テスト期間中なので事務処理に追われているマンモスコーチですが、合間を見て頑張ってブログ書こうとしています。誰か褒めてください(笑)

さて、今日は前回で書き終えた「頭のてっぺんを上に」シリーズの最後で少しだけ書いた、うちのオリジナルメニュー「膝立ち」について書こうかなと思います。

まず、「膝立ち」はその名のとおり、膝立ちの姿勢で歩く/走る練習メニューです。


どのクラスでも毎回行っています。テスト期間中はテスト時間確保の点から通常練習としての基礎トレやボールはナシになるのですが、この膝立ちだけはなるべくテスト期間中も行うようにしています。(テスト完遂が最優先なので、テストが全部終わった後の残り時間で、にはなりますが)

では、なぜこの膝立ちをそこまで重視しているのか。なぜこれを行うのか。
 

「頭のてっぺんを上に」シリーズでも書いたように、運動動作において「首肩」と「腰(腰椎)」を
折り曲げないことがパフォーマンス発揮のために非常に重要になります。特に「腰」を曲げてしまうと、いわゆる「腰が引けた/抜けた」姿勢となり、上半身と下半身の連結/連動ができなくなり、体全体の動作効率を著しく低下させることになります。

 

忘れてしまった方や未読の方はこちらのシリーズを、特に(4)をお読みください。


しかし、この「腰を入れた(⇔引けた)」姿勢を習慣化するには非常に時間がかかります。姿勢の形作りやその感覚の習得もそうですし、またそれを支える腸腰筋と呼ばれるインナーマッスルをある程度鍛える必要もあって、それなりの効果を上げるには大人でも意識的に取り組んで最低半年、まだ理解力や体幹、身体感覚が未発達な子どもでは2~3年を見る必要があります。

このように、子どもではかなり長期的な視野をもって半無意識的なレベルで体に染み込ませていくしかなく、しかしそれだけの価値と効果があるものなので、毎回授業に組み入れているわけです。

ちょっと補足ですが、短期間で成果を出したいのであれば「肘から下(手先)」「膝から下(足先)」の動きを指導して改善するのが最も効果的です。人間の体は体の中心から遠い部位ほど意識的に動かすのが容易であり、逆に体の中心に近い部位ほど意識的に動かすのが困難だからです。

ただし、短期間で改善/習得できるということは、それだけ効果や応用範囲は低いということでもあります。極端に言えば「小手先のテクニック」に過ぎないので。逆に、体の中心部位の改善/習得は長期間かかるものの、それだけ得られる効果や応用範囲が大きいということになります。

さて、話を戻して膝立ち練習の内容についてですが、いくら重要な練習とはいえ、ただ膝立ち姿勢で歩く/走るだけでは子どもたちはすぐ飽きます。大人ならそうした地道なトレーニングというのも継続的にできるのですが、子どもだとそうはいきません。なので、何か「これ、楽しい!」と思わせる仕掛けが必要になります。

そこで最初に思いついたのが、少しゲーム性を持たせるために「トランプ」を使うということでした。トランプを置いて問題を出す→膝立ちで取りに行く→答えのトランプを持って帰ってくる、という感じで。そうするとゲーム的かつ競争的な要素が加わるので、子どもたちもただ膝立ちをするよりは楽しんで取り組めるのではないかと。

で、実際にやってみたところ予想的中(笑) ただ膝立ちをやらせただけのときより、トランプを使ったときの方が子どもたちは俄然やる気もスピードも上がりました。

ちなみに、うちで使用するトランプやその派生系のカード類(次回以降紹介)は使用後にアルコールを吹きかけられるよう、すべてラミネート加工しています。ぶっちゃけ結構面倒なんですが、ご時世的に気をつけないといけないので。



最初の頃は問題も「4+6の答えは?」とか「ハートのカードを持ってきて」といった普通の形だったのですが、試しに応用で「2枚で足して10になるように持ってきて」といった形に問題を変形してみたところ、なかなか興味深い現象が見られました。

それがどんな現象かというと…といったところで今日はここまで(笑)

次回は今挙げた「4+6=?」と「?+?=10」の違いで起きた現象について述べたいと思います。その後、たぶん数回使って、トランプから派生した様々なカードについても紹介したいと思います。

 

それらは、その意味や効果がわかると知育や心理教育の効果もあり、また教育分野だけでなく、中には子どもから大人までちょっとしたミニゲームやパーティーイベントとしても応用可能なものもあるので、ぜひ最後まで読んでもらえたらと思います。

そして、その中でうちの教室が「体育『を』教える」のはもちろんですが、「体育『で』教える」をより深い目的としていることを知ってもらえたら幸いです。

ただ…現在、事務作業が膨大になるテスト期間中のため、更新頻度は前回までの「頭のてっぺんを上に」シリーズに比べたらかなり遅くなると思います。すみません、マジでテスト期間中の事務仕事って多い上にタイムリミット付きなもので…。

それでは、また次回♪