次が決まってしまった以上、何かまた工夫をしてきそう、と言う期待があります!

そうそう、観客には何があっても触らない、と言うセオリーがあるとは思います。何か面倒臭い人に絡んじゃった感がありますが(笑)
セオリーを知っててやってる事なのか、そうじゃないかの整理は確かに付けておいた方が良いと思います。

例えば、本当に何でも有りだぜ、と示すならば、観客も「何でも有りなんだな?」と例えば舞台上に駆け上がってくるかもしれない。どうする?
みたいな極端な事もあるかもしれない。
そうなったとしても意図、と言うものに収められるか。

まあ、多分、そんな事をする観客はいないだろうけれど。色々理由はあるけど、それは言葉で言ってるうちは面白い、でも実際にやると面白そうじゃないから、もあるんじゃないかと。
面白がれるか、その判断だけですよね。

後半20分が面白いか、分かりかねてます。単に自分の席の関係なので。
親切に聞こえる様にしたら面白く無かった、は有り得るかも?

引く程長く。長っ!!
取り敢えず、学校に対して調子に乗って部費をがっつりぶん取って貰いたいです。調子に乗って良いと思う。
全国ぞ?国立ぞ?最終の四校ぞ?
となってくれたらそれもまた面白がれる。

一日目4校目。
広島総文第62回全国高等学校演劇大会
北海道北見北斗『常呂から(TOKORO curler)』
順番の割りを食ったかも。観客の集中力に対するアプローチは上手くない様に感じてしまった。
題材、地域性は単純に良い。
カーリング、こんな事の上に成り立ってるのかと信じられた。

凄く簡単な部分にツッコむと地面でやってる事を観せるの難しい。
横から観てるから実は何かやってるで終わってしまう部分も。
でもこれ解決方法ぱっと思い付かないや。

ここだけではないのだけれど、自分たちがやる事を外から観て納得出来る題材の所は強いのかもしれない。


一日目5校目。
広島市立舟入『八月の青い蝶』
広島からもう一校。広島総文だからと無条件で選ばれているわけではないけれど、二校とも原爆題材の話になります。

ああ、これは王道なのかもしれないと思った。これもどちらかと言うと淡々とした芝居で、バランスを崩すと入って来にくくなりそうなんだけれど。いや、人によってはあるかもしれないけれど。

広島、原爆とガチガチな設定なんだけれど、不思議とあまり気にせず観れた。
人物の年輪を表す部分、若く観えたのだけ気になった。多分、メイクでどうにでもなる部分な気が。やはり素のお肌ピチピチね。


一日目終了、お疲れ様でした。
一日通しての満足度高いですが、そのレベルで見ても青森中央が飛び抜けて観えた。
自分は小劇場寄りの人間と思うのだけれど、今日の青森中央より面白いと思える公演がどれ程あるのか、とか不穏な事も考えます。

例えば、なべげんでさえもちょっと負けるかもしれない。なべげんと青森中央が一緒に公演したの最高だった。
まあベクトルの違いもあるんだけれど。それだけ、集団の芝居として群を抜いていたと思う。
それでいて、あの本当に広い舞台に二人しかいない場面も映えていてズルイ。

高校演劇の大会の魅力は複数校を一日に観れるフェス感であると思っています。
一日通して観ると小劇場の上位団体一公演に勝ってしまうかもしれない。
それどころか青森中央のレベルが混じってくると、そりゃ出来るだけ大会の方を観たくなるかなぁ。


さて、一気に3日分のつもりでいましたが、区切ります。
先ずはここまで!