霊界なるものは人間に対し

いかなる関係があるか、


それは現界において、

神よりの受命者として人それぞれの

業務を遂行する事において、


意思すると

意思せざるにとかかわらず、

霊体に汚穢「おえ」が堆積します。


それとともに肉体も病気、

老衰等によって受命を遂行し難くなりますから、


いったん体を捨てて霊界に復帰します。

すなわち帰幽です。


昔から霊の抜けた体を称して

ナキガラという事や

肉体をカラダというのもそういう意味です。


そうして霊魂が霊界に入ると、

大多数は汚穢の浄化作用が始まります。


汚穢の量によって霊界生活においての

高下と浄化時限の長短があるのは勿論で、


早くて数年数十年、

遅くて数百年数千年に及ぶものさえあります。


そうしてある程度浄化されたものは、

神の受命により再生するのです。


これらは普通の順序ですが、

人によって順序通りに行かない場合があります。


それは生に対する執着でして、

死に際会し生の執着が多い人は、


霊界の浄化が

不充分でありながら再生する場合もあります。


こういう人は

不幸の運命を辿る事になります。


なぜなら浄化不充分のため、

前生における罪穢れが相当残存していて

それの浄化が発生するからです。


世間よく

善人にして不幸な人がいますが、


人は前生において罪を重ね、

死に際会し翻然と悔悟し、

人間は未来永劫悪はしないと固く決心し、


その想念が霊魂に滲み着いていて、

浄化不充分のまま再生するからで、


悪を嫌い善を行うにもかかわらず

不幸の境遇を辿るのです。


しかしながらこういう人も

ある時期不幸が続き、

罪穢れが払拭されてきますと

一躍幸福者となる例も少なくないのです。


konishi.M