*2月の記録*

冷たい熱帯魚  壇れみ

死命  薬丸岳

逃走  薬丸岳

悪党  薬丸岳

闇の底  薬丸岳

冬の砦  香納諒一

血  新堂冬樹

ASKトップタレントの「値段」 新堂冬樹

痴漢冤罪  新堂冬樹

薬丸岳さんと新堂冬樹さんの作品ばかり。
見事に偏ったチョイスになりました。


「死命」は、自分の中に

殺人願望をもっていることに気付いた男が

末期がんで余命わずかと知ったとき、
衝動が抑えられなくなり

快楽殺人へ走るお話。
そして、犯人を追いかけるベテラン刑事も

同じく末期がんと宣告されます。

愛する人が殺人鬼と知った時の気持ちや
追いつめる側と追いつめられる側の

心理描写が巧みで、重いテーマですが

あっという間に読み終えました。



「闇の底」は
幼女を狙った性犯罪が起きるたびに、

前科者が殺される事件が発生。
フランス革命期の死刑執行人になぞらえて

犯人は自分をサンソンと名乗り、

制裁を下すという

犯行声明文を送ってきます。
サンソンと対峙するのは

幼い頃に妹を殺害された刑事。
最後まで

サンソンが誰なのか分かりづらく、
予想していた人とは全然違う展開でした。
ラストは、ちょっと

もやっとする終わり方でしたが、

自分が同じ状況になったら

だれでもサンソンに

なりうるのではないかと思いました。



薬丸岳さんは

やっぱりどれも全部おもしろくて
ハズレがないなと実感しています。