中京区、四条河原町にもほど近い場所にある花遊小路。にぎやなか新京極商店街にもつながる通りですが、どこか静かで穴場的な商店街。
そんな場所に2021年にひっそりとオープンしたこちらの和食店『小元』。海の京都・京丹後の間人の鮮魚とお茶漬け感覚でサラサラといただける奄美大島の郷土料理『鶏飯(けいはん)』を味わえるお店。じつはオープン当初からずっと気になっていましたが、ちょうどこの猛暑時のランチに最適だろうと初訪問。
店前のメニューを見ると、わりとお手軽な価格設定でランチやディナーを提供され、さらに全国の銘酒も取り扱われているとのこと。
京都で鶏飯を謳った和食店って珍しいな、と思いお店の方に聞くと、もともとこちらのご主人は奄美大島のご出身で、25年ほど京都を中心に料理経験を積まれ、海の京都として知られる京丹後の間人産の鮮魚を仕入れるルートがあり、鶏飯と間人の幸をコラボした料理構成になっているんだとか。間人と言えば松葉カニブラントとして有名な地で鮮魚の宝庫。美味しいとこ取りのなかなかないコラボなので、こちらとしては興味津々ですが(笑)
鶏飯は単品でも注文できますが、さらに小鉢2品と天ぷらや間人産鮮魚のお造り、丹波牛ステーキをセットにしたランチもあり盛りだくさん。
その他、本日の日替わりランチセットもあり、こちらも鶏飯と小鉢が付きます。で、今回は間人産岩ガキとお造り2種セット1800円をチョイス。
夜メニューも一応チェック。コースメニューも3000円~12000円と幅広い設定。さらに単品メニューも充実。
ご主人の経験豊富さがそのままメニューに反映されてる印象ですが、ちょっと気の利いたアテがいろいろあり。
で、注文したランチセットはコース仕立てのように料理が運ばれてきます。まずは小鉢2品。ナスのオランダ煮と鱧の冷や汁仕立て。
一度揚げたナスを甘めのお出汁で煮たもの。夏らしいほっこりとする一品。
続いて間人産岩ガキ。自家製ポン酢は少し甘めでフルーティーな印象で、添えられたスダチをきゅっと絞りつつ、口の中にトロンと含みます。肉厚で口の中いっぱいに岩ガキ(笑)この料理構成から日本酒飲まないのはどうかしてると思えるラインナップ。夜なら確実に冷酒注文してますが、あとに仕事が控えていたのでむなしくお茶で(泣)
お造りはあぶり鰆と奥にマグロの漬け。トウモロコシも添えられています。
さわら肉厚。少し塩が振ってあるのでスダチとワサビを合わせたり、醤油をつけたり。醤油は京都の老舗・澤井醤油のたまり醤油使用。
マグロの漬けもこの分厚さ。けっこうたっぷりポーションのお造りで、日本酒あったら最高だろうなとあきらめ悪く(笑)
鶏飯の具材には錦糸玉子、椎茸煮、鶏ほぐし身、ネギ、パパイヤ醤油漬け、柚子皮、刻み海苔。
ご飯はちょうど2杯分くらいおひつにあり、まずは半分お椀に盛って具材を全種類乗せます。
その上から1日以上かけてじっくりとった京丹波の黒鶏の鶏ガラスープをかけて。こういう暑い時期こそお茶漬け感覚でサラサラ食べられるのが鶏飯の良さというか。
まずはスープ。わりと濃い褐色。恐らく黒鶏のスープに少し醤油などの調味を施されているようで、醤油ラーメンのスープのような力強さを感じます。
今回は日本酒吞めないことに最後まで後ろ髪引かれ、店員さんにも嘆き節を吐いてましたが、次回は夜うかがいたいですね(笑)