上京区烏丸今出川、地下鉄今出川駅の地上。ここに創立1875年、大学設置1920年の古い歴史を持つ、名門私立大学・同志社大学今出川キャンパスがあります。以前、NHK大河ドラマ『八重の桜』にも登場した歴史的人物・新島襄が創設したミッション系大学。

 

この日、知り合いがキャンバス内にある教会で結婚式を挙げることになり、それに参列することになりやってきました。

 

今出川キャンパス内にはレンガ造りの校舎や教会があり、学び舎の歴史の古さを物語っています。その中には、プロテスタントの煉瓦造教会としては日本最古「礼拝堂」や、京都市内に現存する最古級の煉瓦造建築「彰栄館」など、国の重要文化財指定される建物が数多くあります。

 

 

そんな中、今回教会式が執り行われる、こちらの建物『クラーク記念館(旧神学館)』。

 

この建物は、新島襄の死を悼んだ卒業生たちによって計画が立てられ、米国の実業家B.W.クラーク夫妻からの寄付により明治26年(1893)竣工。夫妻の早逝した息子バイロン・ストーン・クラーク(Byron Stone-Clarke)を記念して、神学館の建設費を寄付し実現しました。

 

ドイツ・ネオ・ゴシック様式の煉瓦造り建築で、同志社のシンボル的存在の建物。尖塔や言葉の刻まれた壁面が特徴的で、設計者は当時東京にいたドイツ人R.ゼール、施工は京都の大工小島佐兵衛が担当。

 

記念館は2階建てになっていて、教会は2階にあります。通常一般の方も記念館の見学は可能みたいですが、教会利用は関係者に限られる様子。

 

 

1階にはラウンジがあり、重厚なインテリアが印象的で、新島襄にまつわる展示品や貴重な調度品も飾られていました。

 

そして2階のチャペル。もとは講堂、そして教室に改修され半世紀。その後老朽化にともない、2003~2007年にかけて大規模な修復工事が行われ現在の姿に。別の天井に隠れていた船形天井や、見事なアーチ、天井飾りなどが復元され、本来の美しさと役割を取り戻しました。


今ではオルガンも備えた礼拝の場として、結婚式のほか、チャペルアワー、講演会にも利用。こうして参列することで、その荘厳な姿を見学する機会に恵まれました。

 

特に、この同志社大学今出川キャンパスは煉瓦造りの貴重な歴史的建造物の宝庫で、建物めぐりをするにも興味深い場所。ご参考に!

 

 

名称:同志社大学 クラーク記念館

場所:京都市上京区相国寺門前町 

電話:075-251-3320