瞑想ホールと寝室のあるメインビルディングは、物音がものすごくよく響きます。瞑想中はみな静かになりますが、それ以外の時間(休憩時間や寝る前など)は、うとうとしていても足音や物音ではっと目を覚ますことが多々あります。私はもともと音過敏なので、耳栓を持参し使っていましたが、扇風機の稼働音のような物音はマシになっても、身体に響くような大きな音は防ぎようがありません。私の同室の人たちは気にせず寝入っていたようなので、感じ方は個人差が大きいと思いますが、音に敏感な人は心しておいた方がいいかもしれません。オリエンテーションでも「建物は木造なので音がよく響きます。足音等気をつけてください。秒針が気になって眠れなくなるくらい、集中力は増してきますから」と案内がありましたが、秒針のような細かい音以前に、普通に生活音で目が覚める。かかとを打ちつけて歩く足音、2段ベッドの梯子からドンと床に下りる音、玄関の網戸が風で開いて再度閉まるときのバーンという音…(この音は瞑想中も聞こえて、結構ドキッとしてました)。引き戸を勢いよく引くガラガラいう音でびっくりして跳び起きたこともあります(誰か階段から落ちたのかと思った)。ただしこれは本当に自分が敏感すぎたのかもしれないし、案内にあったように、普段より集中力が増していたせいかもしれない。おかげで昼寝も含めてまともに眠れる日はほとんどありませんでしたが、これはこれで「物音にいちいち反応しない」という修行の一環ととらえ、割り切るしかありませんでした。

食事について。肉、魚、卵は出ません。牛乳やバターは出ます。朝はみそ汁とお漬物程度、2日目までは昼食も同様でしたが、3日目から、昼食は少しボリュームのある品が供されるようになりました。トマトソースパスタ、八宝菜、ビビンパ、サラダうどん、カレーなど、日によってバラエティに富んでいました。2日までの少なめの食事は身体を整える意味があったのかもしれません。3日目からはプルーンやさつまいもも供され、お通じ対策も考えられているのかと思いました。ちなみに「便秘気味の方はコースマネジャーに相談ください」と張り紙があったので、便秘の時は頼れるみたいですが、どのように助けてくれるのかは謎です。夕食はずっとバナナとパイナップル。毎日同じだけれど、毎回不思議と美味しかったです(だんだんバナナが熟してきて味や食感が変わってくるのです。これもアニッチャ「無常」ですね)。


私は普段から空腹では寝つけないたちで、最初の頃、お腹がぐーぐー鳴ってなかなか寝つけませんでした。それと物音で眠れないのダブルパンチ。3日目からは食事内容も増えてきたし、身体が慣れてくるのか多少はましになりましたが、それでも寝つくのに1~2時間はかかっていたと思います。寝入っても、ほぼ毎晩途中で目覚めてトイレに立っていました。


眠れなくても心配しなくてよいと思います。そういう参加者は珍しくないらしく、7日目の講話でゴエンカ氏も言ってます。「夜一睡もできないのは(瞑想者としては)素晴らしいこと。そういうときは、横になって目を閉じて、落ち着いて呼吸に意識を向けていれば翌朝にはすっきりしている」(この内容、もうちょっと早く聴きたかった…)寝なくては、と焦ると多分悪循環です。眠かったら、自主瞑想の時間は横になることが許されているのだから、その時に少し寝させてもらおう、くらいにおおらかに構えているのがいいと思います。

シャワーについて。使える時間は決まっています。特に予約制ではありませんでしたので、使える時間に場所が空いていれば、自由に使っていい感じです。5室くらいあったので、朝、昼、夕、夜のいずれかの時間帯に自然と分かれて、待ち時間もなく使えていたと思います。ただ、冬の朝とか夜は寒いのだろうなと思いました。それとも暖房器具があったので、意外と大丈夫なのかな。
ドライヤーは4つくらい備え付けてありましたが、ブレーカーが落ちるので一度に使うのは2台までとしてくださいと注意書きがありました。

 

洗濯はシャワー・トイレ棟の中に洗い場がありますので、休憩時間に手洗いです。シャワー・トイレ棟の裏手に二層式洗濯機が1台置いてあり、脱水機のみ使えます。その近くに物干し場。ハンガーやピンチハンガーは備品を使わせてもらいました。夜は物干し場に電気がないので、干したいときは懐中電灯が必須でした。

懐中電灯は非常用として持ち物リストに入っていましたが、結構頻繁に使いました。夜、部屋の照明を落とした後で時計を見たいとか、ハンドクリームを塗り忘れたとかいうときに、部屋の電気をつけるのがしのびなく、懐中電灯をつけていました。
部屋の電気はつけたとしても、暗めです。本も読まない、筆記用具も持ち込まない、瞑想以外の作業はしないのだから、煌々と明るい光は必要ないのでしょう。
食堂は普通の照明で明るいです。オリエンテーションのとき受け取ったガイドやインストラクション等をもう一度読みたいときは、食堂で読んでいました。