左京区出町柳にある、京都ローカル鉄道・叡山電車の出町柳駅。

貴船鞍馬方面、八瀬方面へ行くには必須公共交通機関。四条大宮から嵐山方面へ向かう西の通称『嵐電(らんでん)』に対して東の『叡電(えいでん)』。昔のチンチン電車的風情を残しながら、今も市民や観光客の足として大活躍。この日はGW中の平日、友人と観光がてら利用しました。発車ギリギリに駅に到着し、大急ぎで車両へ。改札では通常の発券機の切符はもちろん、Suicaなども利用できます。

 

叡電では地元色の濃いイベントやこんな原木しいたけの広告など、駅の構内を彩っています(笑)原木しいたけは澄んだ空気と豊富な水、緑に囲まれた叡電沿線の静市市原産のもの。肉厚の美味しい椎茸だそうです。

 

で、車両の外見撮影などしたかったんですが、とりあえず列車に飛び乗り目的地へGO!

 

途中沿線にある、お笑い芸人のおいでやす小田さんやチュートリアルの出身校北稜高校、岩倉などを経由し、京都精華大学前では多くの学生さんが下車されたり。その後、車両は自然あふれる貴船鞍馬方面へ。

 

この日はラッキーにも展望列車『きらら』に乗車。車窓が天井部分まであり、椅子が外向きに設置されてるシートも一部あり。自然の風景を存分に楽しめるのが魅力の車両。

 

そして車掌の粋な計らいで、新緑の青もみじが美しい緑のトンネルに差し掛かると、アナウンスが入り徐行してくれます。

 

車両は一面、緑の世界に包まれ、乗客は皆撮影に余念なく、中には動画撮影される方も多数。主に青もみじが中心ですが、時々車窓から藤の花も見え、緑と薄紫の見事なコラボ風景が楽しめます。

 

途中、貴船口駅、さらに終点の鞍馬駅へ到着。

 

ホームはレトロな雰囲気の駅舎風の造りになっていて、鞍馬天狗の面も柱に施されています。

 

改めて、乗車した車両『きらら』。窓部分の比率が他の車両より高く、叡電の車両の中で最も風景を楽しめる設計になっています。紅葉シーズンのライトアップで活躍する車両でもあり。
 
今回は展望列車『きらら』を利用しましたが、叡電では他にもユニークな車両が運行し、こちらは2018年に導入された車両『ひえい』。楕円形の顔、窓を持つ車両で多くの鉄道ファンの間でも人気。
 
「比叡山」と「鞍馬山」の持つ荘厳で神聖な空気感や深淵な歴史、木漏れ日や静寂な空間から感じる大地の気やパワーなど、「神秘的な雰囲気」や 「時空を超えたダイナミズム」といったイメージを楕円形で表現。
 

 

1929年(昭和4年)に開業した鞍馬駅。現在の建物は京阪鴨東線開業時に改築されたものですが、寺院風の木造建築でレトロな駅舎風情をとどめています。

 

駅には、鞍馬の一大行事であり、京都三大奇祭のひとつ、10月22日に執り行われる神事『鞍馬の火祭』で使用される松明が飾られ、その様子が紹介されています。毎年多くの見学者が集うお祭りで京都の風物詩。

 

そして、2017年の大雪で鼻が折れるという被害にあった駅のシンボル・大天狗像。2018年の鞍馬線開通90周年事業の一環で、修復されよみがえった大天狗像がこちら。現在の像は京都精華大学マンガ学部の生徒さんのデザインによるもので、以前の大天狗像より細かな描写が施され、さらに臨場感あふれるデザインに。

 

京都市内でありながら、小旅行気分を盛り上げてくれる京都ローカル鉄道の代表格。ぜひ、新緑の京都観光にご活用あれ!

 

名称:叡山電車公式サイト:https://eizandensha.co.jp/