今から
20年ほど前まで
白黒の猫を飼っていました。

名前は「なみへい」♂
愛称は「ナミ」です。

ナミがうちに来たのは、
私が25歳ぐらいの時です。

私は今年で52歳になりますから
随分前の話しになります。

仕事で出張先のお客様から
ナミとのご縁を頂き飼う事になりました。

うちに来た時は
2〜3ヶ月でしたかね‥。

凄く可愛くて
妻も子供達も愛情いっぱい注いで育てて行きました。

ある日ナミは、
何かをくわえて外から帰って来ました。
ビービーっと音がするので
何かと思いナミを見てみると、

何とカエルをくわえてました。
ビックリ!!
それを床に置き
取って来ましたとドヤ顔のナミ。

次男坊がカエルを手で掴み
外へ逃がしてくれました。

流石は子供!!
その頃、小学校低学年でした。
私も子供の頃は
カエルも手で触れましたけど、
大人になってからは無理でした。

又ある時は
外から死骸のスズメをくわえて来ました。

これもビックリ!!

死骸だからウジ虫がわいてて
凄く気持ち悪かったですが、
ナミは取って来ましたと又ドヤ顔です。

ウジ虫食べたんじゃ無いかと心配で
直ぐに動物病院へ。

先生曰く
ウジ虫は食べても身体に害は無いとの事で
まずは一安心

ナミは、
構って欲しい時には寄って来て
飽きれば離れて行き
呼べば直ぐ来て甘え
毎日誰かの布団の中で眠る。

特別悪い事もせず、
家族の一員でまるで人間のような猫

ある日ナミに病気が襲います。
6〜7歳のころ

膀胱や尿管に石が溜まる病気です。
手術の使用がなく、
カテーテルを入れて尿を出す
という治療を続けて来ました。

何度も何度も病院に通う日々が続きます。

動物病院は保険も効かないので
治療費は高いし
どんどん出費が激しくなりました。

当時私は30歳代前半ですので
給料も決して高くはなく大変厳しかったです。

もぅ、
これ以上は無理だ、
お金が無い。
ナミを助けてあげられないのか‥

段々と弱っていくナミ

ある日
子供達も学校があり
私が休みで妻が仕事の日の朝

妻は私にこう言いました。

もぅ、ナミに何事が起きても連絡しなくていいからね。と‥

皆んなが居なくなって昼前ぐらいに

クークーとナミが大きな呼吸をし始めました。
4〜5回ぐらい
そしてその息は止まりました。
身体をさすっても息は吹き返しません。

まだ
身体がこんなに暖かいのに。

私は
いっぱいいっぱい泣きました。
その時間がどれくらいだったのかも分かりません

ナミに
新しいバスタオル首まで掛けて
その横にお花を添えてあげました。

午後には
学校から子供達が帰って来て、
ナミの姿を見て
3人で又
いっぱいいっぱい泣きました。

夕方に妻が帰って来て
玄関から茶の間に入って来る間の静けさに気付いたのか

ナミの所に寄り添い
又家族4人でいっぱいいっぱい泣きました。

人生生きて来て
こんなに泣いた日はありません。

ナミ
助けてあげられなくてごめんね‥。

ペットは
人間がよっぽど高齢じゃない限り
人間より先に死にます。

人間には
ペットの死を看取る使命があります。

ナミとの思い出は
今でも家族皆んな思い出です。

今でもたまに
夫婦でナミの話しをする時があります。
何十年も経った今でも涙がにじみます。

追伸
ペットは時には悪さもします。
叱るのも飼い主の仕事です。

でも
いつまでもしつこく叱らないで下さい。

私達人間には
家族や親戚や友人や知人が居ます

ペットには親戚や友人や知人は居ません。
ペットは大好きな飼い主に叱られれば
ビクビクして怒られてるのは分かります。

親戚や友人や知人の居ないペットには
行き場が無くなります。

人間はどこにでも行けます。

ペットを叱った後には
深い愛情を持って直ぐに許してあげて下さい。

konishi.M