上京区北野。向かいには学問の神様として全国的にも知られる北野天満宮のある場所。そこに、創業330年の歴史を誇る門前菓子『粟餅所澤屋』があります。この日は天神さん参拝後、久々に名物の粟餅が食べたくなって訪れました。

 

この時は平日の昼下がりで比較的空いていましたが、この後行列ができるほどに。天神さんの門前菓子といえば、すぐこちらの粟餅を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

 

いつも、粟餅しか食べたことありませんでしたが、他に京飴も販売されているんですね。いずれにしても、古い佇まいのお店であることがわかります。

 

この時は店内で食べていくよりテイクアウトのお客が多かったですね。
入口入ってスグの場所で粟餅を丸めて作られているわけですが、そこで注文を聞くとすぐさま粟餅を丸めて折に詰めて提供されています。なので、出来立てホヤホヤ。その出来立ての美味しさが人気の要素でもあります。
 
現在は新型コロナウイルス感染予防対策にビニールシートが張られていて、その作る様子があまりよく見えませんが、注文を聞いてから流れるようなフォーメーションで出来上がっていく様は老舗ならではの職人芸とも言えます。

 

店内はこじんまりと落ち着いた雰囲気のテーブル席が配置。

 

そして、名物の粟餅メニューがこちら。
夏場だとかき氷も提供されていて、名物の粟餅が氷の中に埋め込まれていたりするのがその特徴。

 

粟餅の由来について書かれています。徳川5代将軍綱吉時代に初代澤屋典惣兵衛がこの地に茶店を開き、洛西嵯峨野でとれた粟を餅にして販売したのが始まりとのこと。

 

そして、注文してから3分と待たない間に粟餅が登場。
いつも、このこし餡のお団子ときな粉のかかったお餅がセットになっています。量によって呼び方が違い、お団子2個ときな粉1個の紅梅500円とお団子3個ときな粉2個の白梅650円。今回は白梅を注文しました。一見多いようにも思えますが、意外といつもペロリと完食です(笑)

 

まずはきな粉のかかった粟餅。出来立てで柔らかくぷにゅぷにゅしてます。

 

お餅自体粟で出来ているため、うっすら黄色いお餅で、プツプツとして粟の繊維も見えます。それは食感でも感じられますが、とても滋味深い味わいで甘みも程よく、さらにきな粉の香ばしさが際立ってます。久々に食べましたが、やっぱり絶品。

 

そして、お団子。こし餡のまん丸に丸められぷっくりとした愛らしさ。見た目からして素朴さが全面に出ているような。なんというか、時代劇に出てきそうな典型的茶店のお茶菓子の風貌というか(笑)

 

そして割ってみると、こちらにもきな粉と同様の黄色い粟まじりのお餅が登場。滑らかなこし餡は控えめでほのかな甘さ。そしてプチプチとした粟の食感と雑穀のコク味というか。こういう雑穀系のお餅って、玄米と同じ感覚で食物繊維が入っている分なんか健康的というか大量に食べても罪悪感ないというか(笑)なので、今回もあっさり完食。そして、あとを引く美味しさ。
 
テイクアウトするにしても、賞味期限当日の生菓子。本当に美味しいものは、やはりつくりたてで保存がきなないものということですね。天神さん参拝後の楽しみとして、ぜひご賞味あれ!
 
名称:粟餅所澤屋
場所:京都市上京区紙屋川町839−6
電話番号:075-461-4517
営業時間:9:00~17:00(売れきれ次第閉店)
定休日:木曜・毎月26日