南杏子さんの小説

大学病院から、「むさし訪問クリニック」への左遷を命じられた37歳の水戸倫子。
そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門のクリニックだった。
倫子はそこで死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。
けれども、いくつもの死と、そこに秘められた切なすぎる謎を通して、人生の最後の日々を穏やかに送る手助けをする医療の大切さに気づく。
そして、脳梗塞の後遺症で、もう意思の疎通がはかれない父の最期について静かな決断を下す。
  (帯より)

2024年35冊め