皆さん、GWはいかがお過ごしでしょうか?
私は最初2日間はいつもどおり家で寝て過ごし、
今日3日目はトレーニング&ブログ更新でもしようかと教室に来てみたら、
設備関連でちょっとしたトラブル発生によりその処理に4時間ほどかかり、
現在夜の10時半、このままブログ書いたら書き終わった頃には終電ないだろうから、
もう教室に泊まっちゃえばいいよね、風邪ひく季節でもなくなったし、
と、おそらく若干ナチュラルハイ入っているマンモスコーチです。
皆さん、こんばんは。
さて、今回はもうすぐ運動会シーズンということで、
前回予告した通り「走り方について」です。ちゃんと予告どおりやります(笑)
実は以前、「運動会での短距離走のスタートの仕方について」という記事を書いたのですが、
(左の「テーマ」→「運動理論」をご参照ください)
今回は「お家でできる走り方トレーニング」について書いてみたいと思います。
まぁ、こっちの方が実用的で、読んでいる方も興味があるだろうと思うので(笑)
なお、今回は「お家でできる」の名のとおり、
「家で」、「短時間で」、「簡単に」できる「初心者向け」メニューを挙げていきます。
短距離走の練習方法を、初心者用~上級者向けまで、器具や設備、
時間や練習スペースなどを問わずに挙げていったらキリがないので、
今回挙げるのは、主に「小学生向け」「走るのが苦手な子向け」、いわば
「走るのに必要な土台(筋肉とその動かし方)を活性化させるためのトレーニング」です。
それがすでに出来上がっている中上級者には、個人個人の段階やクセに合わせての
技術的アドバイスやトレーニングの方が重要になるので、その点だけご了承ください。
<メニュー①「ヒザ上げケンケン」>
ちょっと字が小さいかもしれませんが、やり方については画像の説明をご覧ください。
このメニューで大事なのは、「ヒザ上げ」と「蹴り足」を活性化することです。
足の遅い子ほど、走っているときにヒザが上がってなく、
蹴り足も十分に地面を蹴れていないので、このメニューで足の土台を作ります。
<メニュー②「腕振り」>
※1セット=右(1)、左(2)、右(3)、左(4)のカウントで40回
このメニューでは「正しい腕の振り方」を練習します。
お子さんが実際に走っているところを前と横から見ていただきたいのですが、
ほとんどの子が腕の画像で×がついている「横振り」や「ヒジ伸ばし」をやっています。
(低年齢だと筋力的な問題で手の振りの遠心力に対し「絞める力」がまだ耐えられなくて
そうなる場合もあるのですが)
その場合は、本人は無意識にそう振っているので、
画像のようにまずは止まった状態で「正しい腕の振り方」を練習させ、
その際には親御さんが正しく振れているかを見てあげたり、
鏡の前でやらせて自分の目でチェックできるようにしてください。
なお、「手を早く振る」と言うと、大半の子は「手=手のひら(手首より先)」をイメージしてしまい、
ヒジを伸ばすか、逆に極端にヒジを曲げて後ろにヒジが振らない窮屈な振り方をします。
なので、「ヒジを後ろから上に振る」とか「ヒジを後ろで肩の高さまで上げる」と言うと、
比較的正しい姿勢のイメージをしやすくなりますので、試してみてください。
<メニュー③「足入れ替え」>
※1セット=右(1)、左(2)、右(3)、左(4)のカウントで20回
足を早く動かす練習です。
ゆっくり20回やっても意味がないので、「1セット20回を何秒でできたか」というように
親御さんが時間を測ってあげて「早さ」を意識させるといいでしょう。
なお、後でも述べますが、できれば骨盤が後傾しないように注意してあげてください。
「猫背」や「お腹を凹ますような姿勢」が骨盤が後傾している場合で、
「背中を伸ばして」「おへそを前に出すように」すると骨盤が前傾します。
<メニュー④「その場かけ足」>
※1セット=右(1)、左(2)、右(3)、左(4)のカウントで20回
腕と足のリズムを合わせるための練習です。
①のヒザ上げ、②の腕振りの確認も兼ねているので、
ヒザが上がっているか、腕が正しく振れているかを見てあげてください。
<メニュー⑤「その場ダッシュ」>
※1セット=右(1)、左(2)、右(3)、左(4)のカウントで20回
上の画像では最初に「③が」と書いてありますが、上記④の間違いです。
(実は今回の画像、以前、走り方教室の参加者や会員に配布した資料からもってきていて、
そっちでは④ではなく③だったもので…苦笑)
要は、④を更に早くして、より実際の「走る動作」に近づけるためのメニューです。
④でやった正しい姿勢のまま、スピードを上げることが重要になります。
なお、走り方には「つま先で走る」と「かかとで走る」という2種類の考え方があります。
ただ、初心者&子ども向けという点で考えるなら、私は「つま先」をお勧めします。
詳細はここでは省きますが、単純に「つま先(正確には足裏の指のちょい下の部分)」で
蹴るのとかかとを上げるのを意識させた方が、
初心者や子どもにとっては前に体重をかけやすく、理解もしやすいからです。
「かかと」の走り方は正直かなり高度なため、
子どもにやらせても余計にドタドタとした走り方になってしまいます。
ただ、陸上を専門選手としてやる上級者にとっては興味深いアプローチではあるので、
興味を持った方は調べてみると面白いと思います。
ちょっと横道に逸れてしまいましたが、最後にもう一つ、大事なことを。
③~⑤のメニューを行う際に注意して見てもらいたいのが「骨盤の傾き」です。
③で少し述べましたが、「猫背」や「お腹を凹ますような姿勢」が骨盤後傾で、
「背中を伸ばして」「おへそを前に出すように」すると骨盤が前傾します。
黄色の線が骨盤の「後傾/前傾」の様子をそれぞれ表しています。
左の方はわかりやすいよう、かなり極端にやってますが、
実際、「体を前に倒して走る」ように言うと、左の図のようになる子はかなりいます。
できれば③~⑤の練習では、右の図のようになるよう、注意してあげてください。
おへそが足の付け根(股間部分、黄色の線の一番下の部分)より後ろに下がる子は要注意です。
開脚でも閉脚でもいいので、座った状態で前屈させると骨盤後傾の子は
おへそが足の付け根より後ろに位置するので、それで判断することもできます。
また別の機会に骨盤後傾については詳しく述べたいとは思いますが、
骨盤後傾は運動において大きなハンデになるため、できれば治した方がいいです。
種目にもよりますが、有利になる種目や場面の方が少ないと言っていいでしょう。
以上が「お家でできる走り方練習」です。
最初に述べたように、これらのメニューは初心者向けの「土台作り」ではありますが、
運動会までの残り2~3週間、毎日1~3セットくらいを目安に続けてもらえると、
普段「走る」経験が少ないお子さんにとっては、これだけでも結構体が動くようになります。
最低限の基礎を踏まえてゴルフや野球のスイング練習を毎日2~3週間やれば、
体がその動きを覚えてきて徐々にスムーズに動くようになっていくのと同じです。
よろしければ、運動会に向けて親子で一緒に練習してみてください。
さて、次回は「走るという動作」の理論的なことを書いてみたいと思います。
とはいえ、あくまで初心者&子どもを対象にした「走り方の理論」ですので、ご安心を。
で、現在夜中の1時半なわけですが…(苦笑)
もう終電はない。タクシーで帰るか、教室に泊まるか、歩いて…は、さすがにない。
さ~て、どうしようかな♪
ま、明日が休みじゃなかったらさすがにできないことなんだし、
GW特別イベントとしてゆっくり考えてみますか。