野球マンガをひたすら読んだ(1/4)「ストッパー毒島」 | まぶたはともだち

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最近はプロ野球もお熱です。

・ストッパー毒島 #1~12

(1996~1998年、全12巻、週刊ヤングマガジン連載)

甲子園へ行こう!の少し前にヤングマガジンでやっていた野球漫画。
架空の選手はかなりデフォルメされているのに(特に序盤)、実在の選手が異様に上手に描かれています。

伊良部秀輝(そっくり)(既に故人)

イチロー(超そっくり)(未だ現役)

いや、本当2巻の開幕戦で、幕張の砂浜をランニングしている伊良部がアップで出てきたときは「すげーっ!水島新司観てるか~!?」ってなりました(1巻はほとんどアスレチックスのキャラしか出てこなかった)

いやー読み終えてからも何度か本棚から取り出してパラパラめくったりしてるんですけど、まーーー、すっげーーーーー面白い。佐世保が最終戦で逆転ホームラン打つシーンは普通に1枚の絵として価値があるくらいかってくらい決まっていて、読みながら右手でガッツポーズしていました。


チック君の正体が最後まで明確にされなかっただけは不満だけど、まあ些細なこと。独特の躍動感、空気感が描かれています。技術的なことは良く分からないけど、かなりハロルド作石先生の頭の中には一般的なパリーグファンの数倍の濃さで知識が入っているんでしょうね。ネットもロクにない、パリーグがまだ日陰だった時代にこれだけのモノが描けるっていうのは流石です。
アスレチックスの面々も濃いけど、対戦する実在球団の面々も流石で、一例ですが、近鉄のフィッシュバーン(架空の選手)と佐々木監督のやり取りなんかはかなりクセになるものがありました。というかオリックスの仰木監督とか日本ハムの上田監督とか、選手だけでなく監督に至る間で全体的にもかなり細かく描写されているところも高評価。愛です。愛と情熱です。
スラムダンクみたくやや寸足らずなラストシーンで第一部完となっていますが、もう20年近く経っているんだよな…時の流れとは無常なり。

11巻の巻末次回予告。短期集中連載でもいいから復活してほしい