経営改善の実例
賃貸経営と書いておきながら、なかなか不動産のお話が出なくて不動産関係の方お待たせしました。
今回は駐車場経営改善で私が実際に行った実例をお話します。
商売はどんな業種でも本質は一緒ですので、不動産関係でない方も我慢して読んでみてください。
都内23区で自宅近隣に3つの駐車場を経営されている大家さんからの依頼です。
現状80台分のスペースに42台しか契約が無い状態でした。
近所の不動産会社に全てお任せで、不動産会社からはもっと賃料を下げなくては埋まらないと言われていたそうです。
前回までお話した通り
1:顧客第一で(顧客の視点で)
2:顧客にとって影響度の大きい所から始める
3:可視化(数値化)して物事を捉える
これをベースで進めて行きます。
まず「顧客」が誰なのかを「可視化」しました。
すると、
近隣の方:35人
遠方の方:7人
遠方の方の7人中4人が個人タクシーの方。3人が近所の会社へお勤めの方。
また、近隣の方の中に4人の個人タクシーの方がいらしたので、
個人タクシーの方は合計8人です。
ですから一番影響度が高いのは、「近隣の方」ですね。ここから手を付けます。
顧客(近隣の方)の視点で駐車場を見ると、
① 駐車場に空きがあるのかないのかどうか分からない
② 空きがあってもどこへ頼めばいいのか分からない
状況でした。
ですから、近隣の方がすぐに分かる様に各駐車場に「空きあり」お問い合わせは「××へ」と明記した看板と、更に、のぼりを同じ内容で各駐車場に20本づつ取りつけました。
大家さんには派手な看板とのぼりが「歌舞伎町みたい」と笑われました。
ただ、顧客の立場を考えれば、「空いている」と分かったとしても、現在契約している駐車場を解約してまで、わざわざ別の駐車場に移動するメリットがありません。
そこで、顧客にとってのメリットを作りました。
① 敷金、更新料は一切頂かない。
② 不動産屋管理から自主管理に切り替え事務手数料は頂かない。
③ お話の中で、今の方が安ければ同額にする
④ 移動し易い様、初月度は日割り(プラス何日分サービス、数百円ですが・・)
不動産屋さんの立場から考えれば、この駐車場は数ある駐車場の中の一つにしか過ぎません。
自主管理であればもちろん自分の駐車場の満車のことだけを考えます。
また、月々の賃料は変わらなくても、手数料・敷金・更新料のメリットが出たことで、一気にお問い合わせが来ます。
ここで気を付けたいのが、お問い合わせに対する対応です。
対応次第で顧客の満足度が大きく左右します。
この件では依頼者がかなりの高齢ということもあり、全て私が対応しました。
どういった対応かは長くなるのでお話しませんが、なるべくお客様の要望にお応えする事が一番です。
ホテルマンの対応をイメージしてください。
上記だけで、3か月で25台決まりました。
ほとんどが口コミです。口コミほど素晴らしい宣伝はありません。
無料ですし、何より「顧客が満足してる」証しです。
次に手を付けたのが、個人タクシーの方々です。
人数は8人ですが、実は個人タクシーの方々は屋根付の駐車場に入られているので、賃料が屋根なしの倍です。
ですから、売上の割合として影響度も少なくないのです。
ここでも、個人タクシーの方々へメリットを作ります。
① 一人ひとりに木製の看板を作成しプレゼント
※個人タクシー経営者は、陸運局に作成した看板を撮影し提出しなければなりません。
② 他の個人タクシー経営者をご紹介くだされば謝礼金を差し上げる
③ 個人タクシーの方々の年末の飲み会代を毎年負担を約束(個人タクシーの会と言うのがこの駐車場にあるのです)
そして、同時にコイン式パーキングを導入し長期の固定賃料が約束されました。
そして最後に、せっかく入って頂いたお客様にはずっと満足して頂けるよう、
駐車場の巡回、清掃はもちろん、時には直接困っている事・ご要望はないかお聞きし、
常に満足の状態を保つようにすることにより、今では駐車場の「空き待ち」状態になっています。
ここまでで4カ月半です。
いかがでしょうか?
基本的に行った事は3つだけです。
1:顧客第一で(顧客の視点で)
2:顧客にとって影響度の大きい所から始める
3:可視化(数値化)して物事を捉える
どんな商売でも基本的な考え方は同じです。
ただ、それを丁寧にかつ徹底することが難しいだけです。
次回も実例でお話します。
今回は駐車場経営改善で私が実際に行った実例をお話します。
商売はどんな業種でも本質は一緒ですので、不動産関係でない方も我慢して読んでみてください。
都内23区で自宅近隣に3つの駐車場を経営されている大家さんからの依頼です。
現状80台分のスペースに42台しか契約が無い状態でした。
近所の不動産会社に全てお任せで、不動産会社からはもっと賃料を下げなくては埋まらないと言われていたそうです。
前回までお話した通り
1:顧客第一で(顧客の視点で)
2:顧客にとって影響度の大きい所から始める
3:可視化(数値化)して物事を捉える
これをベースで進めて行きます。
まず「顧客」が誰なのかを「可視化」しました。
すると、
近隣の方:35人
遠方の方:7人
遠方の方の7人中4人が個人タクシーの方。3人が近所の会社へお勤めの方。
また、近隣の方の中に4人の個人タクシーの方がいらしたので、
個人タクシーの方は合計8人です。
ですから一番影響度が高いのは、「近隣の方」ですね。ここから手を付けます。
顧客(近隣の方)の視点で駐車場を見ると、
① 駐車場に空きがあるのかないのかどうか分からない
② 空きがあってもどこへ頼めばいいのか分からない
状況でした。
ですから、近隣の方がすぐに分かる様に各駐車場に「空きあり」お問い合わせは「××へ」と明記した看板と、更に、のぼりを同じ内容で各駐車場に20本づつ取りつけました。
大家さんには派手な看板とのぼりが「歌舞伎町みたい」と笑われました。
ただ、顧客の立場を考えれば、「空いている」と分かったとしても、現在契約している駐車場を解約してまで、わざわざ別の駐車場に移動するメリットがありません。
そこで、顧客にとってのメリットを作りました。
① 敷金、更新料は一切頂かない。
② 不動産屋管理から自主管理に切り替え事務手数料は頂かない。
③ お話の中で、今の方が安ければ同額にする
④ 移動し易い様、初月度は日割り(プラス何日分サービス、数百円ですが・・)
不動産屋さんの立場から考えれば、この駐車場は数ある駐車場の中の一つにしか過ぎません。
自主管理であればもちろん自分の駐車場の満車のことだけを考えます。
また、月々の賃料は変わらなくても、手数料・敷金・更新料のメリットが出たことで、一気にお問い合わせが来ます。
ここで気を付けたいのが、お問い合わせに対する対応です。
対応次第で顧客の満足度が大きく左右します。
この件では依頼者がかなりの高齢ということもあり、全て私が対応しました。
どういった対応かは長くなるのでお話しませんが、なるべくお客様の要望にお応えする事が一番です。
ホテルマンの対応をイメージしてください。
上記だけで、3か月で25台決まりました。
ほとんどが口コミです。口コミほど素晴らしい宣伝はありません。
無料ですし、何より「顧客が満足してる」証しです。
次に手を付けたのが、個人タクシーの方々です。
人数は8人ですが、実は個人タクシーの方々は屋根付の駐車場に入られているので、賃料が屋根なしの倍です。
ですから、売上の割合として影響度も少なくないのです。
ここでも、個人タクシーの方々へメリットを作ります。
① 一人ひとりに木製の看板を作成しプレゼント
※個人タクシー経営者は、陸運局に作成した看板を撮影し提出しなければなりません。
② 他の個人タクシー経営者をご紹介くだされば謝礼金を差し上げる
③ 個人タクシーの方々の年末の飲み会代を毎年負担を約束(個人タクシーの会と言うのがこの駐車場にあるのです)
そして、同時にコイン式パーキングを導入し長期の固定賃料が約束されました。
そして最後に、せっかく入って頂いたお客様にはずっと満足して頂けるよう、
駐車場の巡回、清掃はもちろん、時には直接困っている事・ご要望はないかお聞きし、
常に満足の状態を保つようにすることにより、今では駐車場の「空き待ち」状態になっています。
ここまでで4カ月半です。
いかがでしょうか?
基本的に行った事は3つだけです。
1:顧客第一で(顧客の視点で)
2:顧客にとって影響度の大きい所から始める
3:可視化(数値化)して物事を捉える
どんな商売でも基本的な考え方は同じです。
ただ、それを丁寧にかつ徹底することが難しいだけです。
次回も実例でお話します。