今日は夫のひいばあちゃんを
病院へ送ってから
お義父さんを別の病院まで
連れて行く日だった。



この夏、お義父さんとお義母さんが
仲良く手足を怪我したので
私もちょこちょことやることがある。



いつも沢山の、有り余る
ありがとうとごめんねをもらって
私の心はそれらの真っ直ぐな言葉を
ぜんぶはとても受け止めきれなくて
なんとも言えない気持ちになる。



みんな大切な家族だから
私ができることはしたいし、
だけど負担じゃないって言ったら
それはやっぱり嘘になる。



もっと大きな器で
「なんてことないですよ✨」
ってドンといられたらカッコいいけど
そんな器は持ち合わせておらず…



いつも中途半端な私だから
ありがとうとごめんねの
受け取り方も中途半端なのだ。













お義父さんやお義母さんの
病院の送り迎えをする日には
待ち時間に有意義な予定を
入れることにしている。



病院近くの本屋に行ったり、
カフェでお茶をしたり。



ここ最近、車のリモコンの鍵が
電池切れになって不便だったので
今日は病院近くの車屋さんで
ささっと交換してもらうことにした。



なんとなくディーラーじゃないと
交換できないと思い込んでいたのだけど
行きの車内でお義父さんに話したら
車屋さんでできると教えてくれたのだ。




お義父さんのおかげで
今日も有意義な時間になった。













帰り道、
ちょっと買い物があるからと言われ
コンビニへ寄った。



私は用事がなかったので待っていると
しばらくして両手にコーヒーを抱えた
お義父さんが帰ってきた。



お義父さんは足を怪我していて
片足がギブスなもんだから
両手にコーヒーを抱えながら
びっこを引いて歩く姿はなかなかのもんで
思わず笑いそうになってしまった。



実はコンビニに寄るちょっと前、
「はなこちゃんのど渇いてない?」
「いえ、渇いてないです」
という会話を交わしていた。



本当に渇いていなかったのだ。



なのに、自分の足が大変なのに、
その怪我した足を引きずりながら
わざわざ買ってきてくれた姿に
笑えると同時に涙が出そうになった。













絶対興味ないだろうに
私の髪型が変わったことについて
「それはパーマなの?」
「チリチリならないの?」とか
頑張ってよくわからない質問を
してくる感じとかも
なんか笑えるし泣きそうになった。



女の子を育てたことがないお義父さんは
たぶん何を話せばいいのか
よくわからないんだと思う。













今ちょっと夫のひいじいちゃんと
ひいばあちゃんが色々大変で、
その話をしているときに
お義父さんがぽつりと
「自分も迷惑かける時がくるのかな
…やだな」と呟いた。



私も正直やだけど、
それって順番にこなしてくことだから
任せてくれよとも思う。



今、お義父さんとお義母さんが
「大変だ」と言いつつ頑張ってるように
私と夫も「大変だ」と愚痴りながら
頑張るつもりだから安心してほしい。













お義父さんとバイバイする時
「焼肉を食べたいと話しているんだ」
と言ってきた。



嘘だと思う。



お義父さんとお母さんは
どっちかというと魚派。



焼肉を好きなのは夫と私なのだ。



本当は夫と私に焼肉を
食べさせたいのだと思う。



だけど、今はふたりとも
運転ができないから
"連れて行ってあげる" ができないので
そんな風に言ってると思ったら
口元と涙腺がまた緩んでしまった。



私は全く気付かないふりをして
いつもみたいに無邪気に
「私も食べたい!一緒に行きましょう!」
って言ったけど、
お義父さんも笑ってたから
こちら側の心理もバレている可能性は高い。