肌が陽に焼けてくると
「お!今年も焼けてきたな」
と少しだけ嬉しくなる。




もちろん
美白に越したことはないので
毎日のUVケアは欠かさない。



それでも、私の肌は
どうやら人より焼けやすいらしく
どんなに気をつけていても
毎年、夏の終わりには
それなりに焼けている。










私にとって日焼けは
夏をたっぷり楽しんだ証。



子どもの頃、
夏休みが終わって登校した時
担任の先生が
「よく焼けたね!
たくさん遊んだ証拠だね!」
と褒めてくれたことがあった。



その時の先生の言葉は
今も私の心に生きていて
日焼けをすると
大人になった今でも
誇らしくなってしまう。










大人になってからは、
日焼けをして褒められたことはない。



子どもは日焼けをしただけで
褒められるからいいなと思うし、
大人になってから褒められるのは
本当に大変だなあとも思う。




焼けやすい私は
数時間外にいるだけでも焼けるので
夏本場前に子どもと公園に行っただけで
軽く焼けてしまうもんだから
よく職場の人や家族に
「あれ?ちょっと焼けた?」と心配される。



見た目はすっかり大人なので
「そうなんですよ〜。焼けちゃって。」
と美白派なのに困ってる風を
そつなくこなしつつ
(たくさん遊んだんだ〜!)と
心の中で自慢したりしている。








今、この文章は
自宅のソファで書いていて
隣には娘(3歳)が座っているのだけど
娘も真っ黒に日焼けをしている。



夏休みはあと5日あるけど
もう焼く必要のないくらいに
こんがりと焼けている。



私の肌が真っ白に見えるほどだ。



一緒にお風呂に入ると
くっきりと水着の後まである。



たしかに娘は夏を楽しんでいた。



夏とたっぷりと遊んでいた。



だから、娘が焼けるたびに
私は「焼けたね〜!
たっぷり遊んだもんね!」と言う。




娘が大人になったときに
覚えているかはわからないけど
私はこの夏の日の娘の真っ黒な肌を
ずっとずっと忘れないと思う。