怒りの感情が湧き上がる時、
その人は頑張っている



頑張っていなければ
初めから怒ったりなんかしない。




何かを感じることなんてできないし
そもそも怒るのは結構面倒なことなのだ。



何かしらの強い思いがなければ
人はわざわざ怒らない。



だから、
怒りの感情が湧き上がった時に
まずいちばんにすべきことは
「自分は一生懸命頑張っていたんだ」
と、気付き寄り添ってあげること
なんじゃないだろうか。














多くの人は怒りの感情を
外側に向けてしまう。



自分の外側に
怒りのきっかけがあると
思い込んでいる。



そう思っていた方が実は楽だから。



そう思っていれば
自分が変わらずに済むから。



" 悪いのは自分の外側にある
何かや誰かであって
変わるべきは外側であって
自分は絶対に悪くない "



" だから自分は
何かや誰かを正す(変える)ために
正しく怒っている "















たぶん、本質的には、そうじゃない。


怒りの裏側には
いつだって悲しみが隠れている。



全てのものごとは
本当は、至ってシンプルだ。



「わかってほしい」
「認めてほしい」
「褒めてほしい」
「愛してほしい」
「受け入れてほしい」
「肯定してほしい」


のに、


「わかってもらえなかった」
「認めてもらえなかった」
「褒めてもらえなかった」
「愛してもらえなかった」
「受け入れてもらえなかった」
「肯定してもらえなかった」


と、
思い込んでいる自分
まずは気付いてあげよう。














怒りとは正論から生まれる
理性的なものではなく
超個人的な主観から発生する。




" あの人が間違ってるから怒っている "


のではなく、


" あの人は自分をわかってくれない "


という主観的な思い込みから
怒りは生まれている。















いつも
「自分ばかりが頑張っている」と
怒っている人がいた。




自分が頑張っていることと
まわりが頑張っていないことは
本来関係のないことだけど
その人はいつも怒っていた。




その人はいつも不満げで
なんだか苦しそうだった。




怒りはいつでも何かや誰かから
生み出されるのではなく
その人自身の捉え方の癖
生み出している。
















怒りの感情が
コントロールできない人は
自分に自信がなくて
自らの頑張りを本当の意味で
自分自身が認めてあげられない人



外側に向けて自分の頑張りを
アピールしている人は
一見自信満々に見えるけど
実はそういう人ほど
自分に自信がないのかもしれない。



外側に評価を求めてしまうから
思い通りの評価を得られなかった時に
怒りの感情がブワッと湧き上がる。



(私はこんなに
頑張っているのに…!)



怒りの裏側には
いつだって悲しみが隠れている。



悲しみというシンプルな感情を
認めることができなくて
つい、正しさを盾にしてしまう。



正論を振りかざして怒っていると
真っ当な怒りだと思えて
自分自身が安心できるから。



(私はこんなに
頑張っているのに…!)



そう思う一方で、
自分の存在に対して常に自信がなく
自分自身を認めてあげることができない
弱さや恥ずかしさから離れられるから。














占星術において、
怒りは【火星】が司っている。




火星はアグレッシブなエネルギーで
プラスに働けばやる気や情熱に🔥
マイナスに働くと怒り💢になる。




「頑張る心」があるから
「怒り」があるのだ。




怒りの感情が湧き上がる時、
その人は確かに
頑張っているのだ。



頑張っていない人なんていない。



あなたもちゃんと頑張っている。

















火星の外側には【木星】がある。



木星のキーワードは
おおらかさ・許容・寛大さ
社会的な価値観・善意



自分で自分を認められる人は
いつだって穏やかだ。



自分で自分を認められる人は
「自分を許すこと」を知っている。



同時に、
外側に対しても許すことができ
いい意味での「諦め」を
品よく身につけている。




火星が「もっと!」「さらに!」と
上を目指すエネルギーであるのに対して
木星は全てを包み込むエネルギー。




全てを許し受け入れる。
















火星のエネルギーは
木星へと繋がっていく。



まずは自分を許容してみよう。



今、頑張っている自分のことも
自分が理想とする姿に
自分がなりきれていないことも
全部ひっくるめて許してあげよう。



頑張り方の見直しも忘れてはならない。



「今の自分の頑張り方は
独りよがりじゃないだろうか?」と
自問自答してみる必要がある。



頑張っていること自体が
どれだけ正しくても
その精神性を間違ってしまうと
自分・相手・環境のどこかに
歪みが生じてしまう。




正しい方向に頑張っている時には
楽しくて意欲的にやっていることが
人に感謝され、社会的にも認められて、
環境にもいい効果を生み出すばかりか
愛とお金の循環まで起こる。














では、正しい頑張り方とは?



木星が教えてくれる
火星のエネルギーの注ぎ口…



それは、
社会的価値があること



自分が認められるために
頑張るのではない。



自分が褒められるために
頑張るのではない。




自我を超越したところに
あなたの頑張りの注ぎ口はある。


 
社会の役に立つこと
自分の能力を生かすことで
火星のエネルギーはプラスに作用する。
















自分の能力以上のことを
こなそうとして余裕がない時



行動が独りよがりで
社会の役に立てておらず
頑張りを認めてもらえない時



きっと、そんな時に人は
怒りの感情が沸き起こるのだと思う。




それでもまず思い出してほしい。




怒りの感情が湧き上がる時、
あなたは大前提として
頑張っているということ。




怒りの感情が湧き上がるたびに
何度でも自分の頑張りを
認めてあげてほしい。



たとへそれごどんなに
へんてこな頑張り方だったとしても
一生懸命頑張る自分は
愛すべき愛おしい存在だ。




その上でもう一度冷静になって
頑張り方を見直してみればいい。




頑張っている自分は苦しくないかな?


誰かに負荷やストレスを
与えてしまってないかな?


自分の頑張りは環境にいい効果を
生み出せているかな?













怒りの感情が沸き起こった時
外側に怒りをぶつけるのではなく
自分の心が奥底で感じている悲しみに
アクセスできるようになると
その瞬間から治癒がはじまる。



(そっか、私は悲しかったんだ。
本当はあの時わかってほしかった。
ただそれだけだったんだね。)




これを繰り返すほどに
今手放すことがハッキリとして
心に穏やかさが染み渡る。




自分を大切に扱うことができるし
自分の能力を無理なく
美しく活用できるようにもなり
社会的に認められる未来が
どんどんと創造されていく。




「怒りの感情」は
人生で向き合うテーマのひとつ。




そこには成長の種が
ぎっしりと詰まっているのだ。