生徒会の最初の仕事だった。

菅野先生から言われたのは、植樹祭の参加者を集めること。


条件は、できるだけY町のY中出身であること。


三沢は、何も分からなかった。


Y中がどこにあるのかも、Y市に行ったこともない。


廊下を歩く。

下を向いていた。


「お、三沢。どうした」


声をかけてきたのは、文芸部の所属の2年生の田形だった。


事情を話す。


「うちの加藤がY中出身だったはずだな」

「一緒に聞いてみるか」


「いいんですか?」


田形はそのまま部室に入っていった。


「加藤、いるか?」

「はい」


一人の女子が近づいてくる。


「Y中の加藤さんですか」

「はい、そうです」

「今度の日曜日、E公園で植樹祭があって、生徒会として参加しないといけなくて」

一息おいて

「もしよかったら、来てもらえませんか」


「E公園?」

加藤は少しだけ上を見て、

「いいですよ」


三沢は、少し戸惑った。

「え、本当にいいんですか」


「大丈夫ですよ」


「…本当に?」


「行きますよ」


「…」

三沢は頭を下げて

「ありがとうございます」


三沢は、少しだけ笑った。