MJB Patternsで、いままでに一番多かった、お問い合わせ内容は...

「どんな接着芯を使ったらよいですか?」「使っている接着芯を教えて下さい」

というご質問でしたニコニコ

これを少しでも解決できるように、接着芯についてのアレコレ!を今日は書いてみたいと思います。

 

私が企業パタンナーをしていた頃は、接着芯選びで迷ったことはありませんでした。

なぜなら、芯会社の営業さんが週に何度かパタンナールームに来て下さり

シーズンサンプルで使う生地を渡せば様々な接着テストして下さったからです。

もちろん、これは、お客様に販売する製品のために必須ですし

(剥離、圧力、風合い、劣化などなど)生地に適した接着芯でないと不良が出てしまうからです。

 

でも、手作りは違いますね...。

見極めるのは本当に難しい事だと思います。

 

・実際使いたい生地にこの接着芯はあっているのだろうか?

・接着芯を購入したはいいけど、家庭用アイロンでは貼れなかったぐすん

・貼ってみたら風合いが思っていたイメージと違ったアセアセ

 

接着芯はお店で試し貼りをする事が出来ないのであせる

商品説明をを頼りに、ぶつけ本番お願い

出たとこ勝負炎たぶん…これでいけるでしょ!のような感じで、

ご購入される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際、ネットショップで購入しようとすると、お店の「説明」や「口コミ」しか頼りにる情報がありませんね...。

 

経験を重ねていかないと生地に対して、だいたいどの辺りの接着芯を使えばよいのかわかりません。

特にソーイングを始めたばかりの方には「接着芯ってなんですか?」「必要なのですか?」

という疑問もあると思います。

 

前おきが長くなりましたが...。

「相関図ドキドキ」なども入れ、私なりの見解でお伝えしようと思います。

 

そもそも、接着芯ってなんのために貼るの?

貼らずに作ってもいいですか?

 

もちろん、何も貼らずに作るのもOKです!

1枚仕立ての巾着袋などには接着芯は貼りません。

接着芯は、貼る必要のあるアイテムのみに貼ります。

接着芯を貼るメリットを書き出してみましたニコニコ

 

ダイヤオレンジデザインや型紙通りの美しいシルエットを出すため。
ダイヤオレンジ 型崩れを防止、丈夫に仕立てるための補強
ダイヤオレンジ生地の伸びやたるみ防止、ハリを出すため。

ダイヤオレンジボタンやマグネットボタン、ファスナー等の副資材を付ける部分の補強

 

接着芯ってどこに貼るの?

これはアイテムによって違います。

 

ダイヤグリーンお洋服

表衿、裏衿、台衿、前たて、見返し、衿、カフス、ポケット口、ベルト 背裏、前身頃 ベンツ 比翼

などなど、アイテム 素材、シーズン、デザインによって貼る位置や貼るパーツは様々です。

 

ダイヤグリーンバッグやポーチ

袋布全面、持ち手、見返し、ポケット口、口布、底布、ファスナー付け位置

などなど、こちらも素材やアイテム、仕様によって、まちまちです。

 

ダイヤグリーン接着芯のパターン記号

以前のパターン記号の記事でも書いた事がありますが

接着芯は3本線の斜線~斜線間に貼ります。

接着芯は指定されている部分に貼るようにしてくださいキラキラ

パターン記号の記事についてはこちらをご覧ください

 

 

生地によって芯選定が変わりますニコニコ

一概にこの接着芯が良いです!というお答えはできません。

それは、どのように仕上げたいのかで芯選定が変わるからです。

 

そこで、これまでサンプルを使ってきた中で家庭用アイロンでもしっかり接着できる

万能な接着芯2選 プレシオンサンコッコーシリーズを「相関図ドキドキ」でご紹介したいと思います。

実は、どうやってお伝えしようか...悩んだ結果このような表になりました!

 

プレシオン

 

※写真が見にくい場合はこちらからPDFファイルにてご覧いただけます。

 

プレシオンの接着芯はどれを使ってもほ間違いなく美しく接着できます。

芯選びに困ったら「プレシオン」がお勧めです。

仕上げたいイメージに合わせてソフト芯からハード芯までラインナップしています。

 

サンコッコーシリーズ

 

※写真が見にくい場合はこちらからPDFファイルをご覧ください

 

プレシオンと同じく、サンコッコーシリーズの接着芯も貼りムラなく

表地の風合いを生かした美しい作品を作る事が出来ます。

サンコッコーシリーズは、清原株式会社さんが出しているシリーズです。

 

清原さんは、企業向けアパレル接着芯も沢山取り扱っている会社です。

サンコッコーシリーズの接着芯は手作りをされる方向けに開発された接着芯です。

シリーズ内には「織芯」「ストレッチ芯」などがあります。

 

「織芯」「ストレッチ」芯共に「薄手」と書いてある場合、ストレッチ芯の方がよりソフトに仕上がります。

芯地の厚みで迷ったら、薄手を選ぶと失敗が少ないように感じます。

 

布帛(伸びない生地)で作る場合は「織芯」「ストレッチ芯」どちらも貼る事が出来ます。

※ニット生地にニット芯やストレッチ芯を必ず使います。

 

MJB Patternsのサンプルはニット芯、ストレッチ芯を選ぶ事が多いですおねがい

バッグの底などは「織芯」を使ったり、部分ごとに使い分ける事もあります。

 

 

薄手には薄手の芯を貼らなければならない。

厚手には厚手の芯を貼らなければならない。

これは間違いですバツレッド

厚手の生地に薄手の接着芯を貼る事も出来ます。

 

ダイヤグリーン例えば、帆布でバッグを作る場合

帆布の風合いを生かしたまま、くったり感を残しつつ、丈夫に作りたい!という場合は...ソフトな接着芯を選びます。

逆に、バリっと、カチッと自立する丈夫なバッグを作りたい!と思えば...中厚~ハードに寄せた接着芯を選びます。

 

薄手の接着芯は、接着対応域が広いのです。

また、その逆で、ハードな芯をローンのような薄手生地に貼っても良いですが

樹脂の染み出しや生地の特性を失う事が多いため多くの場合貼りません。

生地の風合いに合わせて貼る事が一番重要ですOK

「作りたい作品の仕上がりをどうしたいか」で接着芯を選んでくださいねウインク

 

貼る面積が多いパーツや全面芯を貼るパーツには不向きです。(袋布全面芯など)

不織布芯は部分使いには良いと思います。

タブなどの面積の少ないパーツには良いです。

不織布のデメリットとして、紙っぽさが風合いに出てしまったり

洗濯での剥離、耐久性にかけるなどがあります。

 

ダンレーヌ、アピコ、バイリーンは種類も豊富で生地によって使い分けが必要です。

こちらを参考にされると良いと思います。

私の母校、文化服装学院購買部の接着芯資料です。

私も参考にしています!生地ごとに相性の良い品番をご覧いただけます恋の矢

 

最後に...。

アパレル用(工場向け)の接着芯を販売しているショップもあります。

家庭用アイロン向けに作られていないので、接着条件が合わなければ完全接着はできません。

この点にはご注意下さいね!

 

長い文章になりましたが、「接着芯について」でした。

よろしければ参考にしてみて下さいねニコニコ