イタリア語でジプシーは
 
ズィンガロ(zingaro)、又はノーマデ(nomade)という。
 

 
 
 
日本にはいない。
  
 
 

 
イタリアに来たばかりの頃、
 
イタリア人と外見的に区別ができなかった。

 
ぼろをまとい、特に女性は特徴的な何枚にも重ねた長いスカートで
 
彼らだとわかった。

 
 
 
最近は地下鉄などで見かけるすり目的のジプシー達は
 
イタリア人と変わらない服装で判別しにくくなっている。
 
 
 
今では雰囲気などで区別できるようになってきた。
 

まず違うのは
 
猛禽類のような鋭い目つき、
 
ひとまとめにしているけれど乱れた髪である。
 

 
 
 
ローマに住むジプシー全員が泥棒をやっているわけでもないが、
 
スリ、空き巣、車両盗難などで有名である。

 
 
 
去年リミニで泥棒の前科70犯の17歳のジプシーの少女が逮捕されていた。
 
最初の逮捕は10歳の時である。

 
若年なため特に刑務所には行かなかった。
 
そのため釈放後空き巣をくりかえしていたが
 
留守宅だと思って入った家に人がいて強盗罪になったため
 
罪が重くなり今は少年刑務所にいる。(のも時間の問題だが。)

 
 
 
他の街でも前科60犯の16歳の少女が捕まっている・・。
 
 
 
ジプシーの親たちは捕まってもとがめられない子供に盗みをさせる。
 
子が盗みを働いた場合、最初のうちは厳重注意が警察から親に行き、
 
続くと監察不行き届きでうったえられるが、厳重注意が来た時点で
 
親のみ雲隠れする。

 
 
 
ある程度大きくなると乳児を抱き道端で物乞いをするか、
 
またはバス、地下鉄などで音楽を演奏などしているが
 
その場合も幼児に演奏させていたりとを同情をかおうとする。
 
 
 
交差点などで車の窓ガラスふきをしている幼児も不憫である。

 
 
 
でもここでお金をあげれば彼らの思うがままになる。子供を使えば儲かる!と
 
ドンドン酷使するであろう。かわいそうだと思いながらも私はお金をあげないようにしている。

 
 
 
そのその
 
ジプシーとは何者なのか?

 
 
 
バルカン半島以東の東欧諸国からの遊牧民で
 
彼らに国境の概念はない。
 
住む場所を追われたり、自分達の意志でやってきたりと様々である。
 
 
 
盗むことは彼らにとって悪いことではない?という概念を持つため
 
盗みを繰り返すといわれているがそれも定かではない。
 
 
 
確かに働くという意識は彼らには薄いようだ。

 
この前、スーパーマーケットの駐車場に
 
中年のジプシー女性がいた。
 
買い物袋をいっぱい下げているイタリア女性に
 
近づき、物乞いしていた。

 
この伊女性は
 
この荷物を車まではこんでくれたら
 
なにか上げてもいいわよ。
 
とジプシー女性に言った。
 
そうしたら彼女は
 
両手を顔の高さまで持っていき、
長く伸ばした爪を見せながら、

 
ツメわれるからイヤ

 
と拒否した。

 
 
 
ただしイタリア生まれの新しい世代のジプシー達の中には
 
まっとうに定職をもち、家を持って安定した暮らしがしたいと
 
望む者もいる。

 
しかし家族にそんな考えを否定され、
 
ジプシー出身だと誰も雇用しないので
 
あきらめる若者もいるとのこと。

 
 
 
とにかく彼らの常識はイタリア人を含める私たちの常識と
 
全く違うせいで憎まれた存在である。
 
 
 
3年ほど前、ここローマでジプシーの大元のファミリーの
 
カザモニカ家の財産が没収となった。
 
彼らは高利貸し、詐欺、盗難車販売などで儲け、
 
大富豪になっていた。

 
没収された財産は総計8000万ユーロ(約115億円)にものぼる。
 
30もの銀行口座、
 
プールつき大豪邸家
 
マンションビル
 
フェラーリ、ポルシェ、メルセデスなどの高級車車
 
純血サラブレッド30匹
 
などなど・・。

 
 
 
この出来事を多くのイタリア人が喜んでいたが、
 
3年たった今逮捕を免れたカザモニカ家のメンバー数人は
 
警察の網の目をくぐり隠し財産で健在だという・・・。