平沼 翔太 4年目 22歳
敦賀気比高 15年ドラフト4位
 
19年年俸570万円
 
19年成績
 
73試合出場
打率.236(165-39) HR1本 16打点 2盗塁 
 
OPS.624  出塁率.291
 
 
こちらも2年前に期待の若手として取り上げた選手。
 
2年前の記事
 
 
 
けれど、こんなにも早くチャンスが回ってきて結果を残すとは少し驚いた。
 
今シーズ序盤、サード候補だった淺間がケガ、横尾の打撃不振により出場機会を得ると下位打線で繋ぎのバッティングに徹して結果を残した。
 
 
 
特に印象的だったシーンは吉田輝星のデビュー戦の初勝利がかかった9回表2アウトランナー2塁の場面でのサード守備。
三塁線の鋭い打球をダイビングキャッチで捕球し一塁送球アウト。
そのままゲームセットで吉田の初勝利を決めた試合。
 
あのプレーは多くのハムファンの心を掴んだ瞬間だった。
 
 
しかし、6月の交流戦でふくらはぎに死球を受けて離脱。
 
約2ヶ月後の8月に復帰。
 
復帰後からシーズン終盤はショートのスタメン起用も徐々に増え、球団から次世代のショートとして本格的に育成する思惑も見えてきた。
 
 
 
平沼は高校時代に投手としてセンバツ優勝し、プロ入り後に野手転向。類稀な野球センスで1軍の戦力となるまで急成長してきた。
 
打撃の特徴は低めのボールを鋭く引っ張り、ライナーで1,2塁線を抜いていく。
公式戦プロ初HRも放ち、今が一番成長している時期。
 
守備はまだまだ粗削りだが、肩の強さと身体能力の高さは最大の売り。
 
サードとして考えると若干打撃力不足だが、ショートであれば将来的に打てるショートの部類になってくれるであろう。その為にもより一層の守備力の強化が求められる。
 
走塁は打球判断が甘い場面も見受けられるけれども、出場を重ねれば良くなっていくはず。
 
リードしている試合終盤には、中島や石井をショート、平沼をサードに守備位置を変更するという戦略オプションが使えるのもとても大きい。
 
まだまだ、レギュラーとしての信頼感はないが、起用されればある程度の確率で結果を残せる勝負強さを持っている。
 
これはプロ野球選手として生き残って行く為に重要な要素。
 
 
 
プロ4年目の若手にも関わらず、今シーズンは70試合以上出場する事が出来た。
 
けれど現状の成績では、石井、横尾、淺間との併用はまだまだ続く。
 
ここからレギュラーを掴むには、来シーズンに向けた秋季キャンプ、自主トレ期間、春キャンプ、オープン戦が重要になる。
 
日ハムの場合はこれからの1年、1年が本当の勝負。
 
なぜなら他の球団よりも若手選手扱いでいられる期間が圧倒的に少ない。
 
レギュラー取りへの階段をうまく掛け上がれずに、一軍で数年間モタモタしてしまえば、あっという間に中堅控え選手のレッテルを貼られてしまう。
 
そこから再度多くのチャンスをもらうのは相当厳しい。
 
かと言ってオーバーワークでケガをしてしまっては本末転倒なので、そのへんにも気を付けつつ、焦らず着実にステップアップして欲しい。
 
 
それに来年からは大学へ進学していた同世代達も続々と各球団へ入団してくる。
 
平沼には、4年間プロ野球界で頑張ってきた自負を持って大卒新人たちに負けない成績を残す選手になってくれる事を期待してます。