88歳のおばあちゃん










敬老の日が近いから
何か美味しいものを食べに
連れて行ってあげたかったのだけど


体調が優れなくて
外食はできないけど
ひ孫の顔が見たいから
おうちに遊びに来てほしいと











前日
私の大好物の煮物を
作ってあげられないと
泣いていたおばあちゃん











当日の朝は
何か買っていくと言うのに
チャーハンなら作れるからと











適当なお惣菜と
ケーキを買って
おばあちゃんの家に行くと


チャーハンの材料の
下準備だけができていて


フライパンをふるだけの
腕の力がなかったみたい














おばあちゃんの精一杯のおもてなしに
胸が苦しくなってしまって


今日はママをお休みして
精一杯
おばあちゃんの孫になりました











おばあちゃんの愛情は
本当に深くて、深くて、
私はたまに溺れそうになってしまう












大好きなひ孫に買ってあげた
ぬいぐるみのことは
すぐに忘れてしまうけど


私が小さかった頃のことや
戦争の話はずっと忘れずにいて
いつも丁寧に話してくれるから


私はおばあちゃんの知ってることを
ずいぶんと共有できています











なんだか最近
体調が優れないせいか
弱気なおばあちゃん



家の中の整理も始めたそうで
おうちに遊びに行くたびに
「これ、いらない?」と聞いてきます



今日はなんとか
北海道土産の木彫りの熊を
お断りすることができましたが



ブタの置物は断れず
今うちの庭には三匹のブタがいます🐖
ずいぶんと増えてしまいました











88歳のお誕生日に
市役所から御長寿祝いを頂いたそうで


それを娘ちゃんのお誕生日に
渡したいと


すぐ渡そうと思ったけど
やっぱりお誕生日まで
もっておくことにするって


娘のお誕生日は11月













夏バテ防止に作ってくれた
梅ジュースの今年最後の瓶を
私に渡しながら


「来年も生きていたら作ってあげる」











庭には冬に向けて
膨らんできたみかんの実を見ながら


「またみかんができる頃においで」











この名前のない感情が
ずっと喉のあたりに詰まっていて


今ブログを書きながら
心の整理がすこしできました🌷











私は
おばあちゃんが
大好き











おばあちゃんの大きな愛を前に
ちっぽけな私はいつも
まるっと飲み込まれてしまって


あったかくて心地良い
おばあちゃんの愛情の中に
ただ安心して寛ぐばかりで











だからせめて心から、


おばあちゃんがしたいように
存分に生きられますように