立川に来い。「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ」極上音響上映 | まぶたはともだち

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最近はプロ野球もお熱です。

子どもの頃はたまに親が映画館に連れてってくれたけど、中学生のとき「HINOKIO」って映画を観たら殺人的につまらなかった上に3D酔いして、帰りの電車でずっと「来るんじゃなかった…」って言ってたらそれきり何にも行かなくなってしまったの、13年経っても後悔してます。

そういうこともあって、趣味が映画鑑賞という人は、それだけで自分とは魂のステージが違うような気がします。

 

 

・響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ(2回目)

人間というのは面白い生き物で、幼体から生体に変化する過程でココロに変調をきたしたり、その時期そのものに何か意味を見い出そうとしたりします。まぁ平たく言うと「青春ってなんだ?」ということですが。

この作品を制作する際に、その「青春感」って何だろうということは現場でよく話題になりました。

 

そうして思い返すと、……ボクとは思いたくないですが、青春というのは言葉で言うほど良いものではなかったように思います。

今ほど就職活動に厳しい時期ではなかったので、あまり先のことなど考えずに呑気に暮らしていましたが、それでも不安なことの方が多かったです。

そんな精神的に不安定な時期であるにもかかわらず、体の成長に伴い発生する余剰エネルギーをいかに効率よく何かに変換させるか、ということが思春期一番の課題のように思います。

美しく、カッコよく変換できるのであれば、それに越したことはないのですが、青春っぽさで言うと久美子や麗奈たちのように必死にあがいている方が青春っぽいと思います。

結局のところ「青春」って、実はそんなに格好良くないものであるなと。

だけど、矛盾しているようですが、懸命にもがく姿が美しいのです。

これは大人の勝手な思い込みというか、そんな風にあってほしいという、願いなのでしょうね。

監督 石原立也

(プログラムより)

 

 

10月立川シネマシティで極上音響上映があり、3作品を一気に観てきました。

音響のクオリティの違いは、正直に申し上げて良く分かりませんでした。

この手の記事って、読者の方に興味を持たせて行かせるという意味があってしかるべきだと思うのですが、もちろんとっくに終わっているのでただの自慢話になっています。すまんな、書くの遅くて。

 

にしてもどうして立川は、ユーフォの映画を封切り時に上映しないのでしょう。題材的に、音響に絶対的な強みのあるこの映画館でやるべき作品なのに。他の映画館との共存共栄みたいなことを考えて、あえて遠慮しているんでしょうか。

来年4月に公開される「誓いのフィナーレ」は、是非封切り日に上映して欲しいところです。

「ふーん、京都アニメーションの新作は、舞台が宇治なんだ?取材が楽そうでいいな」とかのんきなことを思っていたあの頃が懐かしいです。もう4年近く前のことなんですね。

 

冒頭の「高校生になったら、胸が大きくなると思っていた」というモノローグを残したのにあすか先輩にビビるシーンがカットされてるせいで意味不明なセリフになってる、とか、麗奈が「私、滝先生のこと好きなの。LIKEじゃなくてLOVE」って言ってるのを聞いて、そういやこいつレズじゃなかったなとか久しぶりに思い出しました。

 

いやー、やぱり熱いです。もしこれ中学生のときに観てたらおそらく高校で吹奏楽部に入っていたと思いますけど、多分そこで自分の愚鈍ぶりに気づいて周りに死ぬほど煙たがられて死にたくなっていた可能性はかなりあるので、そういう意味では大人になってから観て良かったと思います。

初めて観たときは吉川優子に対して「なんだこいつ」とか思ったけど、別に彼女は年功序列って話をしているわけではないですよね。集団がパフォーマンスを発揮するには団結とかモチベーションも肝要な訳で、実力のある1年生より、苦しいときもずっと支えて貢献してくれた3年生が務めるべき、というのも一概には切り捨てられない理屈でしょう。

 

あと優子が一人で練習しているみぞれに話しかけるっていうシーン、TVシリーズでありましたっけ。あの地点では彼女はモブ同然に描かれていたわけですから、おととしこの映画を観たときは、誰だこいつ、ってなった覚えがあります。TVシリーズももう1回観直したいなあ。

 

そうそう、ずーっと買ったままにしていたプログラムをようやく読みました。

加藤葉月役の朝井彩加さんのインタビューに特技;チューバって書いてあったのでビビりました。いや葉月は吹奏楽の経験なしって設定だから別にハマリ役ではないのかもですが。

吉川優子役の山岡ゆりさんも特技;トランペットって書いてありました。考えて見れば吹奏楽って文化系の花形ですもんね。ボクの中学でも高校でも多分1番部員が多かった気が。

 

他にも、小笠原部長がはっきり「あすか先輩にコンプレックスを抱いている」とはっきり書かれていたり、中世古先輩の趣味が「あすかとカフェめぐり」だったりと、意外な関係性が見えたりしました。そうなんだ……もっと知りたいな……北高吹奏楽部のこと。