THE BODYGUARD THE MUSICAL
2024年3月31日(日)12時開演
梅田芸術劇場メインホール
キャスト:新妻聖子(Wキャスト:May.J)、大谷亮平、AKANE LIV、水田航生、加藤潤一、大久保祥太郎、内場勝則、野林万稔(トリプルキャスト:古澤利空、笹本旭)ほか
スウィング:新井健太、江崎里紗
演出・振付:ジョシュア・ベルガッセ
原作脚本:ローレンス・カスタン
1992年上映の映画のミュージカル版、2012年にロンドンで初演、その後世界14か国で上演されたそう。
英国キャストによる日本上演は2019年、そして日本キャスト版初演は2020年でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響でほとんどの公演回が中止の憂き目に。
2022年にリベンジの再演を行い、今回が再々演(実質再演)とのことです。
個人的には印象的な音楽と予告映像は覚えていますが、映画作品は鑑賞していません。
ということで、ほとんど内容はわからないまま臨みました。
オスカー賞を狙えるスーパースターのレイチェル・マロンは謎のストーカーに悩まされている。
彼女は自らの息子と実姉との3人暮らしで不安なため、マネージャーの強い勧めでボディーガードのフランクを雇う。
フランクは忠実で優秀なボディーガードのため、レイチェルはとても窮屈な思いをする。
また、広報担当のサイ、古参ボディーガードのトニーなどからもフランクは煙たがられている。
ある日フランクの目を盗んで家を出たレイチェルは案の定危ない目に遭い、すんでのところでフランクに救われる。
身を挺したガードぶりにレイチェルはフランクを深く信頼するようになり、やがてその気持ちは変化する。
しかし同じ想いを抱いているようにみえるフランクはその職務に忠実であろうとするため、なかなかレイチェルとの距離は縮まらない。
すれ違う想いに悩む二人、そんな中フランクには告げずにレイチェルは家族と共に別荘で過ごすも、ストーカーである暴漢に人違いで姉が襲われてしまう。
よくできたストーリーだと思います。
伝えたいことがとてもわかりやすく盛り込まれている。
映画を観ていたら別の感想になったかもですが、映画を知らずとも充分楽しめました。
仕事への誇りと、ターゲットへの想いのはざまで葛藤するフランク。
感情を表に出さないけれど内に秘めたキモチの激しさが伺える、そんな演技が素敵でした。
大谷亮平さん、すごくカッコよかった。
派手なアクションは少なく、スマートなボディーガード、いい感じ。
May.Jさんの演技も気になるところでしたが、安定の聖子さん、声が素敵、歌がうまく、ミュージカルの息遣いが身についている感じで満足しました。
子役も可愛いし、周りを固める役者さんたちもいい味を出されていて、仕上がり上々の作品だと思いました。
意外だったのは吉本の内場さん。似ている別人かと思いました(笑)
多彩な才能をお持ちの方は沢山いらっしゃるものですね。
ミュージカルの出来はアンサンブルの皆様の質の高さに左右される部分も大きいと思いますが、この作品のダンスの仕上がりはとても質が高いと感じました。
結構ぐいぐい引き込まれた感じで、シリアスで緊張感のあるストーリーの中、激しかったり落ち着いていたりメリハリのあるダンスシーンが印象的でした。
大きな劇場だし、真ん中より少し後ろの列の上手寄りで少し遠い感じもしましたが、全体の様子は良く見えていい感じでした。