その日は朝からしとしとと雨が降っていました。

両親は用事で親戚の家へ。

私一人が留守番していました。

何せ、20年以上前のことですから何月かは忘れましたが、半袖でちょっと寒かった気がするので、夏前じゃなかったかと思います。

何気に縁側から犬小屋を見ると「エリ」が居ません。

おや?裏口かなと思い行こうとして、裏庭に目をやると・・・「エリ」が・・・

以前、怪しい祈祷師から埋めろと言われた池の跡。とりあえずセメントのブロックで周りを囲み土を入れて花壇にしていました。

その場所を真剣な様子で掘っている「エリ」

ん?おやつの隠し場所かえたのかな?

と思いながら見ているとどうやら掘り起こすというより、耕している感じ・・・。

結構広範囲を耕して満足したのか、その場所に横座りの格好でどかっと腰を下ろしました。

なにしてるんだぁ?(; ̄ー ̄)...ン?

すると・・・赤ちゃんの頭が・・・

出産です!!!w( ̄△ ̄;)wおおっ!

1匹目を生み終えた「エリ」ペロペロと子犬を舐めますが、雨が降っていて、おまけにエリが耕した土で泥だらけ・・・

私は居ても立ってもいられず、風呂場から3~4枚のタオルを取り、急いで「エリ」の元へ。

ダッシュ!-=≡ヘ(* - -)ノ

私に気付いたのか、エリは「くぅぅぅ~ん」

見ると、すでに2匹目の頭が出ています。

1匹目の赤ちゃんを取り上げ、きれいにタオルで拭いてあげました。

その時「エリ」が「くぅぅ~ん、くぅぅ~ん」と何やら訴えます。

私「大丈夫!汚れてるからきれいに拭いてあげてるだけ、心配すんな!」

それでもエリは何やら訴えています。

ようやく1匹目を拭き終わり、別のきれいなタオルの上へ。

よし、2匹目だ・・・ん?2匹目は???

o(・_・= ・_・)oきょろきょろ

エリが私の顔と別の場所を交互に見ながら「くうう~ん」

エリの視線の先には・・・

なんと2匹目の赤ちゃんがセメントブロックの丸い部分にすっぽりと落ち込んでいます。

私「ああ、エリ、これが言いたかったのか」

私は慎重に赤ちゃんを取り出し、

「エリ、大丈夫!どこも怪我していないよ」

エリは安心したのか3匹目を生み始めました。

2匹目もきれいに拭き終わり、3匹目も無事出産

エリは一息ついている様子。

「エリ、生み終わったのか?」

しかし、エリは動こうとしません。

「どうした?エリ」

すると、4匹目を生み始めました。

「がんばれ!エリ!」く( ̄△ ̄)ノガンバレェェェ!!

なぜか私まで力が入ります。

そして4匹目も無事出産。

4匹目をタオルで拭いていると、エリが私の元へ来て子犬をペロペロ舐めています。

このままじゃ・・・と思い、両手に一匹ずつ抱え

「エリ、おいで!犬小屋に行くよ!」

エリは私が抱えている2匹と残された2匹を交互に見ながらうろたえています。

私は2匹を犬小屋へ。残りの2匹も同じように運びました。

見るとエリも泥だらけ・・・。

エリもタオルで拭いてやり無事に親子は犬小屋へ。

私も必死でどの位時間が経ったか分かりません。

私自身、気がつくとずぶ濡れで泥だらけ・・・

急に寒気が襲ってきました。{{(T-T)}}ブルブル・・・さむっっ

私も熱いシャワーを浴び、もうくたくたで台所の椅子に座り込みました。


(*´ο`*)=3 はふぅん


一息ついていると、見計らったように両親が帰ってきました。

ε-( ̄ヘ ̄)┌「二人とも・・・おせぇ~よ」

つづく



犬の妊娠期間は約2ヶ月だそうです。

エリもそろそろ2ヶ月、いつ生まれてもいい時期に入ってきました。

エリのお腹ははち切れそうにパンパンです。

我が家の夕食時の話題は自然と「エリ」の出産について・・・


私「いつ生まれるのかなぁ?そろそろじゃないの?」

母「そうねぇ~、もういい頃よね。」

父「あの腹の中に何匹入ってるんじゃろか?」

私「1匹だったら笑えるよね」

母「そうねぇ~2匹、いや3匹、いや4匹、いや5匹?」

(おいおい・・・随分増えたな・・・)

父「いや!3匹だっ!賭けてもいいぞ?!」(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!

私「おぉ~、父さんえらく自信アリだね。違ってたらどうする?」

父「よっしゃ!寿司を父さんが奢ってやる!」(* ̄  ̄)b

母「あっ!やっぱり、生まれた日はお赤飯炊かなくちゃね♪」

(なんだか・・・大事になってきたぞ・・・)

私「だけど、ちゃんとエリが生めるのかなぁ~?」

母「大丈夫!私が毎日心得を教えてるからっ!」(⌒^⌒)b

Σ(・ω・ノ)ノ!へ?

父「まぁ、経験者が言うんだから正しいわなっ!」(* ̄▽ ̄*)ノ"

(いやいや・・・違うでしょ・・・)

私「でも、人はちゃんと病院で助産婦さんがいるから心配ないけどさぁ~」

すると、父と母・・・何やら顔を見合わせ・・・(▼∀▼)ニヤリッ♪

父「そりゃぁ~、犬を飼うって最初に言い出したお前が責任持たにゃぁいかんわな!!!」

私「えぇぇぇ~!!!子供を生ませようと言い出したのは父さんじゃん!!!」

母「まぁまぁ、みんなで協力しましょっ」

私「てか、昼だったら、母さん一人だよ?」

母「あ・・・」ΣΣ( ̄◇ ̄;)!

父「犬のお産は軽いって言うから明日起きたら、生まれちょるかもしれんぞ!!!」

(軽いとは言え、それはないでしょうよ・・・)

母「そう言えば、ペットショップに聞いてきたんだけど、一匹2万円位で引き取ってくれるそうよ」

おや!母にしてはちゃんとチェックしてる。。。

父「ほぉ~、んじゃぁ~10匹位生んでくれるといいけどなっ!!!」


(¥∀¥)イッヒッヒ

いやいや・・・さっき自信もって3匹って言ったじゃん・・・

父さん、思いっきり目が円マークになっでるぞ~

私「いくらなんでもそんなに生む訳無いじゃん」

母「あぁ~なんだか、今からドキドキしてきたわぁ~。明日、神社に安産のお参りに行こうかしら」

(#/__)/ドテ!!母さんまで・・・毎日エリに心得を教えてたんじゃないの?

そんな会話をしている間でも、エリはというと夕ご飯を食べ、満足そうに裏口でコックリコックリ・・・



父はワクo( ̄▽ ̄o)(o ̄▽ ̄)oワク

母はドキ☆O(> <)o☆o(> <)O☆ドキ


エリ・・・ホントに大丈夫かぁ?

私まで心配になってきたぞーーー!!!


当時、血統証付きの柴犬を買うと、飼い主の同人誌みたいな冊子が定期的に送られてきていました。

冊子の中身は品評会で優秀賞を獲った立派な柴犬の写真と飼い主のコメント等・・・


はぁ~。。。我が家の「エリ」は永遠にこの冊子に載ることはないだろうな・・・。C= (-。- ) フゥー


私「エリっていつからあんなになっちゃったんだろう???」

母「まぁ、生まれつきの性格じゃないの?」

父「お前たちが甘やかすからじゃ!!!」

(また私と母のせいにするんだから・・・)

そんなある日父が突然、その冊子を読んでいて、

父「もしかしたら・・・エリも子供を生んだら母親になって、犬らしくなるんじゃないか?」

母「そうね!お父さん、それいい考えかも!」ヾ(〃^∇^)ノ

(安易な考え(〃 ̄ω ̄)σ・・・ホントにあのエリが変わるかぁ???)

その冊子には情報交換のページもあるらしく、血統証付きのオス犬の飼い主に連絡。

今で言うブリーダー???

そのオス犬の飼い主さんが「エリ」を見て一言、「血統も良いし、顔も美人さんなんだけどねぇ~」

( ̄。 ̄)おじさんの言いたいことは分かってるよ・・・

元々メタボ犬だったエリ。日に日になんとなくお腹が大きくなっていくような・・・

「エリ」の歩く姿を後ろから見ると右に左にお腹がゆっさゆっさ・・・

(σ-"-)σお前は乳牛か???


お腹が重いのか、あまり出掛けなくなりぐぅ~たらと寝てばっかり。

そんなある日、家の前でクラクションが・・・

覗いてみると、我が家の前の道のど真ん中で相変わらずおっぴろげの仰向けで寝ている「エリ」

クラクションを鳴らしていたのは3軒上のお宅の車。


「エリ」・・・・全く動じません。( ~-ω-~)zzz~


慌てて出て行って「エリ」を起こしますが無視・・・

抱っこするにも重すぎ・・・しょうがないので前足をもって引きずって道路脇へ・・・

(-_-#)/-----Co( ̄  ̄o)))))

運転していたご主人に

私「どうも、すみませぇ~ん」m(_ _;)m

ご主人は窓を開けて「いやいや、ホントにエリちゃんは豪快だね」と笑ってます。

「エリ」はというと道路脇に引きずられてもまだ寝ています。

呆れ返った私、そのまま父のガレージの真ん中まで引きずってきて放置。

(-_-#)/-----Co( ̄  ̄o)))))

それにしても・・・重い・・・<(; ̄ ・ ̄)=3 フゥ...

( ̄。 ̄)σ「エリのばぁ~か!一度、父さんの車に引かれてみろっ!!!」

それでも「エリ」は寝ています・・・。

その様子を見ていた母「あんまりいじめちゃダメよ~、今大事な時期なんだから~」

Σ(・ω・ノ)ノ! びっくりっ!

母さん・・・違うでしょ・・・

いつもはガレージの門の下を歩伏前進で抜け出していた「エリ」

とうとう、お腹がつっかえて出られません・・・。

さてさて・・・この先どうなることやら・・・<(; ̄ ・ ̄)=3 フゥ...