通称『森の京都』として知られる、京都府亀岡市。ここに、創業元禄年間の歴史を誇る老舗の酒蔵『大石酒造』があります。この日は新酒の酒粕を求めてやってきました。ちょうどいいタイミングで、今なら吟醸酒の酒粕もあるとのこと。
いつもは亀岡市内の産直市場で調達するのですが、今回は超久々にお店にやってきました。こちらは大石酒造の酒蔵見学もできる直営店『丹波路酒の館』。
そしてお目当ての酒粕を。
じつは昨年末にも購入しようと問い合わせると、注文が殺到し品切れ状態。で、改めて新酒の頃に、と2月にやってきたわけですが。通常の板状タイプのものと、今なら吟醸酒の酒粕もあります。酒粕は大体例年3月初旬には完売するとのこと。
さらに、バレンタインデーにも最適な限定生原酒『でけたて』。蔵内でないと入手できないとか。
さらに、このあたりはチョロギの名産地としても知られ、それをお酒にした滋養薬味酒『チョロギ酒』。
1997年に朝日放送テレビの視聴者参加型のバラエティ番組「探偵ナイトスクープ」で取り上げられ、一般女性視聴者が酒蔵に展示されているマネキン杜氏と結婚したい!という依頼に基づき、実際結婚式を挙げるというエピソードを紹介。番組史上かなり騒然となった神回。それ以来関西人にとっては『マネキン杜氏の酒蔵』として周知され、昨年末にまた番組内で懐かしの名場面集で紹介され、マネキン杜氏ブームが再燃中とのこと(笑)
それに便乗してか、ちょっと悪ノリして『マネキンの酒』として販売中(爆)で、私も久々にマネキン杜氏に会いたくて、展示スペースのある2階へ。
2階からは酒蔵の様子も俯瞰で見られます。この時は作業はされていませんでしたが。
歴史ある酒蔵では、かつて酒造りに使用されていた木桶などの道具が展示されています。
そして、その中央。
いました(笑)こちらがマネキン杜氏・フォーマルハウト氏。おそらく予想通り、外国人杜氏ということでしょう(爆)
板状タイプは味噌づくりの際の防カビ材用として使用するため、この形状と大きさがベストなので、今回も。もう一方の吟醸酒の酒粕は通常の料理に使う予定で。
吟醸ならではのフルーティーな旨味があり、粕汁や、焼き物、お鍋など料理を格段に美味しくしてくれるとのこと。お菓子作りの隠し味にもいいとか。
で、粕汁などに使うのはもとより、今回はより手軽に酒粕を利用して、いつもの味をグレイドアップすべく、みんな大好き『サッポロ一番みそラーメン』にちょい足ししてみることに。
酒粕は予めお湯で溶いてペースト状にしておきます。もともとフレーク状になった吟醸酒粕なので、そんなに手間もかかりません。
ちょうど夕飯用の下ごしらえに、さっと塩焼きしたブリあらがあったので、水からブリあらを入れある程度ブリ出汁が出たところでそれを引き上げ、残ったお湯に麺を入れ、ほぐれてきたところに酒粕を入れ、麺が柔らかくなるまで加熱し、粉末スープを投入。
実食してみると、そもそものサッポロ一番みそラーメンの味が全くブレないほどハッキリしていて、他具材の影響力はあまり感じないというか(笑)ただ、酒粕に関しては、味に深みととろみ、重厚さを与え、具材なしでも濃厚なみそラーメンに仕上がったかな、と。しかも酒粕自体植物性食品なので、重厚なのにヘルシー。腹持ちもよく、特に寒い日の手軽なお昼にはちょうどいいような。ぜひ、お試しあれ!