書きたいことはヤマほどある

生きてるうちに、書けるうちに書かないと

昔、怪我で神経を切って、右腕がブランブランになった時みたいに

書けなくなっちゃうぞ!という声も聴こえる

 

でも、いざ書いていると、指が浮腫んで腫れてくる。いてえっ(泣)

 

夜になってホットフラッシュが引いたあとは少し楽なのだが

……クタクタで書く気がしねえ。

 

クタクタの理由は、オカンだ

  アンタがおかしい、と押し付け合う母と娘

うちのオカンは、戸籍上では11人兄弟の末っ子。

親子といってもおかしくないほど年上の姉ちゃん兄ちゃんたちは、戦中戦後の大変な時期を生きていたが、オカン自体は幼い頃から周りに庇われ、守られながら生きてきた人だ。

 

「私はちゃんと言われた通り、ちゃんと正しく頑張ってやってきたもん」

と自分では苦労したようなことも言うが、苦労したのは「汗をかいて一生懸命、務めを果たす」という部分。


精神的なところで言うと「責任を負うようなしんどい決断」は体制任せの人任せ。

昭和初期からのセオリー通りにちゃんとやっていれば、それなりの報酬がもらえると信じて生きたきたのに、そうはならないことに未だに文句を言っている、典型的日本人大衆。

だから流行りや人並みに、やたら乗りたがる傾向がある。

 

とはいえ、音楽やキラキラしたものを愛する、可愛い人であることは確かだ。

ただ、どれもこれも詰めが甘い。

辛い試練からは、鉄砲玉の様に逃げ、泥臭く立ち向かう事が出来ないから、何もかも完遂しないのだ。


注意力散漫で、すぐ他に興味も移ってしまうおっちょこちょいだから、子どもの時から私は昔からオカンをリスだと思って諦めている。

リスのおっちょこちょぃも、森を育てる役に立っているそうだし、こんなオカンだから乗り越え(忘れ?)て生きられたこともあるんだろう、と。


だからモラハラ・アル中・自己愛性人格障害の親父は放りだしても、オカンだけは

「しゃーない友達」のような感覚で護ってきた。

 

 

しかし、ここ何年かのオカンの行動は明らかにおかしい。

 

 

  • ドアや窓の開けっ放し、
  • ヤカンの火を付けっぱなし
  • オーブントースターで焼き芋を爆発させる
  • レンジで冷凍肉まんを消し炭のように焦がす……

 

数えあげればキリがない。

いくら私が術後何年か経とうとも、もともとの持病があって機敏に動ける身体ではない。

 

そんな私が、こんな危険な行動を取るオカンを見張ったり、後始末をしてまわるというのは、心身ともにクタクタに疲れるのだ。

 

そして疲れて爆睡しているか、歌に現実逃避している私に、こちらの都合には関係なくオカンは話しかけてくる。

 

普通の声で返事しても、耳が遠くて聞こえていないくせに「返事もしない」とへそを曲げる。

 

話してあげないと、益々口きかなくなって症状進むよ?

 

一般的にそう言われるのはわかっているが、そういうのは、オカンのお友達や、近所の人やヘルパーさんに担当してほしい、と私は思っている。

 

例えば、あなたに出来るか?

 

この1年の間、CMなどで「マイナンバーの2万ポイント」の話を見る度に

「これ‼️やっとかなアカンのちゃうの」と聞いてくるのだぞ?

それも毎回新鮮に。

 

最初の何回かは、ちゃんと答えたよ。

 

スマホも持たない、ガラケーのSメールですらマトモに使えない人間が、
そのポイントをどうやって使うのだ? 銀行振込に二万円入るわけじゃないんだぞ?と。

ここまで噛んで含めるように説明したのに・・・


何時間かすると、またCMを見て聞いてくるのだ。ほんと、あのCMもチラシも迷惑でしかなかった。

 

  そして、夜中の絶叫や大号泣。

 

この話を詳しく書くと、正直ファンタジー過ぎて面白すぎるので、今日は割愛。

 

何度も発生する、2時3時の「断末魔の叫び」や、夢と現の区別がつかないままの異常行動には、私の動悸や震えが止まらなくなったこと、しばしば。

 

翌日に「こんなことがあったけど大丈夫か」と聞いても、オカンはオカンでトボケているのか、私の方が

キ●〇イみたいに、神経質に、ちょっとの事を大層に言い過ぎるんちゃうかと言う

 

そもそも心臓バイパス手術やその後のカテーテル手術、血糖コントロールなどで「身体障害者手帳」と「介護1」の認定をもらっているオカンには、ケアスタッフさん達が付いている。

 

私がガンで闘病するまでは、こんな身体ながらオカンのサポートをしてきたが、抗がん剤を半年もやるにあたって、どう考えても無理だと思ったので「ヘルプミー」したら、ちゃんと付いてくれることになったのだ。

 

だからスタッフさん達にも、オカンの健康、生活の上に発生する異変はずっと伝えてきた。


1年前にもケアマネさんが、かかりつけ医に「認知症検査」に予約してくれたはずだが、20点以下でアウトと言われる検査が

「24点だった、全然大丈夫やって先生も言わはった」

とオカンは意気揚々と帰ってきた。

 

ほな大丈夫やん、歳を取れば誰でもあるよ

とオカンの友人や、ご近所の相談出来るおばちゃん達からも、私の訴えはテキトーに流され、あまり気にし過ぎ無い方がいいよ、と言われ続けて来たが

いや違う、これは絶対ちがう

 

という確信が私の中には残っていた。

こちとら何十年この、オカンの面倒をみてきていると思っているんだ。

 

世話好きで働き者で可愛い人だけれど、

泥臭いことから徹底的に現実逃避する

夢見る夢子ちゃん、のこの女だけれど。


おっちょこちょいだが、地頭が悪いバカではねぇ。

生きるチャクラだけは人一倍強いこの人に

危険が解らない訳がねぇ。

 

オカンに振り回され、自分の体調にも振り回され……しているうちに、すっかり私は不眠症と不安神経症を再発し、ここ1年は安定剤と導入剤が無いと眠れなくなった。

 

それでも季節が暖かくなり、春夏になってくると、オカンの異常行動も減り、危険なうっかりだけはやらなくなった。


相変わらず「ばなし」のポカはあるが、いつものおっちょこちょい程度に落ち着き、突発的な危険行動や、焦って変なことを仕出かさなくなってきた。

 

おかげで私も、歌ったり、内職したり、スポーツ鑑賞にどっぷり浸って…と、オカンをほおっておける時間を作ることが出来たりするようになった。

 

けれど夜中の絶叫は時々あるのと、何より怖いのが寝ながらむせること。

唾を上手に飲めずに、気道に入れてしまうのか、つまり誤嚥で窒息しそうになるのだ。

 

私は私で、眠ってしまうといざという時、身体がこわばって起きられない。

だから明け方、オカンが目覚めてトイレに行く様子を確認して、そこから私は午前中、導入剤を使って4~5時間眠る、という日々が続いた。

 

  ホルモン療法で悪化する「更年期」 vs 夢見る「後期高齢者」

 

しかし、また秋が近付くと母娘の小競り合いが増え始めた。

そして年末の「クリスマス」や「おせち」に大量に物を買おうとした時に、大喧嘩になった。

 

前の年、私に黙って「大学ラグビー部の寮なのか!?ここは!」というほど色々と料理を作り、その料理を中途半端に失敗して捨てるハメになったり、私に延々と食えと言って、大喧嘩したことを、すっかり忘れているのだ。

 

金もなければ、来客がある訳でもなく、何よりも私もオカンも大した量が食べられない。


それなのに、無駄な料理を大量に作り、食材や光熱費を無駄にし、その上そのときの浪費のお陰で後々困るというのは、バカの極みである。

二度目とあって、その時はさすがの安定剤も役に立ってくれず、私は反射的に叫んでいた。

 

バカなのか?本気でバカになったのか?!

 

ハッとした、オカンを泣かせてしまった。しかも不貞腐れて、ぶーぶー文句を垂れながら泣いている。

 

マジで落ち込んだ。

 

が、これ以上、私にどうしろというのだ、という気もして腹も立ってきた。


現状も考えず、テレビで見るような他の人と同じようにしたい「夢見る夢子の後期高齢者」のわがままを、したいようにさせてやるには、捨ててもどうってことのない太っ腹の資金力が必要なのだ。


カツカツの生活の中で、無駄に食材を捨てたり、お風呂にためている水を流しっぱなしにされて、誰が笑顔で居られようか。

 

福祉の心?知ったことか、いまの私らは戦後の混乱期と同じなんや

 

と、屁理屈で自分を慰めようとしたところで、やはり、年老いたリスが鼻をすすっているのを垣間見て、心が傷まないわけがない。


ちいさき弱きものには、もとから優しい私なのだから。

ただ、ほんまのリスやったら無駄遣いも、空焚きもしないから助かるんだけどなぁ・・・

 

  「もっと強い安定剤を・・・私の暴言を抑えられるような・・・」

 

私のメンタルクリニックの先生は、私の依頼についにこう答えた。


ケアマネさんの力を借りてでもオカンを連れてこい、と。

 

ケアマネさんに相談してみると、私がいくら勧めても拒否し続けていたのに、オカンは気抜けするほどアッサリ、私の予約日に行ってくれることになった。

 

で、面談の結果、出てきたのは2つの可能性。

 

レビー小体型認知症もしくはせん妄  ?

言われてみたら・・・ま、まじか、5/6あてはまる!!


画像は以下りンクより拝借

 

 

次回はきっと画像診断で結果も解ると思うので、またその頃に。

テーマ◆「オカン観察日記」でまとまって読めると思いますー