私達人類は、

古い時代から迷いと苦と

対立の世界に悩み、


転生を重ねつつも、

前世からの悪癖を乗り越えられず、

二十一世紀迄来てしまいました。


今、人間の間の争いだけでなく、

人類始まって以来の

快適な生活空間を持った代わりに、


環境汚染と

それらから来る森林喪失や、

正常な飲料水の喪失を招き、

さらに深い迷いと

悩みの淵に落ち込んでしまいました。


幾世も幾世も転生を重ね、

時を経巡りしても、

人類はなかなか迷いの森から抜け出せません。


古来から人は

物質的満足を求めてやまず、


快適さと安全な日常と、

不足の無い食糧にこそ

幸があると追い求めたけれど、


やっと物質的満足によっては、

心と環境の調和はあり得ないと

気がつき始めたところなのでしょう。


人の徳は

日常の些細な善意から生まれ、

深い智慧は静かな心から生まれ、


安らぎは

迷いと執着心を薄くした心から生まれます。


また感謝は、

人の為に生きる日常から育ち、

社会の潤滑油になるという

大きな役目を持っています。


しかしまだ人は、

人に喜ばれる事をすれば、

相手から善意を得、


人に少し譲って行けば、

人の道に適った生き方になるという事を知らず、


ひたすら組織や自分の利を守り、

自分だけの都合に生きる為に

嘘を正当化して、

自分の都合を

他の人に押し付けて譲りません。


konishi.M